このブログでは、NHKの英語ラジオ番組「Enjoy Simple English(エンジョイ・シンプル・イングリッシュ)」の内容をもとに、
- 本文和訳
- チャンク&単語解説
- 英語での要約
を毎日更新しています。
10月度からは、これまでの内容と異なり、2021年4月に放送されたものの再放送になります。
毎週火曜日は「日本の伝統的笑い!落語 ”Rakugo”」です。落語という名のかたり芸に英語という名の風を吹き込みます。
本日のRakugoのストーリーは「One after Another」です。
「聞き取れなかったところを確認したい」
「ストーリーを理解してからもう一度聞きたい」
そんな方の学習補助として活用していただけたら嬉しいです。
また、チャンク&単語解説は、日常会話で役立つものやESEで頻繁に出てくるものをピックアップして解説しています。隙間時間の学び直し等にも有効に活用できると思います。
ではさっそく、今日の内容を見ていきましょう!
“One after Another(ぞろぞろ)”:和訳
1ページ目
Narration:小さな店の主人とその妻が神社を参拝しています。
Owner:この神社の尊い神様、私たちはこの近くで店をやっておりますが、長いことお客さんが来ません。そこで店を畳むことにいたしました。これまで見守ってくださって、ありがとうございます。
2ページ目
Narration:神様はこれを聞いて思いました、
God:彼らは近所の者だ。助けてやるべきだ。何ができるか考えてみよう。
Narration:主人と妻は店に戻り、荷物を箱に詰め始めました。すると急に雨が降り出しました。そして……。
Customer 1:すみません!雨でわらじが濡れてしまって。こちらで一足買えますか?
Owner:お客さんだ!(客に向かって)天井から下がっている草履が一足あります。いかがでしょう。
Customer 1:わかりました。お金です!ありがとうございます!
Narration:まもなく、また別のお客さんがやって来ました。
Customer 2:ねえ、草履を売っていますか?雨で私のがダメになってしまって。
Owner:申し訳ない、さっき最後の一足が売れてしまったんです。
Customer 2:本当?でもあそこに一足見えますけど。
Owner:えっ?!
Narration:店主が振り向くと、天井から新しい草履が一足ぶら下がっていました。
Owner:えっと、どうぞお持ちください!
Customer 2:いいですね!お金です。ありがとう!
3ページ目
Narration:お客さんが帰ったあと、主人は天井を見上げました。すると突然、また別の草履が天井から出てきました。
Owner:どういうことだ?一足売るたびに新しい一足が手に入る。次から次へと出てくるぞ!ああ、もしかして神社の神様が助けてくださっているのかも!
Narration:その後、店には大勢のお客さんが来るようになりました。通り向こうの床屋がそれを見て話をしにやって来ます。
Barber:何週間もお客がいないんだ。君の店は大繁盛じゃないか!何をしたんだい?
Owner:特別なことは何も。神社に行ってお参りしただけです。
Barber:ああ……それか。
Narration:そう言って、床屋は神社へ向かいました。
Barber:おい、神様!聞こえますか?僕にももっとお客が必要なんです。助けてくださいよ!鈴を思いっきり鳴らして、手も思いっきり打ち鳴らしますから。
4ページ目
Narration:神様はこれを聞いて思いました、
God:むむっ、うるさいやつだ!静かにしてほしいから助けてやろう。
Narration:床屋が店に戻ると、彼は驚きました。店の前には長い行列ができています。
Barber:うわっ!もうこんなにお客がいる!これで大金持ちだ!(最初の客に)どうぞ中へ!今日はどうされます?
Customer 3:ひげを剃ってもらいたいのですが。
Barber:いいですよ!
Narration:床屋はお客さんのひげを剃りました。ところが次の瞬間、男の顔に別のひげが生えてきました。
Barber:なんだって!今剃ったばかりだぞ!もう一度剃らせてくれ。(剃る)ああっ!また生えてきた!しまった!こんなはずじゃない。別の神様が必要だ!
日常生活で使えるチャンク&単語解説
ここでは日常生活で使えるチャンク(言葉のひとまとまり)や単語の解説をします。
チャンク&単語帳
以下のチャンクや単語をタップすると、日本語訳が出てくるので、訳を見ずに意味がわかるか挑戦してみてください!
次から次へと
神社
〜を経営する
チャンクPickUP
There’s a new pair of sandals hanging from the ceiling.
(日本語訳)天井から新しい草履(わらじ)がぶら下がっている。
構成パーツの解説
パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
---|---|---|---|
There’s | ~がある/いる | 存在を導入する導入句 | 口語では短縮形が自然。文法上の主語は後ろに来る名詞句 |
a new pair | 新しい一組 | 数量・新旧を示す | pair が主語の核なので単数扱い |
of sandals | サンダルの | 名詞の中身を特定 | “pair of + 複数名詞”の定型 |
hanging | ぶら下がっている | 分詞(進行)で名詞を後置修飾 | 「どんな状態の~か」を説明する現在分詞 |
from the ceiling | 天井から | 位置・起点 | 「表面に接して」なら on the ceiling、吊るすなら from the ceiling |
「There’s + 名詞 + 分詞(-ing) + 場所」は、“どこに、どんな状態の何があるか”を一呼吸で言い切れる便利な型です。冒頭の There’s/There are は相手の視界にない情報を新しく提示するときに最適で、続く現在分詞 hanging が「その物の状態」を後ろから説明します。
場所句はfrom the ceilingとして「天井から吊られている」ニュアンスを明確にします。また貼っているものや上に置いているものなどは「on the 〇〇」となり、ガラスケースや棚などの中にあるものは「in the 〇〇」となります。
日常会話例
– There’s a jacket hanging by the door.
(ドアのそばに上着が掛かってるよ。)
– There are decorations hanging from the trees for the festival.
(お祭り用の飾りが木から吊るされているよ。)
PickUP長文読解
Enjoy Simple Englishでは関係代名詞等を用いた長い一文がよく出てきます。そこで、ストーリーに出てきた長文の構造や意味などを確認する中で、関係代名詞などの構文に強くなって、長文読解への抵抗をなくしましょう!
今回の一文
“When we sell one pair of sandals, we get a new pair.”
(日本語訳)私たちが草履を一足売ると、そのたびに新しい一足が出てくる。
構成パーツの解説
パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
---|---|---|---|
When | 〜すると(とき) | 従属接続詞 | 時間副詞節を導く。条件に近い“事実の前提”を作る |
we sell | 私たちが売る | 動詞句(現在形) | 現在形=習慣・一般事実。主語は店側(we) |
one pair | 一足/一組 | 数量表現 | pair が数量の核。単数扱い |
of sandals | 草履(サンダル)の | 名詞の中身 | “pair of + 複数名詞”の定型 |
, | — | 句読点 | When節が前置されたのでカンマで主節と区切る |
we get | 私たちは手に入れる | 主節(現在形) | get=手に入る/得るの口語的コア動詞 |
a new pair | 新しい一足 | 目的語 | 新たに現れる結果(不特定なので a) |
読解のポイント
「ゼロ条件文」:両方とも現在形で“いつもそうなる”
When S V, S V の両側が現在形なのは、未来の一回きりではなく反復する一般則を述べているからです。英語ではこの型をzero conditionalと呼び、「〜するといつも…だ」という“規則”や“習慣”を表します。If に置き換えてもほぼ同義ですが、when は「起これば必ずそうなる」確定度がやや高めです。
数え方:a pair of + 複数名詞(核は pair)
one pair of sandals は“sandals(複数)という物の一組”という発想で、文法上の数は pair(単数) に従います。複数なら two pairs of sandals(pairs が複数、sandals はそのまま複数)になります。可算・不可算をまたぐ定型なので、まとめて覚えるのが近道です。
語順とカンマ:前置された When 節の区切り
When節 を文頭に置いたので、カンマで主節を区切るのが標準。逆に主節→従属節の順(We get a new pair when we sell …)なら通常カンマは不要です。英作文での細い見た目の整え方も押さえておくと読みやすさが上がります。

本日の記事の要約
今回の記事をAIが要約しました。ぜひリーディング練習にご利用ください!
要約 日本語訳:
お客さんが来ず店を畳もうと神社で礼を述べた夫婦を、近所の神が助ける。雨が降り、お客さんが次々に来て、売るたび天井から草履が補充され店は復活。向かいの床屋も大声で祈り、神は願いを叶えるが、剃ったひげがすぐ生え戻る罰が当たり、望みは思わぬ厄介ごとに変わってしまう。

先週のESEチャンク解説まとめ記事のご紹介
毎日の放送を追いかけている方も、ちょっと復習したい方も必見です!
先週の放送でピックアップしたチャンクをまとめて解説した【週末まとめ記事】を公開しています。このまとめ記事では、ESEの内容を思い出しながら、日々の英語学習に役立つ重要なチャンクを一気に振り返ることができます。
「チャンクをしっかり覚えたい」「英語表現力を高めたい」「1週間分を効率よく復習したい」という方には特におすすめです。再放送のタイミングでの復習や、苦手なチャンクの再確認にも便利ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。

ESEの放送について
NHKのラジオ番組「Enjoy Simple English(ESE)」は、月曜〜金曜の毎朝6:00〜6:05(再放送あり)に、NHKラジオ第2で放送されています。
※最新の放送スケジュールや放送内容の詳細は、NHKの公式サイトをご確認ください。
👉 NHK Enjoy Simple English 公式ページ(外部リンク)
また、聞き逃してしまった場合も、「NHKゴガク」サイトや「らじる★らじる」アプリを使えば、放送から1週間以内であれば何度でも聞き直すことができます。
番組の内容をより深く理解したい方には、公式テキストの利用もおすすめです。
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