このブログでは、NHKの英語ラジオ番組「Enjoy Simple English」の内容をもとに、
- 本文和訳
- チャンク&単語解説
- 英語での要約
を毎日更新しています。
毎週木曜日は「マリーのハテナ日記”Marie the Scientist”」です。身の回りに始まり宇宙の果てまで少女マリーが見つけた科学の「なぜ?」に<大人>たちはいかに答えるのか。難問への超シンプルな説明に耳を傾けてみましょう。
本日のMarie the Scientistのストーリーは「How Do Airplanes Make Clouds?」です。
「聞き取れなかったところを確認したい」
「ストーリーを理解してからもう一度聞きたい」
そんな方の学習補助として活用していただけたら嬉しいです。
また、チャンク&単語解説は、日常会話で役立つものやESEで頻繁に出てくるものをピックアップして解説しています。隙間時間の学び直し等にも有効に活用できると思います。
ではさっそく、今日の内容を見ていきましょう!
How Do Airplanes Make Clouds?(飛行機雲は何でできているの?):和訳
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Narration (Marie):親愛なる日記へ。今日は学校からの帰り道、飛行機のうしろに雲が見えました。友だちのハルトと私は「すごくかっこいい!」と思いました。それで「どうやってあの雲はできるんだろう?」と考え始めました。
Marie:ハルト、あの雲って何でできているか知ってる?
Haruto:マシュマロ?よくわかんないや。たぶん飛行機に雲を作るマシンがついてるんだよ!
Marie:マシン?ハルトのお父さんに聞いてみるのはどう?お父さんの仕事って飛行機を直すことでしょ?
Haruto:うん。父さんは飛行機のことなら何でも知ってるよ。明日、家に来て一緒に聞こう。
(Haruto’s house)
Haruto’s Father:ようこそ、マリー。ハルトから、きみが私に聞きたいことがあるって聞いたよ。
Marie:そうなんです。あの、飛行機ってどうやって雲を作るんですか?
Haruto’s Father:飛行機のうしろにできる雲は「コントレイル」とか「ベイパー・トレイル」(飛行機雲)って呼ばれるんだよ。でもその前に一つ聞かせてね。すべての雲って何でできているか知ってるかな?
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Marie:知りません。
Haruto’s Father:じゃあ質問を変えよう。寒い冬の日に、自分の息が雲みたいに白くなったのを見たことがあるかな?
Marie:あります!
Haruto’s Father:じゃあ、暑い夏の日にも同じことが起きた?
Marie:ないです……。なんでですか?あ、わかった。気温がちがうからだ。
Haruto’s Father:そのとおり。いいかい、私たちの体温はだいたい摂氏36度だよね。だから息もそのくらいの温度なんだ。ふつうは息の中の水は見えないけど、ちゃんとあるんだよ。あったかい息が冷たい空気に触れると、息の中の水がすぐに冷えて、小さな水のつぶになって目に見えるようになる。
Marie:だから息が雲みたいに見えるんですね!
Haruto’s Father:飛行機の雲も同じことなんだ。高いところの空気がすごくすごく冷たいって知ってるかい?
Haruto:お父さん、エベレストに登ってる人たちが、テレビですごくあったかい服を着てたよ!
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Haruto’s Father:そうだね、ハルト。エベレストはだいたい標高8,800メートルだ。そして飛行機の多くはだいたい1万メートルを飛んでいる。あの高さの気温は摂氏マイナス50度くらいなんだ。
Marie:それは本当に寒いですね!
Haruto’s Father:飛行機のエンジンから出る空気はとても熱いから、その空気の中にある水が、エンジンから外に出ると雲に変わるんだよ。
Haruto:じゃあ飛行機には、雲を作るマシンなんてついてないんだね。
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Haruto’s Father:ええとね、ある意味では、飛行機のエンジンは雲を作るマシンみたいなものなんだよ。飛行機にエンジンが2つあれば、雲のすじも2本見えるはずだ。
Marie & Haruto:わあ。
Haruto’s Father:マリー、これでわかったかな?
Marie:はい、わかりました。ありがとうございます!
Haruto:ねえ、今からゲームしようよ!
Marie:ごめんね、今日は帰るね。今日教えてもらったことを日記に全部書きたいの。また明日ね、ハルト!
Haruto:マリー?待って!きみの好きなチョコ買っておいたのに!
Haruto’s Father:ははは。ハルト、また今度だな。
Narration (Marie):ハルトのお父さんにお話が聞けて本当にうれしい。冬が来るのが待ちきれないな。そしたら私の息が雲になるところが見られるもん!
日常生活で使えるチャンク&単語解説
ここでは日常生活で使えるチャンク(言葉のひとまとまり)や単語の解説をします。
チャンク&単語帳
以下のチャンクや単語をタップすると、日本語訳が出てくるので、訳を見ずに意味がわかるか挑戦してみてください!
マシュマロ
〜を修理する
飛行機雲
たいていの〜
チャンクPickUP
Have you seen your breath become white like a cloud on a cold winter day?
(日本語訳)寒い冬の日に、息が雲みたいに白くなるのを見たことがありますか?
構成パーツの解説
| パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
|---|---|---|---|
| Have you seen … ? | …を見たことがありますか? | 現在完了・経験の疑問 | Have you ever seen … ? として ever を入れると「今までに」のニュアンスが強まる |
| your breath | あなたの息が | 目的語(見る対象) | 所有格+名詞で具体化 |
| become white | 白くなる | 目的語補語(変化) | see + 目的語 + 原形(変化/完結)を表す構文。進行なら seeing O doing |
| like a cloud | 雲のように | 比較(比喩) | like + 名詞=「〜のように」 |
| on a cold winter day | 寒い冬の日に | 時を示す副詞句 | 文末に置いて状況説明。位置は文頭でもOK |
Have you seen … ? は現在完了の「経験」を尋ねる定番で、会話では ever を省いて自然に使えます。ここでは see + 目的語 + 原形 の形で「O が C に“変化する”瞬間を見た」という意味になるのがポイント。同じ「見る」でも see + O + -ing にすると「進行中の様子を見る」(例:I saw him running.)で、ニュアンスが変わります。さらに become + 形容詞 で状態変化を表し、like + 名詞 で「〜のように」と比喩を添えてイメージをはっきりさせています。
日常会話での応用表現
– Have you ever seen the sky turn pink like cotton candy at sunset?
(夕焼けに空がわたあめみたいにピンクになるのを見たことある?)
– Have you ever seen the sea become completely flat like a mirror?
(海面が鏡みたいに完全に凪ぐのを見たことある?)
PickUP長文読解
Enjoy Simple Englishでは関係代名詞等を用いた長い一文がよく出てきます。そこで、ストーリーに出てきた長文の構造や意味などを確認する中で、関係代名詞などの構文に強くなって、長文読解への抵抗をなくしましょう!
今回の一文
“The air coming out of airplane engines is really hot, so the water in that air turns into clouds when it leaves the engines.”
(日本語訳)飛行機のエンジンから出てくる空気はとても熱いので、その空気に含まれている水分は、(その空気が)エンジンから外に出ると雲に変わります。
構成パーツの解説
| パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
|---|---|---|---|
| The air | その空気は | 主語 | 直後でどんな空気かを説明(後置修飾) |
| coming out of airplane engines | 飛行機のエンジンから出てくる | 分詞句で air を修飾 | 能動分詞 coming=「自ら出てくる」 |
| is really hot | とても熱い | 述語(主格補語) | 事実・一般説明なので現在形 |
| so | だから/その結果 | 接続詞(因果) | 前半の原因→後半の結果 |
| the water in that air | その空気の中の水分は | 主語(2つ目の節) | in that airで水の位置を特定 |
| turns into clouds | 雲に変わる | 動詞+句(結果の変化) | turn into=「〜に変化する」 |
| when it leaves the engines | (それが)エンジンから出ると | 時を表す従属節 | it は「(水分を含んだ)その空気」への指示が自然 |
読解のポイント
「名詞+分詞句」で名詞を後ろから説明する
The air に続く coming out of airplane engines は、関係代名詞 that/which is を省略した形(=分詞構文による後置修飾)です。The air that is coming out of airplane engines と同じ意味。英語は「名詞 → あとから詳しく」をよく使うので、まず The air で「空気」と押さえ、次に「どんな空気?」を後ろから足して読み進めるのがコツです。
“so” は因果の橋
文は前半が原因(熱い空気)、後半が結果(雲になる)。so を見たら「結果が来る」と身構えましょう。和訳も「〜ので/だから」と滑らかに。
“it” の指示語は「その(水分を含んだ)空気」
when it leaves the engines の it は直前の the water in that air を字面だけ見ると「水」にも見えますが、意味としては「水分を含んだ熱い空気(排気)」がエンジン外の超低温の空気に触れた瞬間を指しています。ここは「混ざり合った流れ=exhaust(排気)」を it で受けていると理解すると、物理的な因果がつながります。
本日の記事の要約
今回の記事をAIが要約しました。ぜひリーディング練習にご利用ください!
要約 日本語訳:
マリーは飛行機の後ろに雲を見て、どうやってできるのか疑問に思う。彼女はハルトと、飛行機整備士である彼の父を訪ねる。父は、それが「飛行機雲」で、エンジンから出た暖かく湿った空気が上空の非常に冷たい空気に触れて冷え、目に見える水滴になる現象だと説明する。マリーは理解し、遊びの誘いを断って、学んだことを日記に書くつもりで帰る。
先週のESEチャンク解説まとめ記事のご紹介
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先週の放送でピックアップしたチャンクをまとめて解説した【週末まとめ記事】を公開しています。このまとめ記事では、ESEの内容を思い出しながら、日々の英語学習に役立つ重要なチャンクを一気に振り返ることができます。
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ESEの放送について
NHKのラジオ番組「Enjoy Simple English(ESE)」は、月曜〜金曜の毎朝6:00〜6:05(再放送あり)に、NHKラジオ第2で放送されています。
※最新の放送スケジュールや放送内容の詳細は、NHKの公式サイトをご確認ください。
👉 NHK Enjoy Simple English 公式ページ(外部リンク)
また、聞き逃してしまった場合も、「NHKゴガク」サイトや「らじる★らじる」アプリを使えば、放送から1週間以内であれば何度でも聞き直すことができます。
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