このブログでは、NHKの英語ラジオ番組「Enjoy Simple English(エンジョイ・シンプル・イングリッシュ)」の内容をもとに、
- 本文和訳
- チャンク&単語解説
を毎日更新しています。
この記事は10月23日(金)に放送された「The Story of Mimi-nashi-Hoichi(耳なし芳一のはなし)」のチャンク解説記事です。
ストーリーの中に出てきた日常会話で役立つチャンクや読解の難易度が高い長文などをピックアップして解説しています。隙間時間の学び直し等にも有効に活用できると思います。
ちなみに10月23日のストーリーの和訳はこちらの記事からご確認できます。ぜひご確認ください。
ではさっそく、今日の解説内容を見ていきましょう!
日常生活で使えるチャンク解説
チャンクPickUP
“He was well known for his skills in telling stories and playing the biwa lute.”
(日本語訳)「ホウイチは、物語を語ることと琵琶を弾くことの腕前でよく知られていました。」
構成パーツの解説
| パーツ | 意味 | 役割 |
|---|---|---|
| He was well known | 彼はよく知られていた | 文の骨組み(well で「よく」と強調) |
| for his skills | 腕前で | 知られている理由・特徴 |
| in telling stories and playing the biwa lute | 物語を語ることと琵琶を弾くことの | skills の中身(2つの -ing が並ぶ) |
「be known for 〜」は「〜で知られている」という意味で、for の後ろには知られている理由や特徴が入ります。今回は his skills(腕前)がそれにあたり、その腕前の中身を in telling stories and playing the biwa lute が説明しています。well を付けると「よく知られている」と強まります。
すぐ次の文には He was especially famous for singing about the battle of Dan-no-ura(中でも壇ノ浦の戦いを歌うことで、とりわけ有名でした)とあり、known for と famous for が続けて出てきます。琵琶弾きとしての腕前がまわりの人に知られていたという広い評判を known for で述べ、その中でも壇ノ浦の歌は特に名が通っていたという際立った名声を famous for で述べています。評判の広さから一番の得意分野へと絞り込んでいく流れで、この壇ノ浦の歌の評判があったからこそ平家の亡霊に呼ばれることになる、という物語の伏線にもなっています。
気になったのは、「〜で有名」と言いたいときに famous と known のどちらを使えばいいのか、という点でした。famous は「多くの人に広く名前が知られている」という強い言い方で、known は「ある範囲の人に知られている」という中立的で控えめな言い方です。そのため、地元の店や身近な人について話すときは known のほうが自然です。This café is known for its homemade cakes.(このカフェは手作りケーキで知られています)と言えば落ち着いた紹介になり、famous を使うと「誰もが知っている有名店」という大きな言い方になります。
もう一つ注意したいのは、前置詞を変えると意味が変わる点です。known for 〜 は「〜(理由・特徴)で知られている」で、Kyoto is known for its old temples.(京都は古い寺で知られている)のように使います。known as 〜 は「〜として知られている」で、呼び名や肩書きを表し、He is known as “the king of rock.”(彼は「ロックの王様」として知られている)のように使います。known to 〜 は「〜(人)に知られている」で、This place is known to only a few locals.(この場所は地元の数人にしか知られていない)のように使います。物語の最後の People called him Mimi-nashi-Hoichi も、He became known as Mimi-nashi-Hoichi.(耳なし芳一として知られるようになった)と言い換えられます。
ビジネスでは、自社や商品、人物を紹介するときに便利です。Our company is known for its fast delivery.(当社は配達の速さで知られています)のように使うと、famous より誇張に聞こえず、事実を落ち着いて伝えられます。なお、for の後ろには his skills のような名詞か、singing のような -ing が来ます。known for to sing のように to+動詞の原形にはしないので気をつけてください。
日常会話例
私は海外子会社を持つ企業に勤めており、家族と海外旅行を楽しむことも目標のひとつとしています。
職場での会話や、旅行時の会話を想定して例文を作りました。
ビジネス①
場面:取引先へのプレゼンで、自社の強みを紹介するとき。
Our company is known for its fast delivery.
(当社は、配達の速さで知られています。)
ビジネス②
場面:新しく配属された同僚に、チームのメンバーを紹介するとき。
She is known in our office for her thoughtfulness.
(彼女の気配りのよさは、社内で知られています。)
旅行①
場面:温泉街を、観光で訪れた友人に案内するとき。
This town is known for its hot springs.
(この町は、温泉で知られています。)
旅行②
場面:旅先で、地元の人に評判の店を教えてもらったとき。
This restaurant is known for its fresh seafood.
(このレストランは、新鮮な海鮮料理で知られています。)

【広告】声に出す練習について
今日の「be known for 〜」のような表現は、いざ自分で言おうとしても、日々英語を話していないとなかなか出てきません。私自身がまさにそんな感じです。
そこで、AI英会話アプリの「Speak」で、声に出す練習を続けています。相手がAIなので、間違えても気をつかわずに何度でも言い直せるところが、私には合っていました。忙しくてできなかった週もありますが、自分のペースで続けられます。声に出す練習をしてみたい方はぜひ!
PickUP読解
今回の一文
“They were surprised to discover him playing his biwa in the cemetery built for the dead Heike members.”
(日本語訳)「使用人たちは、ホウイチが平家の死者たちのために建てられた墓地で琵琶を弾いているのを見つけて驚きました。」
構成パーツの解説
| パーツ | 意味 | 役割 |
|---|---|---|
| They were surprised | 彼ら(使用人たち)は驚いた | 文の骨組み(主語+動詞) |
| to discover | 見つけて | 驚いた理由 |
| him | 彼(ホウイチ)が | discover の目的語=次の -ing の動作をする人 |
| playing his biwa | 琵琶を弾いている | him の動作 |
| in the cemetery | 墓地で | 場所 |
| built for the dead Heike members | 平家の死者たちのために建てられた | cemetery を後ろから説明 |
読解のポイント
be surprised to 〜 の to は「驚いた理由」
surprised の後ろの to discover は、「見つけるために驚いた」という目的ではありません。「見つけて驚いた」という、感情の理由を表しています。surprised、happy、sad、glad のような感情を表す言葉の後ろに to+動詞が続くと、「〜して(その気持ちになった)」という意味になります。I was happy to see you.(あなたに会えてうれしかった)、She was sad to hear the news.(彼女はその知らせを聞いて悲しんだ)も同じ形です。英語では「驚いた」という気持ちを先に言い、その原因を to 以下で後から説明します。日本語の「見つけて驚いた」とは語順が逆になるので、和訳するときは後ろから訳し上げると自然になります。
discover+人+-ing は「人が〜しているのを見つける」
discover him playing his biwa は、「彼が琵琶を弾いているのを見つける」という意味です。discover の後ろの him が、次の playing の動作をする人です。この形は、10/19の長文で扱った watch street performers dance(大道芸人たちが踊るのを見る)と同じ仕組みで、「動詞+人+動作」の並びで、間に入った人がその動作をしています。
違いは、動作が原形か -ing かという点です。watch+人+原形は動作の全体を見る言い方、discover / find / see+人+-ing は動作の「最中」をとらえる言い方です。今回の playing は「弾いている最中」を表していて、使用人たちが墓地に着いたとき、ホウイチがまさに琵琶を弾いているところを目撃したという、場面の生々しさが伝わります。なお、him は「彼を」の形(目的格)ですが、意味の上では「彼が弾いている」と、動作の主として読みます。he playing とはしない点にも注意が必要です。
built は「建てた」ではなく「建てられた」
この文で一番の読み間違いポイントは、the cemetery built for 〜 の built です。built を文の動詞「建てた」と読むと、「墓地が平家のために建てた」というおかしな文になってしまいます。ここでの built は過去分詞で「建てられた」という意味になり、直前の cemetery を後ろから説明しています。本来は the cemetery that was built for 〜 で、that was が省略された形です。10/21の長文で扱った children affected by the earthquake(地震の被害に遭った子どもたち)と同じ仕組みです。
見分けるコツは、文の動詞がすでに出ているかどうかです。この文では were surprised が文の動詞として出ているので、built は文の動詞ではなく、名詞を説明する役割だとわかります。built の前に「誰が」にあたる主語がないことも手がかりになります。最後の the dead Heike members の the dead は「死んだ」という形容詞で、members を説明しています。the dead だけで「死者たち」という意味になることもあり、住職が言う playing for the dead(死者のために弾く)がその例です。墓地の説明にわざわざ「平家の死者たちのための」と付け加えることで、ホウイチが誰に演奏を聞かせていたのかが、この一文で明らかになります。
ストーリーの和訳を確認
ストーリーの和訳や単語リストは以下の記事に掲載しております。
「聞き取れなかったところを確認したい」
「ストーリーを理解してからもう一度聞きたい」
そんな方の学習補助として活用していただけたら嬉しいです。
ぜひこちらの記事も一緒にご覧ください。
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スピーキング力を鍛えたい方へ:AI英会話アプリSpeakの学習レポートも書いてます!
当ブログはESEを使ったインプット学習の記録が中心ですが、筆者自身が「聞く力は鍛えているのに、話す力が追いついていない」という課題に気づき、AI英会話アプリ「Speak(スピーク)」でアウトプットの練習を始めました。
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