このブログでは、NHKの英語ラジオ番組「Enjoy Simple English(エンジョイ・シンプル・イングリッシュ)」の内容をもとに、
- 本文和訳
- チャンク&単語解説
を毎日更新しています。
この記事は10月14日(水)に放送された「Stealing the Mona Lisa(『モナ・リザ』泥棒)」のチャンク解説記事です。
ストーリーの中に出てきた日常会話で役立つチャンクや読解の難易度が高い長文などをピックアップして解説しています。隙間時間の学び直し等にも有効に活用できると思います。
ちなみに10月14日のストーリーの和訳はこちらの記事からご確認できます。ぜひご確認ください。
ではさっそく、今日の解説内容を見ていきましょう!
日常生活で使えるチャンク解説
チャンクPickUP
“so every time he saw it, he thought, “The Mona Lisa should be in Italy, not France!””
(日本語訳)「この絵を見るたびにこう思っていました。「『モナ・リザ』はフランスではなく、イタリアにあるべきだ!」」
構成パーツの解説
| パーツ | 意味 | 役割 |
|---|---|---|
| so | だから | 前の文(盗まれたと信じていた)を受ける |
| every time | 〜するたびに | 2つの文をつなぐ(接続詞の働き) |
| he saw it | 彼がそれを見る | every time の後ろの主語+動詞 |
| he thought | 彼は思った | 文の骨組みの主語+動詞 |
| “The Mona Lisa should be 〜” | 「モナ・リザは〜にあるべきだ」 | 思った内容 |
「every time+主語+動詞」は、「〜するたびに」「〜するといつも」という意味です。every time は本来「毎回」という言葉ですが、後ろに主語と動詞を続けると、when のように2つの文をつなぐ働きをします。今回の every time he saw it は「彼がそれを見るたびに」です。ルーブル美術館で働いていたヴィンチェンツォが、絵を見るたびに毎回「イタリアにあるべきだ」と思い続けていたことが、この表現から伝わります。その思いの積み重ねが、盗みにつながっていました。
気になったのは、every time の置き場所で意味が変わるのか、ということでした。「毎日」のような頻度の言葉は文末に置くイメージがあったからです。
調べて分かったのは、置き場所で意味は変わらないということです。ただし、every time には2つの使い方があり、そのどちらかで置き方が変わります。決め手は、後ろに主語と動詞が続くかどうかでした。
今回のように every time のあとに主語と動詞が続くときは、2つの文をつなぐ働きなので、文の前にも後ろにも置けます。Every time he saw it, he thought 〜. とも、He thought 〜 every time he saw it. とも言え、意味は同じです。前に置くときはコンマで区切り、後ろに置くときはコンマなしが普通で、when の文と同じ扱いです。前に置くと「見るたびに」というきっかけが先に伝わるので、本文のように理由を説明する流れに合っています。
一方、every time だけで使うときは「毎回」という頻度を表し、イメージどおり文末に置くのが普通です。He wins every time.(彼は毎回勝つ)のように、every day(毎日)や every week(毎週)と同じ使い方になります。every day などは後ろに主語と動詞を続けられませんが、every time はそれができるので、「毎回」と「〜するたびに」の両方の役割を持っている、という点が特別だと分かりました。
日常会話例
私は海外子会社を持つ企業に勤めており、家族と海外旅行を楽しむことも目標のひとつとしています。
職場での会話や、旅行時の会話を想定して例文を作りました。
ビジネス①
場面:取引先の担当者に何度電話しても、毎回会議中でつかまらないとき。
Every time I call him, he is in a meeting.
(彼に電話するたびに、会議中なんです。)
ビジネス②
場面:共有ファイルを扱うチームのメンバーに、こまめな保存をお願いするとき。
Please save the file every time you make a change.
(変更を加えるたびに、ファイルを保存してください。)
旅行①
場面:何度も京都を訪れている人が、その魅力を話すとき。
Every time I visit Kyoto, I find something new.
(京都を訪れるたびに、何か新しい発見があります。)
旅行②
場面:海外旅行の写真の多さを友人に驚かれたとき。
I take a lot of pictures every time I travel abroad.
(海外旅行に行くたびに、写真をたくさん撮ります。)

【広告】声に出す練習について
今日の「every time+主語+動詞」のような表現は、いざ自分で言おうとしても、日々英語を話していないとなかなか出てきません。私自身がまさにそんな感じです。
そこで、AI英会話アプリの「Speak」で、声に出す練習を続けています。相手がAIなので、間違えても気をつかわずに何度でも言い直せるところが、私には合っていました。忙しくてできなかった週もありますが、自分のペースで続けられます。声に出す練習をしてみたい方はぜひ!
PickUP読解
今回の一文
“It is said that he was a maintenance worker and had put the glass cover on the Mona Lisa.”
(日本語訳)「彼は保守作業員で、「モナ・リザ」にガラスのカバーを取りつけた人物だと言われています。」
構成パーツの解説
| パーツ | 意味 | 役割 |
|---|---|---|
| It is said | 〜と言われている | 形式主語+動詞 |
| that | 〜ということ | 接続詞(ここから中身) |
| he was a maintenance worker | 彼は保守作業員だった | that節の中身① |
| and | そして | 動詞のまとまり同士をつなぐ |
| had put the glass cover | ガラスのカバーを取りつけていた | that節の中身②(過去完了) |
| on the Mona Lisa | 「モナ・リザ」に | 場所 |
読解のポイント
It is said that は「確定した事実ではない」という合図
この文は It is said that で始まっています。「〜と言われている」という意味で、ここから先の内容は確かめられた事実ではなく、伝えられている話だよ、と書き手が先に知らせてくれている形です。ストーリー全体を読み返すと、こういう合図があちこちに置かれています。It is said that のほかにも Many people say this is what happened、Maybe、It is thought that などが出てきます。一方で、1911年8月21日に絵が盗まれたことや、1914年1月に絵が戻ったことは、こうした言葉なしにそのまま書かれています。合図の有無に注目すると、「確実にわかっていること」と「推測や言い伝え」を分けて読めるようになります。実話をもとにしたストーリーを読むときには、この区別がかなり大事だと感じました。
形の面では、It は仮の主語で、本当の主語は that 以下の内容です。「that 以下のことが言われている」という仕組みで、10/6の解説記事で読んだ is it possible that と同じ組み立てです。It を見たら「中身は後ろの that にある」と考えて先を読むと、迷わずに進めます。
had + 過去分詞を見たら「何より前?」と考える
that節の中には was と had put の2つの動詞があり、形が違います。読むときのコツは、had + 過去分詞が出てきたら「何より前の話なのか」を考えることです。この場面を時間の順に並べると、まず男がモナ・リザにガラスのカバーを取りつけ(had put)、そのあと1911年に盗難事件が起き(物語の中心となる過去)、そして現在へと続きます。
was が普通の過去形なのは、盗難のころ彼が保守作業員だったという「その時点の状態」を表しているからです。それに対して had put は、物語の中心の時点よりも前にもう終わっていた出来事です。そのため、過去完了で「さらに前」であることがはっきり示されています。
さらに had put には、話の流れの中での役割もあると思います。この男はケースの扱い方を知っていたからこそ絵を持ち出せたのではないか、という読み方につながり、このあと続く盗みの場面への伏線になっています。時制の違いに気づくと、書かれていない「なぜ盗めたのか」まで読み取れるのが面白いところです。
and がつないでいるのは he を共有する2つの動詞のまとまり
and の後ろには主語がなく、いきなり had put が来ています。これは、and が「he was a maintenance worker」と「had put the glass cover on the Mona Lisa」という2つの動詞のまとまりをつないでいて、主語の he を共有しているからです。図にすると that he [was a maintenance worker] and [had put the glass cover on the Mona Lisa] という形になり、どちらも that節の中に入っています。and の後ろも It is said の範囲に含まれるので、「保守作業員だった」ことも「カバーを取りつけた」ことも、どちらも「言われている」話として読むのが正しい読み方です。
ストーリーの和訳を確認
ストーリーの和訳や単語リストは以下の記事に掲載しております。
「聞き取れなかったところを確認したい」
「ストーリーを理解してからもう一度聞きたい」
そんな方の学習補助として活用していただけたら嬉しいです。
ぜひこちらの記事も一緒にご覧ください。
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当ブログはESEを使ったインプット学習の記録が中心ですが、筆者自身が「聞く力は鍛えているのに、話す力が追いついていない」という課題に気づき、AI英会話アプリ「Speak(スピーク)」でアウトプットの練習を始めました。
一週間、無理なくアウトプットのトレーニングをするなかで、得られたことや気づいたことをまとめて記事にしています。週に1度更新していますので、「ESEでインプットは続いているけど、話す練習はできていない」というお悩みをお持ちの方は、ぜひ参考までにご覧ください。






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