このブログでは、NHKの英語ラジオ番組「Enjoy Simple English」の内容をもとに、
- 本文和訳
- チャンク&単語解説
- 英語での要約
を毎日更新しています。
毎週木曜日は「哲学者からの答え”Answers from Philosophers”」です。現代人のお悩みを解決するヒントを偉大な哲学者たちの言葉から学びます。リスナーのお悩み相談を受けるラジオパーソナリティという設定のストーリーなので、わかりやすく楽しいお話しになっています!
本日のAnswers from Philosophersのストーリーは「Should I Take the Opportunity?」です。
「聞き取れなかったところを確認したい」
「ストーリーを理解してからもう一度聞きたい」
そんな方の学習補助として活用していただけたら嬉しいです。
また、チャンク&単語解説は、日常会話で役立つものやESEで頻繁に出てくるものをピックアップして解説しています。隙間時間の学び直し等にも有効に活用できると思います。
ではさっそく、今日の内容を見ていきましょう!

Should I Take the Opportunity?(挑戦するかしないか迷う):和訳
1ページ目
Tom:こちらは『哲学者からのアドバイス』です。今日は誰を助けられるかな、ショウヘイ?
Shohei:ヨシトからメッセージが届いています、トム。彼は大学の最終学年にいます。
Yoshito:どっちの道に進むべきか決められません!もう銀行から内定はもらっています。でも、僕はずっとプロのバスケットボール選手になるのが夢でした。そしてなんと!昨日、プロのバスケットボールチームからオファーをもらったんです!
すごくうれしいけど、同時にとても不安です。もし実力が足りなかったら?数年しかプレーできなかったら?その後はどうする?バスケットをやりたいけど、不安で仕方がありません。どうすればいいのかわかりません。
Tom:うわあ、まずはおめでとう、ヨシト!夢と安定した仕事のどちらかを選ぶのは本当に難しいことだよね。どちらか一つしかできないし。ヨシトはバスケをやりたいと思っていて、たぶん僕たちに賛成してほしいんだよね。ショウヘイ、どの哲学者が彼を助けられるかな?
Shohei:マキャヴェリを見てみよう。彼は16世紀の有名なイタリアの哲学者です。
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Tom:新しい人だね!その人はヨシトの助けになりそうなことを何と言ったの?
Shohei:マキャヴェリによれば、間違ってしまってあとで修正するほうが、チャンスを逃すよりも良いそうです。
Tom:時には今やらないと、もう二度とチャンスは巡ってこないこともあるよ。若いうちにしかバスケはできないしね。
Shohei:その通りです!マキャヴェリの考え方に従うなら、ヨシトはチャンスをつかんでバスケットボールをすべきです!
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Tom:僕もそう思う。事務の仕事はあとからでもできるけど、バスケのキャリアは今しか始められない!
Shohei:それは素晴らしい選択だと思います。ちなみに、マキャヴェリがこの考えに一人でたどり着いたわけではありません。彼は14世紀のイタリア人作家、ボッカッチョに影響を受けたんです。
Tom:偉大な哲学者たちも、昔の賢人から学んでいたんだね。ヨシトはマキャヴェリからアドバイスをもらって、マキャヴェリはボッカッチョから学んだんだ。すごい!
Shohei:マキャヴェリはこう教えてくれます。「チャンスを逃したら、それは二度と来ないかもしれない」不可能ではありませんが、本当に難しいことになるでしょう。だから、やりたいことがあって、そしてそれをするチャンスがあるのなら――やるべきです!
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Tom:もしヨシトが少なくとも挑戦しなければ、きっと後悔すると思う。でも、もし数年しかバスケができなかったらどうする?
Shohei:そのときが来たら、次に何をすべきかを考えればいいんです。たとえば、その経験を活かしてコーチになったり、学校の体育教師になったりできます。バスケットボールのキャリアのおかげで、新しい可能性が広がるんです。
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Tom:ヨシト、答えが見つかったね!
今は夢を追いかけて、その後のことは後で考えよう。目の前にチャンスがあるなら、それをつかむんだ!勇気を出して行動しよう!
Shohei:2度目のチャンスはないかもしれません。頑張ってね、ヨシト!
Tom:みなさん、聞いてくれてありがとう!
Both:バイバイ!

日常生活で使えるチャンク&単語解説
ここでは日常生活で使えるチャンク(言葉のひとまとまり)や単語の解説をします。
チャンク&単語帳
以下のチャンクや単語をタップすると、日本語訳が出てくるので、訳を見ずに意味がわかるか挑戦してみてください!
推測
機会、チャンス
悪い
少しでも
のため
勇敢な

チャンクPickUP
it’s better to make a mistake and fix the problem later than to miss an opportunity.
(日本語訳)失敗してあとで問題を直すほうが、チャンスを逃すより良い。
構成パーツの解説
パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
---|---|---|---|
it’s better to ~ | ~する方が良い | 仮主語構文 | 「it」は仮の主語、「to~」が真の主語。よく使われるパターン。 |
make a mistake | 間違える | to不定詞の動詞部分(A) | 「失敗する」という意味の基本表現。 |
and fix the problem later | そしてあとで問題を直す | 追加の動作 | 同じ主語が続くため、主語は省略されている。 |
than to miss an opportunity | チャンスを逃すより | 比較の対象(B) | 「miss an opportunity」は「機会を逃す」という定番チャンク。 |
仮主語構文:「It is 形容詞 to 動詞」構文の応用例
→「it’s better to… than to…」で「〜する方が、〜するより良い」という比較を示す定型表現です。
it’s better to A than to B という構文自体をチャンクで覚えると汎用性が高いです。
AとBはどちらも「to + 動詞の原形」でそろえるのが基本。
日常会話での応用表現
– It’s better to say how you feel than to keep it inside.
(気持ちを内に秘めるより、言葉にした方がいいよ。)
– It’s better to ask questions than to pretend you understand.
(わかったふりをするより、質問する方がいいよ。)

チャンクPickUP-2
Sometimes you have to do something now, or you will never get another chance.
(日本語訳)時には今すぐ何かをしなければならない。でないと、もう二度とチャンスは来ないかもしれない。
構成パーツの解説
パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
---|---|---|---|
Sometimes | ときどき | 副詞(頻度) | 文頭に来て「時には〜」のニュアンスを加える。 |
you have to do something now | 今すぐ何かをしなければならない | 主文 | 「have to」は義務・必要性を示す助動詞。ここでは「迫られた状況」を表す。 |
or | さもないと | 接続詞(選択の意味) | 「〜しないと、〜になる」という結果の提示に使われている。 |
you will never get another chance | もう二度とチャンスは得られない | 従属文(orによる条件的帰結) | 強い否定(never)によって緊張感を出している。 |
この文では、「Aしなさい、そうしないとBになるよ」という構造になっています。
これは 命令やアドバイス+or(さもないと)+悪い結果 の定番構文です。
この場合、条件節(if you don’t do A) の代わりに or が使われて、結果 を直接的に示しています。
“do something“ は「何かをする」という非常に抽象的な表現です。
“do something now“は「その場における最善のアクションを今選ぶ」くらいに広くとらえてOK。
日常会話での応用表現
– Hurry up, or you’ll miss the bus.
(急いで、さもないとバスに乗り遅れるよ。)
– You have to speak up now, or they’ll make the wrong decision.
(今発言しないと、彼らは間違った決断をするかも。)

PickUP長文読解
Enjoy Simple Englishでは関係代名詞等を用いた長い一文がよく出てきます。そこで、ストーリーに出てきた長文の構造や意味などを確認する中で、関係代名詞などの構文に強くなって、長文読解への抵抗をなくしましょう!
今回の一文
“It’s not impossible, but it will be really difficult. So if there is something you want to do and you have the chance to do it, then just do it.”
(日本語訳)不可能ではない。でも、本当に難しくなるだろう。だから、もしあなたがやりたいことがあって、それを実行できるチャンスがあるなら、ただやってみるんだ。
構成パーツの解説
パーツ | 意味 | 構文・機能 | 解説・補足 |
---|---|---|---|
It’s not impossible | 不可能ではない | 仮主語構文(It is〜) | “not impossible”は二重否定ではなく、「可能性はある」という意味合い |
but it will be really difficult | でも、本当に難しいだろう | 未来形+強調語 | “will be”で未来の予測、“really”で強調 |
So | だから | 接続詞 | 論理的なつながり(理由→結論) |
if there is something you want to do | もしあなたがやりたいことがあるなら | 条件節(if)+関係代名詞節(you want to do) | “something”に対して“you want to do”が後ろから説明。thatが省略された関係代名詞節 |
and you have the chance to do it | そして、それをやるチャンスがあるなら | 等位接続(and) | “to do it”はto不定詞で目的を表す(=それをやるためのチャンス) |
then just do it | なら、ただやってみよう | 命令文 | “just”はためらいを減らす柔らかい語調の副詞 |
読解のポイント
if節の中の“something you want to do”
この文では、関係代名詞 that が省略されています。
本来の形→“something that you want to do” 「あなたがやりたい“何か”」
that は、目的格の関係代名詞(doの目的語)なので、省略されています。
“the chance to do it” の解釈
不定詞 “to do it” によって、「それをするためのチャンス(≒ 実行のチャンス)」となります。
then just do it の力強さ
命令文 “Just do it” は有名なフレーズ(Nikeのスローガンでもある)
“then” をつけることで、条件に応じた選択行動の強調となっています。

本日の記事の要約
今回の記事をAIが要約しました。ぜひリーディング練習にご利用ください!
要約 日本語訳:
ヨシトは、銀行からの内定とプロバスケットボール選手になるチャンスの2つの選択肢を持つ大学生です。どちらを選ぶべきか悩んでいます。トムとショウヘイは、マキャヴェリの「チャンスを逃すより挑戦する方がよい」という考えを紹介します。そして、今は夢を追い、将来のことは後で考えようとヨシトを励まします。こんなチャンスは二度と来ないかもしれないからです。

先週のESEチャンク解説まとめ記事のご紹介
毎日の放送を追いかけている方も、ちょっと復習したい方も必見です!
先週の放送でピックアップしたチャンクをまとめて解説した【週末まとめ記事】を公開しています。このまとめ記事では、ESEの内容を思い出しながら、日々の英語学習に役立つ重要なチャンクを一気に振り返ることができます。
「チャンクをしっかり覚えたい」「英語表現力を高めたい」「1週間分を効率よく復習したい」という方には特におすすめです。再放送のタイミングでの復習や、苦手なチャンクの再確認にも便利ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。
ESEの放送について
NHKのラジオ番組「Enjoy Simple English(ESE)」は、月曜〜金曜の毎朝6:00〜6:05(再放送あり)に、NHKラジオ第2で放送されています。
※最新の放送スケジュールや放送内容の詳細は、NHKの公式サイトをご確認ください。
👉 NHK Enjoy Simple English 公式ページ(外部リンク)
また、聞き逃してしまった場合も、「NHKゴガク」サイトや「らじる★らじる」アプリを使えば、放送から1週間以内であれば何度でも聞き直すことができます。
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