このブログでは、NHKの英語ラジオ番組「Enjoy Simple English(エンジョイ・シンプル・イングリッシュ)」の内容をもとに、
- 日本語訳
- チャンク&単語解説
- 英語での要約
を毎日更新しています。
週末には、今週放送された5つのストーリーに登場したチャンクをまとめて確認できる復習記事をご用意しました。ESEを日々聴いている方も、「今週どんな表現が出てきたかな?」と振り返るのにもぜひご活用ください。
また、NHKラジオでは毎週土曜日の午前6:30〜6:55と午前9:05〜9:30、毎週日曜日の午後9:30〜9:55に、平日5日分のストーリーをまとめて再放送しています。加えて、NHKラジオ「らじる★らじる」アプリでは、放送から1週間は聴き直すことが可能です。
ラジオを聴きながら、「あれ?ここなんて言ってた?」と感じた方は、各曜日の和訳&解説記事もぜひご覧ください!
- 今週の英語構文復習メモ
- 今週のPickUPチャンク解説の復習
- ESEの放送について
今週の英語構文復習メモ
今週出てきたチャンクの中でも特に役に立った構文の解説をピックアップして紹介します。
一度勉強しても忘れてしまうことがあると思いますので、また構文について気になった時はこの記事に帰ってきてもらえると幸いです!
不定詞構文について
不定詞構文とは、「動詞(ask, tell, wantなど)+ 人 + to + 動詞の原形」でできている構文です。
このとき、「to」の前に“誰に”、後ろに“何を”という目的が示されています。
例えば、
“I want you to 〇〇” → 相手に”〇〇“してほしい。
“I ask you to 〇〇” → 相手に”〇〇“を頼む/尋ねる。
のように、”誰に”、”何を”というのを示しています。
この「to + 動詞の原形」は前の動詞の目的を明確に表す役割があります。wantもaskも話し手(主語)が動作の主体となるため、「何を」を明確に示さなければ、曖昧な文章になってしまいます。
しかし、helpはtoがあってもなくても文法的に正しいとされています。
“I help you 〇〇” → あなたが”〇〇”するのを手伝う。
この時、実際に〇〇をするのはあなたで、私は補助する側です。
つまり、行動はすでに相手がやろうとしていることで、わざわざ”to + 動詞”で目的を言わなくても通じるというわけです。
まとめると
不定詞構文:「動詞(ask, tell, wantなど)+ 人 + to + 動詞の原形」
toの前に”誰に”、後ろに”何を”という目的が示される。
ただhelpの場合、目的となる行動がすでに見えているから、toを省略してもいい。むしろアメリカ英語の日常会話では”to”を省く形が自然。
目的格の関係代名詞について
関係代名詞が関係節内の動詞の目的語に当たる時、目的格の関係代名詞といわれます。
目的格の関係代名詞は、口語や自然な文脈では省略されることが非常に多いです。
目的格の関係代名詞とは?
❶ 目的語とは、動詞が「何をするか」というときの「何を」にあたる語のこと(例:りんごを食べるのりんご)
❷ 関係代名詞以降の文(関係節)で、その目的語に関係代名詞が当たっていれば、目的格となる。
例えば、
I’m able to see the joy that my visits bring to the children. の場合
関係節”my visits bring to the children”(私の訪問が子供達に〇〇をもたらす)の〇〇(=目的語)がthe joy(=that)になります。つまり関係代名詞thatが目的格となっているため、このthatは省略することができます。
まとめると
目的格の関係代名詞:関係代名詞が関係節の目的語になる場合
関係代名詞thatが目的格の場合、省略することができる。特に口語や自然な文脈では省略されることが多い。
不定詞構文及び目的格の関係代名詞の解説は5月28日の記事に出てきました。詳細はこちらからご確認いただけます。
間接疑問文について
間接疑問文とは、直前の動詞の目的語となる節です。
関係代名詞は名詞の直後にくっついて名詞を修飾するのに対し、間接疑問文は動詞の直後にくっついて動詞の目的語を示します。
例えば、
We’re all just trying to figure out who we are. の場合、
”who we are”(私たちが何者であるか)は直前の動詞”figure out”(理解しようとする)の目的語であり、文全体の名詞節として働いています。
まとめると
間接疑問文:動詞の直後にくっついて動詞の目的語を示す
間接疑問文は、直前の動詞の目的語で、文全体の名詞節として働く
ちなみに見分け方は、
- 疑問詞から始まる節が、動詞のすぐ後ろにあり、「目的語の位置」にある。
- 名詞節なので、主語+動詞の語順になる。
- ちなみに関係代名詞は名詞の後ろにきて、その名詞の説明をする。
間接疑問文の解説は5月29日の記事に出てきました。詳細はこちらからご確認いただけます。
今週のPickUPチャンク解説の復習
さて、ここからは日々のESE和訳&解説記事の中でPick UPしたチャンクをまとめて復習します。
今週の英語構文復習メモに記載した構文以外にも、日常会話等でそのまま使えるチャンク等もたくさん紹介していますので、ぜひ復習してみて下さい。
ここからは簡易な解説と、和訳なしの英文しか載っていないので、もし英文の和訳を知りたい、もっと詳しい解説をみたいと思った方は、ぜひその日の記事を見に行って下さい!
月曜日のPickUPチャンク
Just paddle as hard as you can.
この文章のas ~ as you can. については、
- 口語で非常に頻繁に使われる表現
特に「励まし」「応援」「お願い」の文脈で自然 - 「速さ(fast)」「大きさ(loud)」「高低(high)」など、副詞を入れ替えることで幅広く応用可能
- 命令文との相性が抜群
→「Just 動詞 + as … as you can」で「とにかく〜して!」と力強い言い方に
「as ~ as you can」は、意味はシンプルながら応用範囲が広く、日常会話・スピーチ・応援・注意喚起など、あらゆる場面で役立ちます。
応用表現
– Run as fast as you can!
– Drive as carefully as you can.

月曜日のPickUP関係代名詞文
“There was a man named Qu Yuan who was a popular poet and politician.”
構成パーツ
パーツ | 意味 | 機能 |
There was | 「〜がいた」 | 存在を示す構文 |
a man | 「ある男」 | 主語となる名詞 |
named Qu Yuan | 「クー・ユアンという名前の」 | 過去分詞:a man を修飾 |
who | 「〜である人」 | 関係代名詞(主格) |
was a popular poet and politician | 「人気の詩人で政治家だった」 | 関係詞節 |
応用表現
– I met a girl who loves animals.
– He is the teacher who helped me.
– She’s a musician who was born in Tokyo.

月曜日の和訳&解説記事はこちら
より詳しい解説、応用表現等の和訳、当日のストーリーの和訳や単語、要約文などを確認したい方は、ぜひ以下の記事をご確認ください。
火曜日のPickUPチャンク-1
Will that work for you?
構成パーツごとに解説しましたが、これは基本的に“ひとまとまりのチャンク”として使われる表現です。
日程・提案・調整において、「それで大丈夫?」と相手目線で丁寧に確認する表現として「そのまま覚えて使える」万能フレーズ
会話例
– 例:レッスンの日程相談
A: I’m available Monday or Wednesday.
B: Let’s go with Wednesday afternoon. Will that work for you?
– 例:旅行の相談
A: We could leave early Saturday morning.
B: Hmm, will that work for you?

火曜日のPickUPチャンク-2
Let’s forget about breakfast for now.
会話で使うときのポイント・注意点
- for now を使うことで「後でまた考えよう」という余地も残せる
- 話題をやんわり変えたい時や、本題に戻したい時に自然
- 指摘・否定と取られにくく、相手を傷つけずに流れを変えることができる
応用表現
– 例:余談が長くなりすぎて…
A: I watched five movies last weekend!
B: Really? That’s a lot. Anyway, let’s forget about movies for now and focus on the project.
– 例:気にしすぎる相手に…
Let’s forget about your mistakes for now.
火曜日のPickUP関係代名詞文
“We do give donuts to people who work the morning shift.”
構成パーツの解説
パーツ | 意味 | 機能 | 補足・注意点 |
We do give | 私たちは本当にドーナツをあげている | 動詞giveの強調(doによる肯定強調) | 普通は “We give” でOKだが、相手の疑念に対して「いや、本当にやってるよ」と強調する語感 |
donuts | ドーナツを | 動詞giveの目的語 | 与える対象の名詞 |
to people | 人々に | giveの間接目的語(与える相手) | 人に何かを与えるときの形(give A to B) |
who work the morning shift | 朝のシフトで働いている人たち | 関係代名詞節(peopleを修飾) | 先行詞peopleを説明する限定用法のwho節。主格で「〜する人々」という意味になる |
💡「do give」の部分がなければ、ただの事実説明に聞こえるけれど、“do” を加えることで 「疑ってるかもしれないけど、ちゃんとやってますよ」 という相手への補足説明・強調のトーンになる。
応用表現
do + 動詞 の強調表現の応用
– We did see him at the station.
– I do like jazz.
火曜日の和訳&解説記事はこちら
より詳しい解説、応用表現等の和訳、当日のストーリーの和訳や単語、要約文などを確認したい方は、ぜひ以下の記事をご確認ください。
水曜日のPickUPチャンク-1
This foundation helps seriously sick children make their wishes come true.
help + 人 + 動詞原形(do)〜:「(人)が〜するのを助ける」「(人)に〜させる手伝いをする」という意味の不定詞構文。
英語の不定詞構文は、「動詞(ask,tell,wantなど)+人+to+動詞の原形」でできています。
このとき、「to」の前に“誰に”、後ろに“何を”という目的が示されています。
ただしhelpは例外で、toがあってもなくても文法的には正しいとされています。
アメリカ英語の日常会話では「to」を省く形が自然です。
応用表現
– Can you help me find my phone?
– I’ll help you set up the tent.
– They helped the old man cross the street.

水曜日のPickUP関係代名詞文
“Once when he was asked why he helps these children, he said,“I’m able to see the joy my visits bring to the children, and their families.””
構成パーツの解説
まずは関係代名詞前の一文から。
部分 | 説明 |
Once | ある時(副詞) |
when he was asked | 彼が尋ねられたとき(従属節・過去受動) |
why he helps these children | なぜ彼が子どもたちを助けるのか(間接疑問文) |
he said | 彼は言った(主節) |
理解しやすいように図解化すると、
Once [ when he was asked [ why he helps these children ] ], he said 〜
Once, he said ~ :文章の本筋
when he was asked :Once(ある時)の修飾
why he helps these children :尋ねられた内容を表す間接疑問文
このように主節と修飾しているパーツをきっちり把握すると、長文であっても何なく理解できるようになります。
続いて関係代名詞を含む一文
部分 | 説明 |
I’m able to see | 私は見ることができる(canより丁寧・堅め) |
the joy | 喜び(see の目的語) |
my visits bring to the children | 私の訪問が子どもたちにもたらす(joy を修飾) |
今回の一文は関係代名詞 that が省略されています。
今回の関係代名詞は目的格の関係代名詞であり、特に口語や自然な文脈では省略されることが非常に多いです。
応用表現
– I like the café (that) my friend recommended.
– The movie (that) we watched last night was so scary.
– I remember the guy (that) you met at the party.

水曜日の和訳&解説記事はこちら
より詳しい解説、応用表現等の和訳、当日のストーリーの和訳や単語、要約文などを確認したい方は、ぜひ以下の記事をご確認ください。
木曜日のPickUPチャンク-1
I don’t know if I can do it.
ifの後ろに「自分が〇〇できるか」を入れるだけで、いろんな迷いが表現できる。
応用表現
– I don’t know if I can carry this suitcase by myself.
– I don’t know if I can finish this by Friday.
– I don’t know if I can go to the party tonight.

木曜日のPickUPチャンク-2
You need to find the strength inside of you to stay in difficult situations.
このチャンクは、感情の整理や前向きな気持ちの表現として非常に使いやすく、多くの状況で応用が効きます。特に“静かな前向きさ”を伝えるのに向いています。
「軽い・日常的・機械的な動作」では、この表現はやや大げさで不自然です。
応用表現
– I need to find the strength to talk to her again.
– You need to find the strength to forgive your junior’s mistakes.
木曜日のPickUP関係代名詞文
“We’re all just trying to figure out who we are and where we’re going.”
今回は関係代名詞構文ではなく、間接疑問文構文です。
構成パーツの解説
パーツ | 構造と機能 | 解説 |
We’re all just trying | 主語+be動詞+進行形 | 「私たちはみんな、今まさに〜しようとしている」 |
to figure out | 不定詞句 | 「理解しようとする」「探ろうとする」 |
who we are | 間接疑問文構造(名詞節) | 「私たちが何者であるか」=自分探し |
and | 接続詞 | 2つの名詞節(who節・where節)をつなぐ |
where we’re going | 間接疑問文構造(名詞節) | 「私たちがどこに向かっているのか」=将来の方向性 |
※“who we are”も“where we’re going”も、「figure out(理解しようとする)」の目的語。
🔍 応用表現
– Can you check what time the next train leaves?
– Do you remember where we parked the car?

木曜日の和訳&解説記事はこちら
より詳しい解説、応用表現等の和訳、当日のストーリーの和訳や単語、要約文などを確認したい方は、ぜひ以下の記事をご確認ください。
金曜日のPickUPチャンク-1
And then the Shape went away as mysteriously as it had come.
“went away” のような句動詞(go + 副詞)は、一語の動詞では表現しきれないニュアンス(方向性や状態の変化)を含むので、句全体で覚えるのがおすすめです。
“it had come”の過去完了は、時間的に「現れたとき」のほうが「立ち去る」より前だったことを示しています。
応用表現
– This view moved me as much as the first time I had seen the streets of Paris.
– My second trip to London was as rainy as it had been the first time.

金曜日のPickUP関係代名詞文
“That is the same as a very old story we have all heard before.”
構成パーツの解説
パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
That | それは | 主語 | 直前の話(暗い形が死体を食べたこと)を指している |
is the same as | ~と同じである | 動詞+比較の表現 | “the same as” は「~と同じ」という意味の比較表現 |
a very old story | とても古い話 | 前置詞 as の目的語 | “as” に続く名詞句で、「同じ」である対象 |
we have all heard before | 私たちが以前に聞いたことがある | 関係代名詞節(that省略) | “that”(関係代名詞)が省略され、名詞 “story” を後ろから修飾 |
the same as + 名詞 はよく使う定型チャンク。「〜と同じ」と言いたいときに便利。
関係代名詞tahtは目的格であるため、省略されています。
応用表現
– That’s the same excuse I’ve heard a thousand times.
– This is the same restaurant we saw on TV.

金曜日の和訳&解説記事はこちら
より詳しい解説、応用表現等の和訳、当日のストーリーの和訳や単語、要約文などを確認したい方は、ぜひ以下の記事をご確認ください。
ESEの放送について
NHKのラジオ番組「Enjoy Simple English(ESE)」は、月曜〜金曜の毎朝6:00〜6:05(再放送あり)に、NHKラジオ第2で放送されています。
※最新の放送スケジュールや放送内容の詳細は、NHKの公式サイトをご確認ください。
👉 NHK Enjoy Simple English 公式ページ(外部リンク)
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今回の内容は、「NHK ラジオ エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 2025年5月号」に掲載されています。
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