「〜できる」get to とcanの違い|ESEチャンク解説(9/24)

木曜日:保健室ものがたり

このブログでは、NHKの英語ラジオ番組「Enjoy Simple English(エンジョイ・シンプル・イングリッシュ)」の内容をもとに、

  • 本文和訳
  • チャンク&単語解説

を毎日更新しています。

この記事は9月24日(木)に放送されたYogo Teacher(養護教諭の仕事)のチャンク解説記事です。

ストーリーの中に出てきた日常会話で役立つチャンクや読解の難易度が高い長文などをピックアップして解説しています。隙間時間の学び直し等にも有効に活用できると思います。

ちなみに9月24日のストーリーの和訳はこちらの記事からご確認できます。ぜひご確認ください。

ではさっそく、今日の解説内容を見ていきましょう!

日常生活で使えるチャンク解説

チャンクPickUP

“I get to build strong connections with students.”
(日本語訳)「生徒たちとしっかりしたつながりを築けるのよ。」

構成パーツの解説

パーツ意味機能補足
I私は主語
get to~できる、~する機会があるget to+動詞の原形恵まれている、というポジティブなニュアンス
build strong connectionsしっかりしたつながりを築く動詞の原形+目的語
with students生徒たちと相手を表す
基本の形

get to+動詞の原形」で「~できる」「~する機会がある」を表します。単なる能力や許可ではなく、「恵まれている」「うれしい機会が得られている」というポジティブなニュアンスが含まれます。田中先生が、仕事の大変さを話したあとに “Yes, but…” と続けてこの文を言っているので、「大変なこともあるけど、こんな嬉しい機会もある」という対比が、この会話の中にあります。

get はもともと「手に入れる」という意味です。get to ~は、「~する機会を手に入れる」という発想から来ています。「元々できることをやる」のではなく、「機会が巡ってきて、それをやれる」という響きが出るのは、この根っこの意味からです。

can・be able to・get to の比較

get to以外に「〜できる」と訳されるものの代表的なものにcanやbe able toがあります。それらと比較することで、get to が持つニュアンスや、それらとの使い分けも確認しましょう。

canbe able toget to
表すもの能力・可能性ある状況下で実現できること機会・恩恵
ニュアンス中立的中立的、やや客観的・説明的「ラッキーだ」「嬉しい」という気持ちが乗る
時制の融通will, would と一緒には使えないどの時制でも使える(will be able to など)どの時制でも使える
I can speak English.I was able to finish the report on time.I get to speak English at work.

can は能力そのものを、be able to はある状況で実現できたという事実を、get to は機会に恵まれたという気持ちを表します。3つの中で、感情(嬉しさ)を伴うのは get to だけです。

get to のあとに場面がよく添えられる理由

get to は「機会が巡ってきた」ことを言う表現なので、「いつ、どこで、どんな状況でその機会があったか」という背景が、意味の中心に含まれやすい構造になっています。can は能力そのものを言うだけで文が成立しますが、get to は場面・状況とセットで語られることが多い表現です(絶対のルールではなく、場面を省くこともあります)。

「英語を話せるようになりたい」を言うときの選び方

これは少し前の自分自身のエピソードを交えた話です。オンライン英会話をしていた際、英語を話せるようになりたい(コミュニケーションを取れるようになりたい)と言う場面がありました。その際にI want to be able to communicate in English.と表現していました。不意にそれを思い出したので、今回のチャンクを使ったらどういうニュアンスに変わるのか気になりました。

まず「能力を身につけたい」という目標を言うなら、be able to(I want to be able to communicate in English.)が正しい選択です。これを仮にget to に置き換えると「機会が欲しい」という別の意味(I want to get more opportunities to communicate in English.)になり、目的が全然変わります。できるという意味を持つ単語でも、全然違う意味の文になり、かつ自然な表現にするためには前後の単語も多少変える必要が出てくるみたいです。余談でした。

フォーマルさによる使い分け:get to/have a chance to/have the opportunity to

「機会がある」という意味では、get to のほかに have a chance tohave the opportunity to があります。場の格式によって使い分けます。

  • get to ~:口語で気軽に。同僚との雑談、友人との会話、カジュアルな自己紹介など
  • have a chance to ~:get to より少し丁寧。ビジネスメールや、初対面に近い相手との会話
  • have the opportunity to ~:フォーマルな場面。スピーチ、面接、報告書、式典の挨拶など

同じ内容を3段階で言うと、

  • カジュアル:I get to build strong connections with students.
  • 中間:I have a chance to build strong connections with students.
  • フォーマル:I have the opportunity to build strong connections with students.

opportunity のほうが chance よりやや硬い語で、have a chance to は「軽すぎず、堅すぎない」中間の位置づけになります。

日常会話例

私は海外子会社を持つ企業に勤めており、家族と海外旅行を楽しむことも目標のひとつとしています。
職場での同僚との会話や、海外の友人との日常会話を想定して例文を作成してみました。

ビジネス①

場面:同僚とのランチで、この仕事のやりがいについて話す。
I get to work with people from so many different countries. It’s one of my favorite parts of this job.
(本当にいろんな国の人たちと働く機会があるんだ。この仕事で一番気に入っているところだよ。)

ビジネス②

場面:後輩社員に自分の担当業務を紹介しながら、恵まれている点を伝える。
In this position, I get to talk directly with clients instead of just handling paperwork.
(このポジションだと、書類仕事だけじゃなくて、クライアントと直接話す機会があるんだ。)

旅行①

場面:過去の旅行で、地元の人しか知らないお祭りに偶然参加できたことを話す。
We got to join a local festival that wasn’t even listed online. It was amazing!
(ネットにも載ってない地元のお祭りに参加できたんだ。すごくよかった!)

旅行②

場面:日本に遊びに来た海外の友達と過ごした一日を振り返って話す。
I got to show my friend around my hometown for the first time. It made me appreciate it more.
(初めて友達に地元を案内する機会があったんだ。おかげで、地元の良さを改めて感じられたよ。)

PickUP読解

今回の一文
“And if I do my job well, I can give them knowledge and guidance that they can use their whole lives.”
(日本語訳)「それに、仕事をきちんとこなせば、生徒たちが一生使える知識や助言を与えられる。」

構成パーツの解説

パーツ意味機能補足
Andそれに接続詞(文頭)前の発言に付け加える、会話らしい使い方
if I do my job wellもし仕事をうまくやれば条件節(if節)do は現在形。未来の話でも will は使わない
I can give them私は彼らに与えられる主節
knowledge and guidance知識と助言give の目的語あとの that 節に説明される名詞
that(それを)目的格の関係代名詞use の目的語の代わり。省略できる
they can use彼らは使うことができるthat 節の中身
their whole lives一生涯期間を表す副詞のかたまりfor their whole lives の for が省略された形

読解のポイント

if節はなぜ現在形? 「〜したら…すると思う」を英語にしようとして気づいたこと

if I do my job well の do が、今回のラリーで「これは when 節と同じ、未来のことでも現在形で言うルールの実例です」と説明を聞きました。最初は、この文を見ただけでは「未来の形が来るのでは」とは思わず、そういうものだと受け止めただけでした。

しかし、改めて説明を聞くと、「もし数年後税理士になったら、私は独立すると思う」のような、未来の条件文を話す場面ではどのような形になるのか気になりました。

英文にすると以下のようになります。
If I become a tax accountant in a few years, I think I’ll go independent.

if 節はやはり become のままで、will become とは言いません。これは英語の文法規則として決まっていることで、if や when など、条件・時を表す節の中では、どれだけ先の未来の話であっても will を使わない、と覚えておく必要があります。

未来のことだと伝えたいときは、will の代わりに、in a few years(数年後に)のような、未来を示す語句を文に添えます。今回の文には「in a few years」のような語句はありませんが、if I do my job well という条件そのものが、これから先の話として主節(I can give ~)とつながっているので、文脈から未来の話だと分かる形になっています。

that は目的格の関係代名詞:knowledge and guidance の代わりに use の目的語になっている

that they can use their whole lives の that は、目的格の関係代名詞です。9/21・9/22で確認してきた見分け方(あとが「主語+動詞」で完結していれば目的格、動詞から始まっていれば主格)に当てはめると、that のあとは they can use(主語+動詞)と続いていて、use の目的語が欠けています。

元の文に戻すと、they can use knowledge and guidance(彼らはその知識と助言を使うことができる)です。この knowledge and guidance が that に置き換わって、knowledge and guidance(先行詞)のすぐあとに移動した形です。that は use の目的語の代わりをしているので、目的格の関係代名詞であり、省略できます。

knowledge and guidance they can use their whole lives(that を省略した形)

and で文を始める、会話らしい続け方

And if I do my job well, ~ のように、文が And から始まっています。学校では、文頭に and を置くのは避けるよう教わることが多いそうです。理由を断定はできませんが、and は本来「文と文をつなぐ」接続詞で、文頭に置くと前の文とのつながりを前提にした書き方になるため、書き言葉ではその文だけで意味が完結するように書くことが重視される、と説明されることが多いようです。子どもの作文で “And then…” と続けがちな書き方から、未熟な文体という印象を持たれやすい、という話も聞きました。

ただ、実際の英語では、and で文を始めることは珍しくありません。特に会話では、前の発言に「それに」と付け加えたいときに自然に出てきます。この文も、直前の I get to build strong connections with students.(生徒たちとつながりを築ける)に、And if I do my job well, ~と話を継ぎ足しています。話しながら思いついたことを付け加えていく、会話らしい構造です。

ストーリーの和訳を確認

ストーリーの和訳や単語リストは以下の記事に掲載しております。

「聞き取れなかったところを確認したい」
「ストーリーを理解してからもう一度聞きたい」
そんな方の学習補助として活用していただけたら嬉しいです。

ぜひこちらの記事も一緒にご覧ください。

先週のESEチャンク解説まとめ記事のご紹介

毎日の放送を追いかけている方も、ちょっと復習したい方必見です!
先週の放送でピックアップしたチャンクをまとめて解説した【週末まとめ記事】を公開しています。このまとめ記事では、ESEの内容を思い出しながら、日々の英語学習に役立つ重要なチャンクを一気に振り返ることができます。

「チャンクをしっかり覚えたい」「英語表現力を高めたい」「1週間分を効率よく復習したい」という方には特におすすめです。再放送のタイミングでの復習や、苦手なチャンクの再確認にも便利ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。

スピーキング力を鍛えたい方へ:AI英会話アプリSpeakの学習レポートも書いてます!

当ブログはESEを使ったインプット学習の記録が中心ですが、筆者自身が「聞く力は鍛えているのに、話す力が追いついていない」という課題に気づき、AI英会話アプリ「Speak(スピーク)」でアウトプットの練習を始めました。

一週間、無理なくアウトプットのトレーニングをするなかで、得られたことや気づいたことをまとめて記事にしています。週に1度更新していますので、「ESEでインプットは続いているけど、話す練習はできていない」というお悩みをお持ちの方は、ぜひ参考までにご覧ください。

👉 先週のSpeak記事はこちら

この記事を書いた人
ESEリスナー

学生時代から英語が苦手だった私ですが、職場のグローバル化という現実に直面したことをきっかけに、NHK『Enjoy Simple English』とAIを組み合わせた学習法と出会い、英語学習がようやく「続けられるもの」になりました。
仕事でのキャリアチャンスを逃したくない、家族と海外旅行を楽しみたい——そんなリアルな動機を持ちながら、学習者目線で毎日更新しています。
筆者の詳細が気になる方は、名前のリンクをクリックしてご覧ください。

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