このブログでは、NHKの英語ラジオ番組「Enjoy Simple English(エンジョイ・シンプル・イングリッシュ)」の内容をもとに、
- 本文和訳
- チャンク&単語解説
- 英語での要約
を毎日更新しています。
毎週水曜日は「世界の偉人伝”Heroes and Giants”」です。日本を、世界を動かした偉人達。誰もが知るその偉業とちょっと意外なその素顔を英語で味わいましょう。
本日のHeroes and Giantsのストーリーは「Louis Braille(ルイ・ブライユ)」です。
「聞き取れなかったところを確認したい」
「ストーリーを理解してからもう一度聞きたい」
そんな方の学習補助として活用していただけたら嬉しいです。
また、チャンク&単語解説は、日常会話で役立つものやESEで頻繁に出てくるものをピックアップして解説しています。隙間時間の学び直し等にも有効に活用できると思います。
ではさっそく、今日の内容を見ていきましょう!
【Louis Braille(ルイ・ブライユ):和訳】
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視覚障害のある人々——つまり目が見えない人たち——の多くは、点字を指で触れることで読書をしています。このシステムがフランスの15歳の少年によって作られたということを知っていましたか?その名はルイ・ブライユ。世界中の多くの国で、点字を使うこのシステムは単に「ブライユ(Braille)」と呼ばれています。これは、そんな彼の物語です。
ルイ・ブライユは1809年、フランスの小さな村で生まれました。3歳のときに事故に遭い、視力を失いました。1800年代、視覚障害のある子どもたちはたいてい学校に通うことができませんでした。
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しかしブライユは家族の助けを借りて学校に通うことができました。10歳のとき、パリの盲学校に入学しました。この学校で、触れることで読む点字システムについて学びます。
このシステムは元々、シャルル・バルビエという人物によって開発されました。フランス語の音を表す12個の突起した点を使うものでした。バルビエは視覚障害のある人々が読み書きできるようにしたいと考え、1821年にブライユの学校へシステムの採用を打診しました。当時、視覚障害のある生徒たちはアルファベットの文字を立体的に浮き出させたものを指で触れることで読んでいました。学校はバルビエのシステムを採用しないことにしましたが、そのことがブライユに一つのアイデアを与えました。彼はこう考えました。
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「このシステムは浮き出た文字を読むより優れているが、まだ時間がかかりすぎる。もっと簡単にできるかもしれない。」
15歳のとき、ブライユはわずか6点だけを使うシステムを作り上げました。卒業後、ブライユはその学校で教師になりました。1829年、自分の6点システムを「ブライユ・システム」と名付け、その仕組みを説明した本を書きました。しかし残念ながら、その本はブライユ・システムを用いて出版されませんでした。
それでもブライユは生徒たちに自分のシステムを教え続け、1837年についに自分のシステムを使って本を出版することができました。しかし学校は、生徒たちがブライユ・システムを好んでいたにもかかわらず、浮き出た文字の使用を続けました。ブライユは1852年に亡くなるまでその学校で働き続けました。彼の死から2年後、学校はついにブライユ・システムを採用することを決めました。そこからシステムはフランス全土へ、次いでヨーロッパへ、そして世界中へと広まっていきました。
ルイ・ブライユは、自分が世界中の視覚障害者たちにいかに大きな影響を与えたかを知ることなく、この世を去りました。しかし彼が15歳という年齢で生み出した発明は、視覚障害のある人々に読み書きする力を与えました。フランスの彼の生家には「彼は目の見えないすべての人々に、知識の扉を開いた」と書かれた碑が残っています。彼は真のヒーローでした。
日常生活で使えるチャンク&単語解説
ここでは日常生活で使えるチャンク(言葉のひとまとまり)や単語の解説をします。
チャンク&単語帳
以下のチャンクや単語をタップすると、日本語訳が出てくるので、訳を見ずに意味がわかるか挑戦してみてください!
隆起した点、点字の点
卒業する
(知力・想像力の)産物、作品
チャンクPickUP
The school still continued using raised letters, even though the students liked the Braille system.
(日本語訳)生徒たちがブライユ・システムを好んでいたにもかかわらず、学校は浮き出た文字の使用を続けました。
構成パーツの解説
| パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
|---|---|---|---|
| The school still continued using raised letters | 学校は浮き出た文字の使用を続けた | 主節(S+V+O) | still(依然として)が変化のなさを強調 |
| even though | 〜にもかかわらず | 強い譲歩を示す接続詞 | althoughより強い逆接・反事実感がある |
| the students liked the Braille system | 生徒たちがブライユ・システムを好んでいた | 譲歩節(S+V+O) | 主節の内容と対照的な事実を示す |
“even though〜”は「〜にもかかわらず・〜であるけれども」という意味で強い逆接・譲歩を示す接続詞。though(カジュアル)< although(一般的)< even though(最も強い強調)という強さの序列がある。“even though”は必ず実際の事実・確認済みの内容を示す点で、仮定を示す”even if”と区別することが重要(even if=たとえ〜だとしても/even though=〜であるという事実にもかかわらず)。
日常会話例
私は海外子会社を持つ企業に勤めており、家族と海外旅行を楽しむことも目標のひとつです。そのため例文は、職場でのビジネス場面と海外旅行中の場面を想定した4つを掲載しています。
ビジネス①
場面:海外子会社のチームが新しいシステムを気に入っているのに、本社が旧システムを使い続けている状況を上司に報告する場面
Even though the local team prefers the new system, headquarters has decided to continue with the old one for now.
(現地チームは新しいシステムを好んでいるにもかかわらず、本社は当面は旧システムを使い続けることにしました。)
ビジネス②
場面:予算が限られているにもかかわらずプロジェクトを成功させたことを称える場面
Even though the budget was tight, the team delivered excellent results on time.
(予算が厳しかったにもかかわらず、チームは期限内に素晴らしい成果を出してくれました。)
旅行①
場面:疲れていたのに観光に出かけて良かったと旅行仲間に話す場面
Even though I was exhausted, I’m really glad we went to see the sunset. It was absolutely worth it.
(くたくただったにもかかわらず、夕日を見に行って本当によかった。完全に行く価値があったよ。)
旅行②
場面:評判があまり良くなかったレストランに入ったら美味しかった場面
Even though the reviews weren’t great, the food was actually delicious. I’d definitely go back.
(レビューがあまり良くなかったにもかかわらず、料理は本当に美味しかった。絶対また行きたいな。)
PickUP長文読解
今回の一文
“Louis Braille did not live to see the major impact he had on blind people all over the world.”
(日本語訳)ルイ・ブライユは、自分が世界中の視覚障害者たちにいかに大きな影響を与えたかを知ることなく、この世を去りました。
構成パーツの解説
| パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
|---|---|---|---|
| Louis Braille did not live | ルイ・ブライユは生きなかった | 主節(S+V) | “did not live to〜”=「〜するまで生きなかった・〜を見ずに亡くなった」 |
| to see | 見るために・見るほど長くは | to不定詞・目的または結果を示す | “live to see〜”=「〜を生きて見る・生前に〜を目撃する」 |
| the major impact | 大きな影響を | seeの目的語 | the+名詞で特定の影響を示す |
| he had | 彼が与えた | 関係代名詞節(impactを修飾) | 目的格の関係代名詞thatが省略された形 |
| on blind people all over the world | 世界中の視覚障害者たちに | 前置詞句・impactの対象 | “all over the world”=「世界中の」 |
読解のポイント
「did not live to see〜」という「生きて〜を見ることができなかった」表現
“did not live to see〜”は「〜を生前に見ることなく亡くなった・〜を目撃するほど長く生きなかった」という意味を表す慣用的な表現です。“live to〜”(〜するまで生きる)という形に否定が加わると「〜を見ずに逝った」という感情的な含みが生まれます。“He lived to see his dream come true.”(夢が実現するのを生きて見ることができた)との対比で理解すると分かりやすく、歴史・伝記・感動的な物語の文脈で非常によく使われる表現です。
「the impact he had on〜」という関係代名詞省略の構造
“the major impact he had on blind people”は“the major impact that he had on blind people”から関係代名詞のthatが省略された形です。“impact on〜”(〜への影響)という表現の中に“he had”(彼が持っていた・与えた)という節が挟み込まれており、日本語では「彼が〜に与えた大きな影響」と前から修飾しますが英語では後ろから修飾します。“the change she made to the world”(彼女が世界にもたらした変化)など同様の構造がよく登場します。
「all over the world」という「世界中」の表現
“blind people all over the world”の“all over the world”は「世界中に・世界じゅうの」という意味で“around the world”と同義ですが、“all over”のほうが「隅々まで・あらゆる場所に」という網羅的・広がりのあるニュアンスが強い表現です。“People all over Japan”(日本中の人々)・“spread all over Europe”(ヨーロッパ中に広がった)のように地名と組み合わせて応用でき、物事の規模・影響の広がりを強調したいときに特に効果的です。
本日の記事の要約
今回の記事をAIが要約しました。ぜひリーディング練習にご利用ください!
要約 日本語訳:
ルイ・ブライユは1809年にフランスで生まれ、3歳で視力を失いました。それでもパリの盲学校に通い、点字システムと出会います。シャルル・バルビエの12点システムにヒントを得て、15歳のときにわずか6点のシステムに単純化しました。生涯を通じて学校からの採用を拒まれ続けましたが、1852年の死後にブライユ点字は視覚障害者の読み書きの世界標準となりました。
先週のESEチャンク解説まとめ記事のご紹介
毎日の放送を追いかけている方も、ちょっと復習したい方も必見です!
先週の放送でピックアップしたチャンクをまとめて解説した【週末まとめ記事】を公開しています。このまとめ記事では、ESEの内容を思い出しながら、日々の英語学習に役立つ重要なチャンクを一気に振り返ることができます。
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ESEの放送について
NHKのラジオ番組「Enjoy Simple English(ESE)」は、月曜〜金曜の毎朝6:00〜6:05(再放送あり)に、NHKラジオ第2で放送されています。
※最新の放送スケジュールや放送内容の詳細は、NHKの公式サイトをご確認ください。
👉 NHK Enjoy Simple English 公式ページ(外部リンク)
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