このブログでは、NHKの英語ラジオ番組「Enjoy Simple English」の内容をもとに、
- 本文和訳
- チャンク&単語解説
- 英語での要約
を毎日更新しています。
毎週月曜日は「発見!世界のお祭り”Festivals on Planet Earth”」です。宇宙人コンビ・イチカ&バチカが世界各地のお祭りを通じて新天地・地球を偵察するストーリーです。
本日のFestivals on Planet Earthのストーリーは「Inti Raymi」です。
「聞き取れなかったところを確認したい」
「ストーリーを理解してからもう一度聞きたい」
そんな方の学習補助として活用していただけたら嬉しいです。
また、チャンク&単語解説は、日常会話で役立つものやESEで頻繁に出てくるものをピックアップして解説しています。隙間時間の学び直し等にも有効に活用できると思います。
ではさっそく、今日の内容を見ていきましょう!

Inti Raymi(ペルー「インティ・ライミ」):和訳
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Ichika:バチカ、今あなたはペルーのクスコという都市にいるの。今日は一年の中でも最も日が短い日のひとつよ。
Bachika:どうして?
Ichika:あなたが地球の南半球にいるからよ。数日前が冬至だったの。
Bachika:なるほど。
*****
Bachika:見て、この人の数!何百人もの人がカラフルな衣装を着て踊ってるよ。すみません、これは何が起きてるんですか?
Woman:今日は6月24日。インティ・ライミの日よ。南アメリカで最も大きなお祭りのひとつなの。
Bachika:わあ!それで、“インティ・ライミ”ってどういう意味?
Woman:“インティ”は“太陽”、“ライミ”は“祭り”という意味よ。すべてはこの太陽の神殿、コリカンチャから始まるの。
Bachika:それで、人々は何を祝ってるの?
Woman:その年に育てた作物の収穫を太陽の神と大地の神に感謝して、来年も良い年になるように祈るのよ。
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Bachika:なるほど。うわっ!あの金色の椅子に乗って運ばれている人は誰?
Woman:あれはインカ帝国の皇帝よ。インティ・ライミの間、彼は太陽の神と大地の神に祈りを捧げるの。
Bachika:なるほど。じゃあ、もし私たちがここに移住したいなら、まずあの人に聞かないといけないの?
Woman:たぶん必要ないわ。インカ帝国は1500年代にスペインに征服されて消滅したの。
Bachika:じゃあ、あの皇帝って誰?
Woman:俳優よ。
Bachika:えっ?!
Woman:スペインが来たとき、インティ・ライミは禁止されたの。でも地元の人たちは密かに伝統を守り続けて、1944年にこのお祭りをパフォーマンスとして復活させたのよ。
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Bachika:面白い!あっ、みんな移動してる。何が起きてるの?
Woman:パレードが始まるのよ。町ではもっとたくさんの伝統的なインカのパフォーマンスが見られるわ。そのあと、私たちは皆で最終的な儀式のためにサクサイワマン遺跡に行くの。ついてきて!
*****
Bachika:これがサクサイワマン遺跡なんだね。ここは息がしにくいな…
Woman:私たちは標高約3700メートルのところにいるから、空気が薄いの。でも見て、この場所。すごいでしょ?
Bachika:うん。石の壁がたくさんあるね。石がぴったり合ってる。これを作った人たちは本当に熟練してたんだな。
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Woman:見て、皇帝が太陽の神に贈り物を渡そうとしているわ。
Bachika:あの大きな黒い動物は何?
Woman:ラマよ。それが贈り物なの。大丈夫、傷つけたりしないわ。
Bachika:そっか。全部とても興味深いね。特にカラフルな衣装が大好き!
Woman:あれは全部、伝統的なインカの衣装なのよ。
Bachika:つまり、彼らは本来の儀式を細部まで忠実に再現してるんだね。
Woman:そうね、インカ時代にはインティ・ライミはだいたい15日間続いたのよ。
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Bachika:15日間も?!
Woman:今ではだいたい7時間くらいだけど、それでも精神的に深く感じるわ。太陽の神に感謝したくなるの。
*****
Ichika:バチカ、ペルーはどう?
Bachika:インカ文化を感じてるよ。
Ichika:えっ?
Bachika:この星のお祭りって、ただ楽しむだけじゃないんだね。人々が自分たちの過去とつながり続ける助けになってるんだ。
Ichika:いいね、それ。地球って、だんだん住むのに良さそうな場所に思えてきたわ。

日常生活で使えるチャンク&単語解説
ここでは日常生活で使えるチャンク(言葉のひとまとまり)や単語の解説をします。
チャンク&単語帳
以下のチャンクや単語をタップすると、日本語訳が出てくるので、訳を見ずに意味がわかるか挑戦してみてください!
冬至
おそらくそうではない
支配権を握る、乗っ取る
許可する
遺跡
詳細
続く
チャンクPickUP
It’s one of the biggest festivals in South America.
(日本語訳)それは南アメリカで最も大きな祭りのひとつです。
構成パーツの解説
パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
---|---|---|---|
It’s | それは〜です | 主語+動詞(be動詞) | 形式主語の “It”。話題の対象(ここでは祭り)を指している。 |
one of the biggest festivals | 最も大きな祭りのうちのひとつ | 主格補語(be動詞の後に続く) | 「one of + 最上級複数名詞」で「最も〜な〜のひとつ」になる。 |
in South America | 南アメリカにおいて | 場所の修飾語(場所を限定) | 「どこで最も大きいのか」を明確にするための補足情報。 |
この文は、以下2つの文法構造が組み合わさったものです
① one of the + 複数名詞
意味:〜のうちの1つ(1人)
例:one of my friends(私の友人の1人)
② the + 最上級 + 名詞(→名詞句の修飾)
意味:最も〜な〇〇(最上級が名詞を直接修飾している)
例:the biggest festivals(最も大きな祭りたち)
この名詞句 “the biggest festivals” が「festival」のグループを示していて、そのうちのひとつが “It” という構成になっています。
最上級の表現の比較
構文 | 構成 | 例文 | 意味 |
---|---|---|---|
A is the 最上級 B | 主語が「最も〜なBである」 | This is the best movie of the year. | これは今年最高の映画です。 |
one of the 最上級 複数名詞 | 最も〜な〇〇たちのうちの1つ | It’s one of the biggest festivals. | それは最も大きな祭りの一つです。 |
「the 最上級 + 名詞」は名詞を修飾する一般的な語順であり、それを “one of” が先行して全体を受ける形も非常によく使われる表現です。
日常会話での応用表現
– He is one of the best players on the team.
(彼はチームで最も優れた選手の一人です。)
– Kyoto is one of the most beautiful cities in the world.
(京都は世界で最も美しい都市のひとつです。)


PickUP長文読解
Enjoy Simple Englishでは関係代名詞等を用いた長い一文がよく出てきます。そこで、ストーリーに出てきた長文の構造や意味などを確認する中で、関係代名詞などの構文に強くなって、長文読解への抵抗をなくしましょう!
今回の一文
“They express thanks to the Sun God and the Earth God for the food they grew that year.”
(日本語訳)彼らは、その年に自分たちが育てた食べ物に対して、太陽の神と大地の神に感謝の気持ちを表します。
構成パーツの解説
パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
---|---|---|---|
They | 彼らは | 主語 | 「祭りの参加者たち」を指している文脈上の主語 |
express thanks | 感謝を表す | 動詞句(述語) | express は「表現する」、thanks は「感謝」。「感謝を言葉や行動で表す」という意味合い |
to the Sun God and the Earth God | 太陽の神と大地の神に対して | 前置詞句(目的語の補足) | 感謝の対象を示す to 。2つの神に感謝しているという構造 |
for the food they grew that year | その年に彼らが育てた食べ物に対して | 前置詞句(感謝の理由) | for ~ は「〜に対して」「〜のために」という意味。they grew が food を修飾する関係詞節(関係代名詞が省略された形) |
読解のポイント
express thanks to ~ for ~ という型に注目
「〜に、〜のことで感謝を表す」という典型表現です。
例: I expressed thanks to my teacher for her help.
関係代名詞があるかのように読むと意味がつかみやすい構造
文法的にはこの文には関係代名詞は使われていませんが、
「the food(→どんな食べ物?)」に続く they grew that year は、
「they grew(彼らが育てた)」という説明が名詞に後置修飾されている形です。
英語ではこのように、目的格の関係代名詞(thatなど)を省略したような語順が自然に使われることが多く、あたかも「the food that they grew」のように読めることがポイントです。
したがって、学習者にとっては「関係代名詞があると想定して読むと文の意味が取りやすくなる」という理解が役立ちます。
本日の記事の要約
今回の記事をAIが要約しました。ぜひリーディング練習にご利用ください!
要約 日本語訳:
バチカはペルーのクスコを訪れ、インティ・ライミ祭を体験します。人々が太陽神と大地の神に感謝していることを学び、皇帝に見えた人物が実は俳優だと知ります。彼はパレードに参加し、サクサイワマン遺跡を訪れて文化と歴史に感動します。最後にはインカの精神とつながり、地球が素晴らしい場所に思えてきます。

先週のESEチャンク解説まとめ記事のご紹介
毎日の放送を追いかけている方も、ちょっと復習したい方も必見です!
先週の放送でピックアップしたチャンクをまとめて解説した【週末まとめ記事】を公開しています。このまとめ記事では、ESEの内容を思い出しながら、日々の英語学習に役立つ重要なチャンクを一気に振り返ることができます。
「チャンクをしっかり覚えたい」「英語表現力を高めたい」「1週間分を効率よく復習したい」という方には特におすすめです。再放送のタイミングでの復習や、苦手なチャンクの再確認にも便利ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。
ESEの放送について
NHKのラジオ番組「Enjoy Simple English(ESE)」は、月曜〜金曜の毎朝6:00〜6:05(再放送あり)に、NHKラジオ第2で放送されています。
※最新の放送スケジュールや放送内容の詳細は、NHKの公式サイトをご確認ください。
👉 NHK Enjoy Simple English 公式ページ(外部リンク)
また、聞き逃してしまった場合も、「NHKゴガク」サイトや「らじる★らじる」アプリを使えば、放送から1週間以内であれば何度でも聞き直すことができます。
番組の内容をより深く理解したい方には、公式テキストの利用もおすすめです。
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