エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 和訳&チャンク解説(9/8)

火曜日:オリジナル・ファンタジー・ストーリー

このブログでは、NHKの英語ラジオ番組「Enjoy Simple English(エンジョイ・シンプル・イングリッシュ)」の内容をもとに、

  • 本文和訳
  • チャンク&単語解説
  • 英語での要約

を毎日更新しています。

毎週火曜日は「オリジナル・ファンタジー・ストーリー”Short Fantasy Stories”」です。ちょっと不思議な物語が描き出す、私たちの日常のひとコマ。ぜひお楽しみください。

本日のShort Fantasy StoriesのストーリーはThe Almost-Forgotten Dream Part 2(忘れかけていた夢 後編)です。

【本日の放送をテキストで読んだ感想】
今回のストーリーでは、過去のシーンで一部理解が難しい部分もありましたが、概ね理解することができました。パートナーの夢をきちんと覚えていて、それを叶えるためにサポートしてくれる旦那さん、本当に素敵だなと思いました!

「聞き取れなかったところを確認したい」
「ストーリーを理解してからもう一度聞きたい」
そんな方の学習補助として活用していただけたら嬉しいです。

また、チャンク&単語解説は、日常会話で役立つものやESEで頻繁に出てくるものをピックアップして解説しています。隙間時間の学び直し等にも有効に活用できると思います。

ではさっそく、今日の内容を見ていきましょう!

The Almost-Forgotten Dream Part 2(忘れかけていた夢 後編):和訳

1ページ目

(飛行機の中で)

ユキ:コーヒー、緑茶、アップルジュース、それからミネラルウォーターをご用意しております……

ナレーション(ユキ):飲み物を配りながら、私は機内の乗客たちを見渡しました。旅行中の人、帰省する人、出張の人……誰もがこのフライトを楽しんでいるようでした。そのとき、聞き覚えのある声が耳に入りました。

和彦の母:和彦、あなた、いつになったら結婚するの?

和彦:お母さん、心配しないで。そのうち自然とそうなるよ。(ユキに向かって)すみません、コーヒーをいただけますか?

ユキ:あ……はい、すぐにお持ちします。

ナレーション(ユキ):それは、私の未来の夫と、未来の義理の母だったのです!飲み物を配り終えた後、私は日付を確認しました。35年前に戻っていたのです。それは、私が友人の結婚式で夫と初めて出会う、ほんの数か月前のことでした。

2ページ目

カオリ:ユキ、どうしたの?さっきまで笑顔だったのに、今は幽霊でも見たみたいな顔してるよ。

ユキ:私……大丈夫。何でもないの。

ナレーション(ユキ):フライトの残りの時間、私は「未来の」夫と義理の母のそばを通るたびに、つい二人の会話に耳を傾けずにはいられませんでした。

和彦の母:市長さんの娘さんが、あなたにぴったりだと思うのよ。お見合いの席を設けましょうか?

和彦:やめてよ、お母さん。妻は自分で見つけるから。

和彦の母:あなたの将来の奥さんは、いつかこの旅館の女将になるのよ。簡単な仕事じゃないんだから、誰でもいいってわけにはいかないの。

和彦:だからこそ、僕は正しい人を選びたいんだ。信じてよ、お母さん。

和彦の母:でも……

3ページ目

和彦:それに、もし将来の妻に夢があるなら、僕はそれをいつか叶えてあげたいと思ってる。それが、僕がなりたいと思う夫の姿なんだ。

ナレーション(ユキ):私は胸を打たれました。彼は、私についてそんなふうに思ってくれていたのでしょうか?涙が頬を伝いました。そのとき突然、頭が痛くなり、また辺りが霧に包まれていきました。

***

ユキ:え?電車?もう戻ってきたの?あ、私の駅だ!

ナレーション(ユキ):家に着いたのは遅い時間でしたが、夫は満面の笑みで私を待っていてくれました。

和彦:ねえ、楽しい時間を過ごせた?

ユキ:ええ。あの……何かあったの?

和彦:はい、これ。もう日付が変わったから、誕生日プレゼントを渡すね。60歳の誕生日、おめでとう!

4ページ目

ユキ:まあ、驚いた!ありがとう!(プレゼントを開けて)え!?カナダ行きの往復航空券?

和彦:うん。渡すのが遅くなってごめんね。結婚する前、君は留学するのが夢だって話してくれたよね。

ユキ:覚えていてくれたの?初めてのデートで話したことなのに。

和彦:ははは。僕、記憶力がいいんだよ!

ユキ:でも、旅館は……

和彦:それは問題ないよ。君が戻ってくるまで、僕がこの場所を切り盛りするから。それで、何を勉強したいの?

ユキ:観光経営学について考えているの。

和彦:それは素晴らしいね!

ユキ:ありがとう!あなたは本当に素晴らしい夫だわ!

和彦:いや、君こそ、素晴らしい妻でいてくれてありがとう!さあ、君の夢を叶えに行っておいで。

日常生活で使えるチャンク&単語解説

ここでは日常生活で使えるチャンク(言葉のひとまとまり)や単語の解説をします。

チャンク&単語帳

以下のチャンクや単語をタップすると、日本語訳が出てくるので、訳を見ずに意味がわかるか挑戦してみてください!

聞き覚えのある、馴染みのある

市長

手配する、取り決める

チャンクPickUP

“Sorry it took so long.”
(日本語訳)「渡すのが遅くなってごめんね。」

構成パーツの解説

パーツ意味機能補足
Sorryごめんね謝罪の表現I’m sorry (that) の省略形
it tookそれがかかった主語+動詞itは前後の文脈が指す事柄
so longそんなに長く副詞句(期間の長さ)takeとセットで「時間がかかる」を表す
Sorry (that) ~ の省略形――カジュアルな謝罪表現

この文は本来 I’m sorry (that) it took so long.(それがこんなに時間がかかってしまって、ごめんなさい)という文の、I’m が省略されたカジュアルな形でした。約束していたことや、相手が待っていたことに対して、実行するまでに時間がかかってしまったときに使う、謝罪の定番フレーズです。

take + [時間や長さを表す語] ――「時間がかかる」を表す型

it took so longtake は、後ろに longa whilean hour のような期間・長さを表す語が続くことで、それだけで「時間がかかる」という意味が成立する動詞です。take が持つ「(時間を)要する、必要とする」という核のイメージから、time に限らず courage(勇気)や effort(努力)など、様々な名詞と組み合わせて「〜を必要とする」という意味でも使われます。動詞+特定の要素の組み合わせが、1つの意味のかたまりとして認識される、という点で、これまで確認してきた play a role in ~start on ~ とも共通する仕組みです。

Sorry it took so long. はそのまま使われることが多い定型表現

このフレーズは、日常会話で「時間がかかってしまってごめんね」という場面でよく使われる決まり文句のような表現で、基本的にはそのままセットで覚えておくと便利です。特に強調したい期間がある場合は、so long の部分を a while(少し)や this long(これほど)、so many years(何年も)のように入れ替えて応用することもできます。

日常会話例

私は海外子会社を持つ企業に勤めており、家族と海外旅行を楽しむことも目標のひとつとしています。
この表現は、時間がかかってしまったことを謝る場面でそのまま使うことが多そうに感じたので、ビジネス・旅行それぞれの場面を想定した会話を一つずつ掲載しています。

ビジネス

場面:資料の提出が予定より遅れてしまい、上司に謝る場面
A:Did you finish the report? I was starting to worry.
(レポートは終わった?ちょっと心配してたよ。)
B:Yes, it’s done. Sorry it took so long.
(はい、完成しました。時間がかかってしまってすみません。)

旅行

場面:現地の観光地で待ち合わせに遅れてしまい、友人に謝る場面
A:There you are! I was wondering where you were.
(やっと来た!どこにいるのかと思ってたよ。)
B:Sorry it took so long. I got a little lost on the way.
(遅くなってごめん。途中でちょっと迷っちゃって。)

PickUP読解

今回の一文
“It was just a few months before I first met my husband at a friend’s wedding party.”
(日本語訳)「それは、私が友人の結婚式で夫と初めて出会う、ほんの数か月前のことでした。」

構成パーツの解説

パーツ意味機能補足
It was just a few monthsそれはほんの数か月だった主節ユキが今いる時点を表す
before〜する前に接続詞Aが先、Bが後の関係を示す
I first met my husband at a friend’s wedding party私が友人の結婚式で夫と初めて出会ったbefore節It wasの時点より未来の出来事

読解のポイント

It was ~ before … ――英語と日本語で異なる「主役」の置き方

It was just a few months before I first met my husband ~ を直訳すると「夫と初めて出会う前の、ほんの数か月だった」となりますが、記事の和訳では「夫と初めて出会う、ほんの数か月前のことでした」という、日本語として自然な語順に組み替えられています。これは、英語の It was [期間] before [出来事] という構文が「その出来事が起こるまでにどれだけの期間があったか」という期間の長さそのものを主役にする発想である一方、日本語で「〜の数か月」という言い方は、期間の長さというよりも時期そのものを主役にする表現と取れるためとのことでした。英語と日本語では同じ内容を伝えるにも微妙なニュアンスの違いで文の主役が異なって聞こえたりするため、自然な日本語にする過程で語順や視点が転換される、という理解ができました。

before以降の出来事は、It wasの時点より未来のこと

この文が語られている場面は、ユキがタイムスリップして35年前の飛行機に戻っている状況です。つまり It was(〜だった)の時点は、ユキが今いる、過去に戻った時点(飛行機の中)を指しています。一方、before I first met my husband(夫と初めて出会う前)の出来事は、その時点から見てまだ起きていない、これから起こる未来の出来事です。[A] before [B] という構文では、Aが先、Bが後(AはBより前)という関係になるため、It was の時点(A)は、夫と出会う出来事(B)よりも前、つまり夫との出会いはこれから先に起こることだと分かります。before は「〜する前に」という響きから過去の出来事をイメージしがちですが、基準点から見てまだ起きていない未来の出来事を指す場合にも使われる、という点が今回のポイントでした。

本日の記事の要約

今回の記事をAIが要約しました。ぜひリーディング練習にご利用ください!

要約 日本語訳:
客室乗務員として働くユキは、聞き覚えのある声に気づき、自分が35年前――未来の夫となる和彦と出会う直前――にタイムスリップしていることに気づきます。和彦の母がお見合いを勧めようとする中、和彦は自分で妻を選びたい、そしてその人の夢を応援したいと語ります。その言葉に感動し涙を流したユキは、突然現在に戻ります。その夜、和彦は60歳の誕生日プレゼントとして、カナダ行きの往復航空券をユキに贈り、長年忘れかけていた「留学」という夢が、ついに叶うことになります。

先週のESEチャンク解説まとめ記事のご紹介

毎日の放送を追いかけている方も、ちょっと復習したい方必見です!
先週の放送でピックアップしたチャンクをまとめて解説した【週末まとめ記事】を公開しています。このまとめ記事では、ESEの内容を思い出しながら、日々の英語学習に役立つ重要なチャンクを一気に振り返ることができます。

「チャンクをしっかり覚えたい」「英語表現力を高めたい」「1週間分を効率よく復習したい」という方には特におすすめです。再放送のタイミングでの復習や、苦手なチャンクの再確認にも便利ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。

ESEの放送について

NHKのラジオ番組「Enjoy Simple English(ESE)」は、月曜〜金曜の毎朝6:00〜6:05(再放送あり)に、NHK FMで放送されています。

※最新の放送スケジュールや放送内容の詳細は、NHKの公式サイトをご確認ください。

👉 NHK Enjoy Simple English 公式ページ(外部リンク)

また、聞き逃してしまった場合も、「NHKゴガク」サイトや「らじる★らじる」アプリを使えば、放送から1週間以内であれば何度でも聞き直すことができます。

番組の内容をより深く理解したい方には、公式テキストの利用もおすすめです
テキストには、毎日の英文スクリプトや語彙リストが掲載されており、学習効果を高めるのに非常に役立ちます。

📘 テキストは全国の書店や、Amazon・楽天ブックスなどのオンライン書店でも購入可能です。

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当ブログはESEを使ったインプット学習の記録が中心ですが、筆者自身が「聞く力は鍛えているのに、話す力が追いついていない」という課題に気づき、AI英会話アプリ「Speak(スピーク)」でアウトプットの練習を始めました。

一週間、無理なくアウトプットのトレーニングをするなかで、得られたことや気づいたことをまとめて記事にしています。週に1度更新していますので、「ESEでインプットは続いているけど、話す練習はできていない」というお悩みをお持ちの方は、ぜひ参考までにご覧ください。

👉 先週のSpeak記事はこちら

この記事を書いた人
ESEリスナー

学生時代から英語が苦手だった私ですが、職場のグローバル化という現実に直面したことをきっかけに、NHK『Enjoy Simple English』とAIを組み合わせた学習法と出会い、英語学習がようやく「続けられるもの」になりました。
仕事でのキャリアチャンスを逃したくない、家族と海外旅行を楽しみたい——そんなリアルな動機を持ちながら、学習者目線で毎日更新しています。
筆者の詳細が気になる方は、名前のリンクをクリックしてご覧ください。

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