このブログでは、NHKの英語ラジオ番組「Enjoy Simple English」の内容をもとに、
- 本文和訳
- チャンク＆単語解説
- 英語での要約
を毎日更新しています。
毎週水曜日は「世界の偉人伝”Heroes and Giants”」です。日本を、世界を動かした偉人たちの誰もが知るその偉業を、ちょっと意外なその素顔を、英語で味わうことができます。
本日のHeroes and Giantsのストーリーは「Joan of Arc ~ A Tragic Hero ~」です。
「聞き取れなかったところを確認したい」
「ストーリーを理解してからもう一度聞きたい」
そんな方の学習補助として活用していただけたら嬉しいです。
また、チャンク＆単語解説は、日常会話で役立つものやESEで頻繁に出てくるものをピックアップして解説しています。隙間時間の学び直し等にも有効に活用できると思います。
ではさっそく、今日の内容を見ていきましょう！
Joan of Arc ~ A Tragic Hero ~（ジャンヌ・ダルク 〜 悲劇のヒロイン 〜）：和訳
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ジャンヌ・ダルクは、フランスのために懸命に戦った若いフランス人女性だったが、のちに捕らえられて処刑された。
ジャンヌは1412年、フランス東部の小さな町に生まれた。13歳のとき、彼女は“声”が聞こえるようになった。
「フランスを救え。」
「オルレアンへ行け。」
「王子が王になるのを助けよ。」
それらは神からの伝言だと彼女は思った。
16歳になると、彼女はその言葉に従い、行動を起こす決意をした。
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1400年代のフランスは、今のフランスとは状況が違っていた。長いあいだイングランドと戦争をしており、イングランドはフランス北部の大部分を支配していた。フランス王家が残りの多くを支配していたが、各地には強い勢力を持つ指導者たちもいた。
神の言葉を聞くことができる少女ジャンヌは、たちまち有名になった。ほどなくフランス王太子のシャルルが、彼女に会うよう求めた。王太子はジャンヌに特別な力があるとは信じておらず、試してみたいと思った。当時は写真のない時代で、人々は王太子の顔を知らなかった。そこでシャルルは友人の一人に、自分が王太子だと名乗らせた。しかしジャンヌはその男に会うと、「あなたは親切そうな人だけれど、王太子ではありません」と言った。
それから彼女は本物の王太子のもとへ歩み寄り、「殿下、あなたがシャルル王太子です」と告げた。
その後、ジャンヌと王太子は内密に話し合い、その席で王太子はジャンヌに自軍とともに戦うことを許すと決めた。
まもなくジャンヌは、イングランド軍に占領されていたフランスの都市オルレアンへ向かった。彼女はフランス軍を率い、その町を奪還した。彼女は戦いを続け、ほかの多くの都市もイングランドから取り戻した。数か月後、王太子シャルルは新しい国王となった。しかし一部の地域はなおイングランドの支配下にあり、ジャンヌは戦いを続けた。1430年、彼女はイングランドに味方するフランス人たちに捕らえられた。
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ジャンヌは牢に入れられ、イングランド側の宗教指導者たちは、彼女が聞いた言葉が本当に神の言葉だったのかを審理した。彼らは、彼女がフランス軍を助けていたために、うそをついていたのだと言いたかった。フランス軍はジャンヌの助けで多くの戦いに勝ったが、今や国王シャルルは彼女を助けるために何もしなかった。指導者たちは彼女がうそをついていたと断じ、ジャンヌは処刑された。彼女は火あぶりにされた。わずか19歳だった。
ジャンヌの死からおよそ20年後、イングランドとの戦争は終わった。シャルル王はジャンヌの裁判についての再検討を命じた。今度は彼女はうそをついていなかったと認められ、彼女は英雄だと判断された。
ジャンヌ・ダルクは英雄だった。だが同時に、二つの強国の戦争に巻き込まれた、無垢な十代の少女でもあったことを忘れてはならない。
日常生活で使えるチャンク＆単語解説
ここでは日常生活で使えるチャンク（言葉のひとまとまり）や単語の解説をします。
チャンク＆単語帳
以下のチャンクや単語をタップすると、日本語訳が出てくるので、訳を見ずに意味がわかるか挑戦してみてください！
悲劇の
行動をとる、取り掛かる
宗教指導者
あどけない、無罪の
チャンクPickUP
People did not know what the prince looked like.
（日本語訳）人々は王太子がどんな顔（見た目）なのかを知らなかった。
構成パーツの解説
| パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
|---|---|---|---|
| People | 人々は | 主語 | 一般論の主語（誰もが）としての people |
| did not know | 知らなかった | 述語（過去・否定） | 口語は didn’t know |
| what the prince looked like | 王太子がどんな見た目だったか | 目的語（間接疑問＝名詞節） | what + S + look(ed) like で「外見がどんなか」 |
what ~ look(s/ed) like は、「〜がどんな見た目か」を表す間接疑問の定番チャンクです。
語順は平叙文（主語＋動詞）で、疑問文のように倒置しません。前に置く動詞は know / ask / remember / show / tell / wonder などがよく使われ、「〜がどんな見た目か知っている・尋ねる・覚えている・見せる・知りたい」と自在に展開できます。注意として、外見をたずねるときは what を使い、how ~ look like は×（how と like は併用しない）。また、外見でなく性質・雰囲気なら what ~ is like（例：what Paris is like＝パリってどんな感じ）を使い分けます。外見を形容なら look + 形容詞（He looks tired.）とも区別しましょう。
日常会話への応用
– Do you know what the host looks like?
（主催者がどんな見た目か知っていますか。）
– I wonder what the venue looks like inside.
（会場の中がどんな見た目か気になるな。）
PickUP長文読解
Enjoy Simple Englishでは関係代名詞等を用いた長い一文がよく出てきます。そこで、ストーリーに出てきた長文の構造や意味などを確認する中で、関係代名詞などの構文に強くなって、長文読解への抵抗をなくしましょう！
今回の一文
“Joan, the girl who was able to hear God’s messages, quickly became famous.”
（日本語訳）ジャンヌは――神の言葉を聞くことができたあの少女――たちまち有名になった。
構成パーツの解説
| パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
|---|---|---|---|
| Joan | ジャンヌは | 主語（固有名詞） | ここで人物を提示 |
| , the girl … , | その少女で… | 挿入（同格説明＋関係節） | 非制限用法。主語 Joan を説明する後置の追加情報 |
| who was able to hear | 聞くことができた | 関係代名詞節（能力） | be able to V＝能力・実現可能性。過去の一回性なら could よりも was able to が自然 |
| God’s messages | 神からのメッセージ | 節の目的語 | 所有格 ’s。複数形で「何度も・いくつかの」示唆 |
| quickly | すぐに／たちまち | 副詞 | 動詞 became を修飾（速度） |
| became famous | 有名になった | 述語（SVC型） | become + 形容詞＝「〜になる」。補語 famous は形容詞 |
読解のポイント
カンマで挟む「同格＋関係節」は“補足情報”
Joan, the girl who … , は主語 Joan に対する非制限用法（補足説明）。取り外しても文の骨格は Joan … quickly became famous で成立します。読解では「ジャンヌ――（説明）――は…」と、いったん説明を括弧で受け止めてから主節に戻ると追いやすいです。
「who」は直前の the girl を受ける
関係代名詞 who の先行詞は the girl。Joan そのものではなく、「少女」という名詞に能力説明（was able to hear…）が掛かっています。つまり「神の声を聞けた“少女”であるジャンヌ」という構図。
was able to と could の使い分け
過去のある場面で「実際にできた」を表すとき、was able to が明確で自然です（could は一般能力寄りで文脈次第）。ここでは「神のメッセージを聞くことができた」という事実性を出しています。
本日の記事の要約
今回の記事をAIが要約しました。ぜひリーディング練習にご利用ください！
要約 日本語訳：
フランス東部の農家の娘ジャンヌは13歳で神の声を聞き、フランスを救い王太子シャルルを助けよと告げられる。彼の前で正体を見抜き、参戦を許されてオルレアンなどで勝利を導く。1430年、イングランド寄りのフランス人に捕らえられ、英側の宗教指導者に裁かれて19歳で火刑に。約20年後、再審で無実が認められ、英雄とされた。
先週のESEチャンク解説まとめ記事のご紹介
毎日の放送を追いかけている方も、ちょっと復習したい方も必見です！
先週の放送でピックアップしたチャンクをまとめて解説した【週末まとめ記事】を公開しています。このまとめ記事では、ESEの内容を思い出しながら、日々の英語学習に役立つ重要なチャンクを一気に振り返ることができます。
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ESEの放送について
NHKのラジオ番組「Enjoy Simple English（ESE）」は、月曜〜金曜の毎朝6:00〜6:05（再放送あり）に、NHKラジオ第2で放送されています。
※最新の放送スケジュールや放送内容の詳細は、NHKの公式サイトをご確認ください。
👉 NHK Enjoy Simple English 公式ページ（外部リンク）
また、聞き逃してしまった場合も、「NHKゴガク」サイトや「らじる★らじる」アプリを使えば、放送から1週間以内であれば何度でも聞き直すことができます。
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