このブログでは、NHKの英語ラジオ番組「Enjoy Simple English(エンジョイ・シンプル・イングリッシュ)」の内容をもとに、
- 本文和訳
- チャンク&単語解説
- 英語での要約
を毎日更新しています。
毎週水曜日は「世界の偉人伝”Heroes and Giants”」です。日本を、世界を動かした偉人達。誰もが知るその偉業とちょっと意外なその素顔を英語で味わいましょう。
本日のHeroes and Giantsのストーリーは「Harriet Tubman(ハリエット・タブマン)」です。
「聞き取れなかったところを確認したい」
「ストーリーを理解してからもう一度聞きたい」
そんな方の学習補助として活用していただけたら嬉しいです。
また、チャンク&単語解説は、日常会話で役立つものやESEで頻繁に出てくるものをピックアップして解説しています。隙間時間の学び直し等にも有効に活用できると思います。
ではさっそく、今日の内容を見ていきましょう!
Harriet Tubman(ハリエット・タブマン):和訳
1ページ目
「アンダーグラウンド・レイルロード(地下鉄道)」という言葉を聞いたとき、何を思い浮かべますか?大きな都市の地下を走る、かっこいい地下鉄でしょうか?このストーリーの「アンダーグラウンド・レイルロード」はそれとはまったく違います。それは、奴隷にされた人々が逃げるのを助けた、秘密の経路・隠れ家・人々のネットワークでした。奴隷にされた人々とは、他の人々に所有された人たちのことです。彼らは通常、無報酬で過酷な労働を強いられていました。1600年代初頭から1800年代初頭にかけて、アフリカから多くの人々がアメリカに連れてこられ、奴隷にされました。
当時、アメリカ南部の州では、法律によって一部の人々が他の人々を所有することが認められていました。しかし北部の州ではそれは許されていませんでした。南部で奴隷にされた人々は主人に酷い扱いを受けていたため、逃げ出して北へ行きたいと思っていました。
2ページ目
彼らはアンダーグラウンド・レイルロードを使って脱出しました。このネットワークで働く人々は「コンダクター(案内人)」と呼ばれていました。最も有名なコンダクターの一人がハリエット・タブマンです。これは彼女の物語です。
タブマンは1820年頃、奴隷の家庭にメリーランド州で生まれました。出生時の名前はアラミンタ・ロスでした。幼い頃から家事をこなし、父親が薪を割るのを手伝いました。主人たちには何度も殴られました。
1844年、ジョン・タブマンという男性と結婚し、母親の名前であるハリエットに改名しました。
それから5年後、タブマンは自分が別の家族に売られることを知り、北部へ逃げ出しました。ようやく自由になれたものの、家族や友人のいない孤独を感じていました。彼女は彼らの脱出を助けたいと思い、アンダーグラウンド・レイルロードのコンダクターになりました。1860年までに、70人以上の人々がカナダへ脱出するのを助けました。非常に危険な仕事でした。もし彼女と助けている人々が誰かに見つかれば、全員が殺される可能性がありました。タブマンはその仕事を非常にうまくこなしました。後に振り返ってこう言っています。
「私は8年間、アンダーグラウンド・レイルロードのコンダクターを務め、一人も乗客を失わなかった。」
3ページ目
1860年代、アメリカ北部と南部の間で戦争が起きました。タブマンは北軍のために看護師・料理人・スパイとして参加しました。1863年には150人の兵士を率いて奴隷主を攻撃しました。この攻撃により、700人以上の奴隷にされた人々が脱出できました。
晩年、タブマンは女性参政権のための活動家として働きました。また、老人や貧しい人々を助ける施設も建てました。タブマンは1913年に亡くなりました。90歳を超えていました。人生の大半を、タブマンは人々がより良い生活を送れるよう懸命に働きました。彼女はこう語っています。
「いつも覚えておいてほしい。あなたの内側には、世界を変えるための力、忍耐、そして情熱がある。」
日常生活で使えるチャンク&単語解説
ここでは日常生活で使えるチャンク(言葉のひとまとまり)や単語の解説をします。
チャンク&単語帳
以下のチャンクや単語をタップすると、日本語訳が出てくるので、訳を見ずに意味がわかるか挑戦してみてください!
地下鉄道
奴隷
チャンクPickUP
“I was a conductor of the Underground Railroad for eight years, and I never lost a passenger.”
(日本語訳)「私は8年間、アンダーグラウンド・レイルロードのコンダクターを務め、一人も乗客を失わなかった。」
構成パーツの解説
| パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
|---|---|---|---|
| I was a conductor | 私はコンダクターだった | 主語+補語(職業・役割) | “be + 職業名” で「〜として働いていた」 |
| of the Underground Railroad | アンダーグラウンド・レイルロードの | 所属・役割の限定 | “of + 名詞” で「〜に属する・〜の」 |
| for eight years | 8年間 | 継続期間を示す前置詞句 | “for + 期間” で「〜の間」。完了・継続を示す |
| and I never lost a passenger | そして一人の乗客も失わなかった | 強い否定の追加 | “never + 過去形” で「一度も〜しなかった」という強い全否定 |
“never + 過去形”は「一度も〜しなかった」という強い全否定を表します。“I didn’t lose a passenger.” より “I never lost a passenger.” の方が格段に力強く、誇りと確信のニュアンスが込められています。“passenger”(乗客)はここで比喩的に使われており、タブマンが助けた逃亡者を指します。スピーチや実績を語る場面で使うと非常に効果的な表現です。“never” は文中の動詞の前に置くのが基本語順です。
日常会話例
私は海外子会社を持つ企業に勤めており、家族と海外旅行を楽しむことも目標のひとつです。そのため例文は、職場でのビジネス場面と海外旅行中の場面を想定した4つを掲載しています。
ビジネス①
場面:長年担当してきた海外クライアントとの関係を振り返り、会議で実績を報告するとき
I have managed this account for eight years, and I never missed a deadline.
(私はこのアカウントを8年間担当してきましたが、一度も納期を逃したことはありません。)
ビジネス②
場面:新しいプロジェクトリーダーとして信頼を得るため、過去の実績を紹介するとき
I led the overseas team for five years, and I never lost a client.
(私は海外チームを5年間率いてきましたが、一度もクライアントを失ったことはありません。)
旅行①
場面:家族旅行の計画を担当してきた経験を笑いながら振り返るとき
I’ve planned our family trips for ten years, and I never booked the wrong hotel.
(10年間家族旅行の計画を立ててきたけど、ホテルを間違えたことは一度もないよ。)
旅行②
場面:海外旅行中に荷物管理を担当していることを誇らしげに話すとき
I’ve been packing for the whole family for years, and I never forgot a passport.
(何年も家族全員の荷造りをしているけど、パスポートを忘れたことは一度もないわ。)
PickUP長文読解
今回の一文
“Always remember, you have inside of you the strength, the patience, and the passion to change the world.”
(日本語訳)「いつも覚えておいてほしい。あなたの内側には、世界を変えるための力、忍耐、そして情熱がある。」
構成パーツの解説
| パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
|---|---|---|---|
| Always remember | いつも覚えておいてほしい | 命令文による呼びかけ | “always” を加えることで「一時ではなく常に」という強調 |
| you have inside of you | あなたの内側に〜がある | 主語+動詞+場所の副詞句 | 通常は “you have the strength inside of you” だが倒置で強調 |
| the strength, the patience, and the passion | 力、忍耐、そして情熱 | 三つの名詞の並列(三分法) | “A, B, and C” の並列構造。”the” を各名詞に付けて一つ一つを際立たせる |
| to change the world | 世界を変えるための | 不定詞の形容詞的用法 | “passion to change the world” で「世界を変えるための情熱」 |
読解のポイント
ポイント1:倒置による強調 — “you have inside of you the strength …”
通常の語順であれば “you have the strength, the patience, and the passion inside of you” となりますが、“inside of you”が動詞 “have” の直後に前置されることで「あなたの内側に(こそ)」という場所の強調が生まれています。特にスピーチや名言では、語順を変えることで特定の要素を際立たせる倒置が意図的に使われることが多く、ここでもタブマンが「あなたの外側ではなく内側に」という対比を強調するために語順を工夫しています。
ポイント2:三つの名詞の並列(三分法・トリコロン)が生み出すリズムと力
“the strength, the patience, and the passion”は三つの名詞を並列した表現で、レトリックにおいて「三分法(トリコロン)」と呼ばれる技法です。英語のスピーチや名言では、三つの要素を並べることで完結した印象を与え、聴衆の記憶に残りやすいとされています。“government of the people, by the people, for the people”が有名な例です。また “the” を各名詞に付けることで、「力というもの・忍耐というもの・情熱というもの」と一つ一つを具体的な概念として際立たせる効果があります。
ポイント3:”to change the world” — 不定詞の形容詞的用法
“the passion to change the world”の“to change the world”は不定詞の形容詞的用法で、”passion”(情熱)という名詞を後ろから修飾し「世界を変えるための情熱」という意味を作っています。このように不定詞が名詞の直後に来て「〜するための・〜すべき」という意味を加えるパターンは、”the ability to speak English”(英語を話す能力)、”the courage to stand up”(立ち上がる勇気)など日常でも頻出します。
本日の記事の要約
今回の記事をAIが要約しました。ぜひリーディング練習にご利用ください!
要約 日本語訳:
ハリエット・タブマンは1820年頃、メリーランド州で奴隷として生まれた。北部へ脱出した後、アンダーグラウンド・レイルロードのコンダクターとなり、一人も失うことなく70人以上をカナダへ逃がした。南北戦争では看護師・料理人・スパイとして活躍し、700人以上の奴隷を解放する奇襲を指揮した。晩年は女性参政権のために戦い、勇気と思いやりにあふれた生涯を残した。
先週のESEチャンク解説まとめ記事のご紹介
毎日の放送を追いかけている方も、ちょっと復習したい方も必見です!
先週の放送でピックアップしたチャンクをまとめて解説した【週末まとめ記事】を公開しています。このまとめ記事では、ESEの内容を思い出しながら、日々の英語学習に役立つ重要なチャンクを一気に振り返ることができます。
「チャンクをしっかり覚えたい」「英語表現力を高めたい」「1週間分を効率よく復習したい」という方には特におすすめです。再放送のタイミングでの復習や、苦手なチャンクの再確認にも便利ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。
ESEの放送について
NHKのラジオ番組「Enjoy Simple English(ESE)」は、月曜〜金曜の毎朝6:00〜6:05(再放送あり)に、NHKラジオ第2で放送されています。
※最新の放送スケジュールや放送内容の詳細は、NHKの公式サイトをご確認ください。
👉 NHK Enjoy Simple English 公式ページ(外部リンク)
また、聞き逃してしまった場合も、「NHKゴガク」サイトや「らじる★らじる」アプリを使えば、放送から1週間以内であれば何度でも聞き直すことができます。
番組の内容をより深く理解したい方には、公式テキストの利用もおすすめです。
テキストには、毎日の英文スクリプトや語彙リストが掲載されており、学習効果を高めるのに非常に役立ちます。
📘 テキストは全国の書店や、Amazon・楽天ブックスなどのオンライン書店でも購入可能です。
ラジオ エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 2026年5月号 価格:709円 |
NHKラジオ エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 2026年5月号[雑誌]【電子書籍】 価格:670円 |



コメント