このブログでは、NHKの英語ラジオ番組「Enjoy Simple English(エンジョイ・シンプル・イングリッシュ)」の内容をもとに、
- 本運和訳
- チャンク&単語解説
- 英語での要約
を毎日更新しています。
週末には、今週放送された5つのストーリーに登場したチャンクをまとめて確認できる復習記事をご用意しました。ESEを日々聴いている方も、「今週どんな表現が出てきたかな?」と振り返るのにもぜひご活用ください。
また、NHKラジオでは毎週土曜日の午前6:30〜6:55と午前9:05〜9:30、毎週日曜日の午後9:30〜9:55に、平日5日分のストーリーをまとめて再放送しています。加えて、NHKラジオ「らじる★らじる」アプリでは、放送から1週間は聴き直すことが可能です。
ラジオを聴きながら、「あれ?ここなんて言ってた?」と感じた方は、各曜日の和訳&解説記事もぜひご覧ください!
今週の英語構文復習メモ
今週出てきたチャンクの中でも特に役に立った構文の解説をピックアップして紹介します。
一度勉強しても忘れてしまうことがあると思いますので、また構文について気になった時はこの記事に帰ってきてもらえると幸いです!
関係代名詞の非限定用法について
関係代名詞を用いて先行詞を修飾する場合、限定用法と非限定用法の2種類に分類されます。
非限定用法とは、
・名詞(先行詞)について補足情報を付け加える用法です。
・不可欠な情報ではなく、なくても意味が通じる/文として成立する特徴があります。
使用時の注意点もあり、
・関係代名詞の直前にカンマ(,)が必要です。
・関係代名詞thatは使えません。
例文)The festival is for Saint Anthony, who was born in Lisbon.
そのお祭りは、リスボンで生まれた聖アントニオを祝うものです。
限定用法とは、
・名詞(先行詞)を限定する用法です。
・どの人、どの物を指しているかを明確にするために不可欠な情報です。
・使用時に関係代名詞の前にカンマは不要、関係代名詞thatも使用可能です。
例文)Many of them were people who came from Italy and Ireland.
彼らの多くは、イタリアやアイルランドから来た人々でした。
まとめると
非限定用法:先行詞の補足情報で、なくても意味が通じる情報
限定用法:先行詞の対象を明確にするために不可欠な情報
非限定用法は、使用時に以下の注意点がある
・関係代名詞直前にカンマが必要
・関係代名詞thatは使えない
非限定用法については6月9日の記事に出てきました。詳細はこちらからご確認いただけます。
if構文について
今週のピックアップチャンクにはifを使った構文がいくつか出てきました。
ifの基本的用法
ifの基本的な使い方として、「条件を表すif」と「名詞節を導くif」があります。
条件を表すif
「もし〜なら」といった現実や仮定の条件を表すときに使います。文の冒頭や中間で、条件節(従属節)を導きます。
✅ 基本型:
If + 主語 + 動詞, 主語 + 動詞(未来形 / 助動詞 など)
名詞節を導くif
主語・動詞などの一部として、名詞節を作ります。動詞の目的語として「~かどうか」と情報を補う役割があります。
✅ 基本型:
主語 + 動詞 + if + 主語 + 動詞
仮定法過去
「もし〜だったら、〜できるのに」といった現実とは違う仮の状況を表すときに使われる文法が「仮定法過去」です。
仮定法過去では、「過去形」を使いますが、意味は現在または未来の非現実的な状況を表します。
✅ 仮定法過去の基本型:
If + 主語 + 過去形, 主語 + could / would + 動詞の原形
例文)If someone took me to a new place, I could probably figure out which way was north and which way was south.
もし誰かが私を新しい場所に連れて行ったとしたら、どっちが北でどっちが南かをたぶん見分けられると思う。
What if 構文
What if 構文は、「もし〜だったらどうなる?」という可能性や懸念、提案、皮肉などを含む非常に柔軟な表現です。
✅ What if 構文の基本型:
What if + 主語 + 動詞(過去形 / 過去完了形 / 現在形など)?
動詞の形により、文章の意味が少し変わってきます。
・現在形:現実的な未来の可能性への懸念
・過去形:現実的な仮定(少し控えめな表現)
・過去完了形:過去に起こらなかったことを想定(=仮定法過去完了)
例文)What if it was cloudy?
曇ってたら?
まとめると
ifの基本的用法:
・「もし〜なら」という条件を表す
・「〜かどうか」という名詞節を導く
仮定法過去:
・「もし〜だったら、〜できるのに」という現実とは違う仮の状況を表す
<基本形> If + 主語 + 過去形, 主語 + could / would + 動詞の原形
What if 構文:
・「もし〜だったらどうなる?」という可能性や懸念、提案、皮肉などを含む表現
<基本形> What if + 主語 + 動詞(過去形 / 過去完了形 / 現在形など)?
if構文は6月10日の記事に出てきました。詳細はこちらからご確認いただけます。
今週のPickUPチャンク解説の復習
さて、ここからは日々のESE和訳&解説記事の中でPick UPしたチャンクをまとめて復習します。
今週の英語構文復習メモに記載した構文以外にも、日常会話等でそのまま使えるチャンク等もたくさん紹介していますので、ぜひ復習してみて下さい。
ここからは簡易な解説と、和訳なしの英文しか載っていないので、もし英文の和訳を知りたい、もっと詳しい解説をみたいと思った方は、ぜひその日の記事を見に行って下さい!
月曜日のPickUPチャンク
You’ve never seen a sardine before?
丁寧な文ではなく、カジュアルな口語表現になります。
Have you ever seen a sardine? とすると単なる確認、丁寧な問いかけの形ですが、今回の形になるとより驚き、興味を表現しつつ親しみのある口調を表現できます。
日常会話での応用表現
– You’ve never eaten sushi before?
– You’ve never been to Tokyo before?

月曜日のPickUP関係代名詞文
“The festival is for Saint Anthony, who was born in Lisbon.”
構成パーツ
部分 | 構成・文法 | 解説 |
---|---|---|
The festival | 名詞句 | 主語 |
is for Saint Anthony | be動詞 + 前置詞句 | 「〜のための(対象としての)」という意味 |
who was born in Lisbon | 関係代名詞節(主格) | 「リスボンで生まれた」という補足情報をSaint Anthonyに付加している |
whoは主格の関係代名詞で、先行詞Saint Anthony(人)を修飾しています。
who was born in Lisbonは、「リスボンで生まれた」という補足的な情報(非限定用法)を加える節です。→ 非限定用法なので、カンマ(,)が直前にあります。
日常会話での応用表現
– We visited a church that was built in the 12th century.
– This book is for students who want to study English.

月曜日の和訳&解説記事はこちら
より詳しい解説、応用表現等の和訳、当日のストーリーの和訳や単語、要約文などを確認したい方は、ぜひ以下の記事をご確認ください。
火曜日のPickUPチャンク
What if it was cloudy?
“What if it was ~~ ?“ は、「もし〜だったら?」という仮定を提示して、その状況でどうなるか・どうするかを尋ねる表現です。
主に以下のような文脈で使われます。
- 心配・不安の表明:
→ What if it rains?(雨が降ったらどうする?) - 提案・可能性の提示:
→ What if we try a new plan?(新しい計画を試してみたら?) - 思考の深掘り・議論:
→ What if the answer is wrong?(その答えが間違っていたら?)
日常会話への応用
– What if he doesn’t come?
– What if your phone dies?

火曜日のPickUP関係代名詞文
“If someone took me to a new place, I could probably figure out which way was north and which way was south.”
今回は関係代名詞の文ではなく、仮定法過去+間接疑問文の一文になります。
構成パーツの解説
パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
---|---|---|---|
If someone took me to a new place | もし誰かが私を新しい場所に連れて行ったら | 仮定法過去の if 節(条件) | 「実際には起きていない仮の状況」を表現。took は take の過去形で、仮定法的用法。 |
I could probably figure out | 私はおそらく見分けられると思う | 主節(仮定法過去の結果) | could は can の仮定法的な過去形。可能性・能力をやや控えめに表現。 |
which way was north | どちらの方向が北か | 間接疑問文(目的語) | figure out の目的語。疑問文のような意味を含むが語順は平叙文。 |
and which way was south | どちらの方向が南か | 間接疑問文の並列構造 | “and” を使って north と south の2つの方角を並列で説明。 |
日常会話への応用
– If I were better at English, I’d know what she meant.
– If I had a map, I could figure out which direction we should go.

火曜日の和訳&解説記事はこちら
より詳しい解説、応用表現等の和訳、当日のストーリーの和訳や単語、要約文などを確認したい方は、ぜひ以下の記事をご確認ください。
水曜日のPickUPチャンク
It was a difficult time for the country, but it made it easier to find people to work on the Empire State Building.
it made it easier to find people to work on
it made が「それが〜させた」という文章のメインパーツになります。
it easier to find people がmadeの目的語(〜させたの〜の部分)にあたります。
to work on がpeopleの修飾語にあたります。
このように細かく分けてみることで、理解しやすくなります。長文読解に慣れないうちは分解して理解するのも読解力向上につながるかもしれません。
日常会話への応用
– It was hard at first, but it made it easier to understand English.

水曜日のPickUP関係代名詞文
“Many of them were people who came from Italy and Ireland.”
構成パーツの解説
パーツ | 意味 | 機能 | 補足・説明 |
---|---|---|---|
Many of them | 彼らの多く | 主語 | 「them」は前の文に出てくる「men(作業員たち)」を指します |
were people | 人々だった | be動詞(述語) | 「many of them」の説明を行う述語部分です |
who came from Italy and Ireland | イタリアとアイルランドから来た人たち | 関係代名詞節(主格) | 先行詞「people」を修飾する関係代名詞「who」以下の説明部分です |
日常会話への応用
– She’s the teacher who taught me English.
– I have a staff member who speaks Japanese.

水曜日の和訳&解説記事はこちら
より詳しい解説、応用表現等の和訳、当日のストーリーの和訳や単語、要約文などを確認したい方は、ぜひ以下の記事をご確認ください。
木曜日のPickUPチャンク-1
According to Spinoza, what people do is already decided.
According to 〜 は「〜によれば」という決まり文句。スピノザ哲学の引用や出典などで頻繁に使われます。情報源、発言者を示す表現はいくつかあります。
使い分けのポイント
・客観的・丁寧に述べたいとき:
→ According to
, Based on
, It is said that
(例:書き言葉・ビジネス・ニュース)
・日常会話・カジュアルな表現:
→ I heard
, They say
, Rumor has it
・会話で引用する・何かに従うとき:
→ As (someone) says
, From what I heard
日常会話への応用
– According to the weather forecast, it will snow tomorrow.
– I heard that the shop is closing soon.

木曜日のPickUP関係代名詞文
“Such things as family, education, environment, and career experiences that they had make a person who they are.”
構成パーツの解説
パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
---|---|---|---|
Such things as family, education, environment, and career experiences that they had | 家族、教育、環境、そして彼らが持っていた職業経験といったもの | 主語 | “that they had” が直前の “career experiences” を修飾する関係代名詞節(過去に持っていた経験を限定) |
make | ~を作り上げる、~にする | 動詞(述語) | 「~が…を作り上げる」という第3文型(SVO)の中心動詞 |
a person | ある人、ひとりの人間 | 目的語(O) | 「何を作るのか(どんな人にするのか)」の対象 |
who they are | 今の彼ら自身 | 同格節(間接疑問文構造) | 「a person(どんな人か)」の内容を補足する名詞節。“who” は疑問詞で、”they are” の補語。 |
木曜日の和訳&解説記事はこちら
より詳しい解説、応用表現等の和訳、当日のストーリーの和訳や単語、要約文などを確認したい方は、ぜひ以下の記事をご確認ください。
金曜日のPickUPチャンク-1
I’m not sure if it was a dream.
“I’m not sure if 〜” は非常に使い勝手がよく、「〜かどうか自信がない/わからない」と日常会話で不安や曖昧さを表すときによく登場します。
日常会話への応用
– I’m not sure if she’ll come.
– I’m not sure if this is the right way.

金曜日のPickUPチャンク-2
You had better take very good care of them.
had betterは「〜したほうがいいよ(しないと何か悪いことが起こるよ)」という強めの助言・警告を表す表現です。優しさからの助言というより、脅しのようなトーンが含まれています。
日常会話への応用
– You had better apologize.
– You’d better not go there.

金曜日のPickUP関係代名詞文
“Your face makes me think of a strange thing that happened to me when I was 18 years old.”
構成パーツの解説
パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
---|---|---|---|
Your face | あなたの顔 | 主語(S) | 「何が(誰が)」に当たる主語。ここでは「顔」が話し手にある感情を喚起する主体。 |
makes me think of | 私に〜を思い出させる | 動詞句(V) | 「make + 人 + 動詞の原形」の構文。ここでは「me(私)」が「think of(〜を思い出す)」ように仕向けられている。 |
a strange thing | 奇妙な出来事 | 目的語(O) | 「何を思い出させるか」という対象。この名詞に次の関係代名詞節がかかる。 |
that happened to me when I was 18 years old | 私が18歳のときに起きた | 関係代名詞節(a strange thingを修飾) | that は主格の関係代名詞で、「a strange thing」の内容を説明している。全体で「どんな奇妙なことか」を具体化。 |
金曜日の和訳&解説記事はこちら
より詳しい解説、応用表現等の和訳、当日のストーリーの和訳や単語、要約文などを確認したい方は、ぜひ以下の記事をご確認ください。
ESEの放送について
NHKのラジオ番組「Enjoy Simple English(ESE)」は、月曜〜金曜の毎朝6:00〜6:05(再放送あり)に、NHKラジオ第2で放送されています。
※最新の放送スケジュールや放送内容の詳細は、NHKの公式サイトをご確認ください。
👉 NHK Enjoy Simple English 公式ページ(外部リンク)
また、聞き逃してしまった場合も、「NHKゴガク」サイトや「らじる★らじる」アプリを使えば、放送から1週間以内であれば何度でも聞き直すことができます。
番組の内容をより深く理解したい方には、公式テキストの利用もおすすめです。
テキストには、毎日の英文スクリプトや語彙リストが掲載されており、学習効果を高めるのに非常に役立ちます。
今回の内容は、「NHK ラジオ エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 2025年6月号」に掲載されています。
📘 テキストは全国の書店や、Amazon・楽天ブックスなどのオンライン書店でも購入可能です。
気になる方は、ぜひご確認ください。
コメント