このブログでは、NHKの英語ラジオ番組「Enjoy Simple English(エンジョイ・シンプル・イングリッシュ)」の内容をもとに、
- 本文和訳
- チャンク&単語解説
- 英語での要約
を毎日更新しています。
毎週金曜日は「英語で味わう名作舞台”Stories from the Stage”」です。愛、喜び、忠誠、哀しみーあらゆる感情が交錯する古今東西の名作舞台から、6作品が厳選されてお届けされます。
本日のStories from the Stageのストーリーは「KANJINCHO Part 2(勧進帳 第2回)」です。
「聞き取れなかったところを確認したい」
「ストーリーを理解してからもう一度聞きたい」
そんな方の学習補助として活用していただけたら嬉しいです。
また、チャンク&単語解説は、日常会話で役立つものやESEで頻繁に出てくるものをピックアップして解説しています。隙間時間の学び直し等にも有効に活用できると思います。
ではさっそく、今日の内容を見ていきましょう!
KANJINCHO Part 2(勧進帳 第2回):和訳
1ページ目
義経と兵士たちは、陸奥と呼ばれる北の地を目指して京都を脱出しています。弁慶と信頼する部下たちは山伏の僧侶に変装しています。一方、義経は一行の後ろで荷物持ちに扮しています。一行は関所を通り抜けなければなりません。門番の長、富樫が弁慶の話を聞いています。
弁慶:「我々は奈良の東大寺から、寺の再建のための寄付を集めるために遣わされた者たちです。私は北方地域を担当しております。どうかお通しいただけますよう、お願い申し上げます。」
門番:「大切なお役目ですな。しかし、新たに設けられたこの関所を、山伏は誰も通すことができません。」
弁慶:「なぜですか?」
門番:「我らの主・頼朝公と、その弟・義経が対立しているためです。義経とその一行が山伏に変装して逃走しようとしていることが分かっております。彼らを止めよとの厳命が下っています。」
弁慶:「偽の山伏のことを言っているのでしょう?我々は本物の山伏です。」
門番の一人が答えます。
門番:「昨日もすでに3人の僧侶を斬り捨てた。本物であっても、通すわけにはまいりません。力ずくで通ろうとすれば、命はありませんぞ。」
2ページ目
富樫が割り込んで言います。
富樫:「誰一人、この関所を通すことはならぬ!」
弁慶:「なんということか!もはや他に道がないならば、潔く運命を受け入れ、討たれましょう。皆、集まれ。最後に仏に祈りを捧げよう。」
弁慶と一行は身を寄せ合い、祈り始めます。弁慶の力強い声が響き渡ります。山伏たちは数珠を手で擦りながら、読経を続けます。富樫が口を開きます。
富樫:「あなた方は、尊い僧侶に違いない。今そう分かりました。
3ページ目
富樫:東大寺への寄進を集めているとおっしゃった。本当のことであれば、勧進帳と呼ばれる寄付を願い出る書状をお持ちのはずです。読み上げてください。聞かせていただきましょう。」
弁慶:「なんと?勧進帳を読み上げよと?」
富樫:「さよう。」
弁慶は実際には勧進帳を持っていません。本当の僧侶ではないからです。しかし彼は袋の中に手を入れ、巻物を取り出します。それが勧進帳であるかのように見せかけます。
4ページ目
弁慶は読み始めます。
弁慶:「遠い昔、東大寺は一人の天皇によって建てられました。大仏の力によって国の人々を救いたいという願いのもとに。」
富樫が書状を覗き込もうとしますが、弁慶はすばやく身を翻してそれを隠し、大きな声で読み続けます。
弁慶:「しかし、その寺は戦の中で灰燼に帰しました。我々は今、それを再建する許しを得ております。そのため僧侶たちは全国を旅して支援と寄付を集めています。我々は頭を垂れ、祈りを捧げます。」
富樫:「勧進帳を聞き、本物であると確認いたしました。あなた方は真の山伏に違いありません。しかしながら、修験道についていくつかご質問させていただいてもよろしいでしょうか?」
日常生活で使えるチャンク&単語解説
ここでは日常生活で使えるチャンク(言葉のひとまとまり)や単語の解説をします。
チャンク&単語帳
以下のチャンクや単語をタップすると、日本語訳が出てくるので、訳を見ずに意味がわかるか挑戦してみてください!
〜のふりをする・成りすます
寄付
巻物
〜を再建する
〜を確認する
チャンクPickUP
We learned that Yoshitsune and his men are pretending to be yamabushi monks in order to escape.
(日本語訳)義経とその一行が逃走するために山伏の僧侶に変装していることが分かっております。
構成パーツの解説
| パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
|---|---|---|---|
| We learned | 〜ということが分かった | 主節(S+V) | learnは「情報を得て知る」という意味でも使われる |
| that | 〜ということ | that節を導く接続詞 | learnedの目的語節を導く(省略可) |
| Yoshitsune and his men | 義経とその一行が | that節の主語(S) | 複数主語 |
| are pretending to be | 〜に変装している | that節の述部 | pretend to be〜=「〜のふりをする・成りすます」 |
| yamabushi monks | 山伏の僧侶 | 補語(C) | pretend to beの後に来る名詞 |
| in order to escape | 逃げるために | 目的を示す副詞句 | in order to+動詞の原形で「〜するために」 |
“in order to〜”は「〜するために」という目的を表す表現。単純なto不定詞(to escape)でも目的は伝わるが、in order toとすることで「まさにその目的のために」という意図の明確さが増し、よりフォーマルな響きになる。否定形“in order not to〜”(〜しないために)も重要。書き言葉や改まった説明文・ニュースなどで特によく使われる。
日常会話例
– She studied hard in order to pass the exam.
(試験に合格するために、彼女は一生懸命勉強した。)
– In order to become fluent in English, you need to practice every day.
(英語を流暢に話せるようになるためには、毎日練習する必要がある。)
PickUP長文読解
今回の一文
“If you are telling the truth, you must have a paper requesting donations called the kanjincho.”
(日本語訳)本当のことを言っているのであれば、勧進帳と呼ばれる寄付を願い出る書状をお持ちのはずです。
構成パーツの解説
| パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
|---|---|---|---|
| If you are telling the truth | 本当のことを言っているならば | 条件節(if節) | 現在進行形で「今まさに話している内容」を示す |
| you must have | 〜を持っているはずだ | 主節・論理的必然を示す | mustは「〜に違いない・〜のはずだ」という推量・論理的確信 |
| a paper | 書状・文書 | 目的語 | haveの対象 |
| requesting donations | 寄付を求める | 現在分詞句・a paperを後置修飾 | requesting=「要請する」の現在分詞 |
| called the kanjincho | 勧進帳と呼ばれる | 過去分詞句・a paperをさらに後置修飾 | called〜=「〜と呼ばれる」 |
読解のポイント
「must」が表す「論理的推量・必然性」
“you must have a paper”のmustは命令(〜しなければならない)ではなく「〜のはずだ・〜に違いない」という論理的な確信・推量を表しています。富樫は「本当に東大寺の僧侶なら、勧進帳を持っているはずだ」という推論に基づいてこの言葉を使っており、must(推量)とmust(義務)の使い分けは文脈から判断することが重要です。推量のmustは後ろに「状態や事実の描写」が来ることが多く、義務のmustは「行動・動作」が続く傾向があります。
「a paper requesting donations」という現在分詞による後置修飾
“a paper requesting donations”は、現在分詞(requesting)が名詞(a paper)を後ろから修飾する構造です。日本語では「寄付を求める書状」と前から修飾しますが、英語では長い修飾語は名詞の後ろに置かれます。“a man wearing a hat”(帽子をかぶった男)、“a letter saying thank you”(お礼が書かれた手紙)のように、分詞による後置修飾は英語の説明文・物語文で非常によく登場します。
「called〜」による後置修飾と語彙の定義的説明
“a paper requesting donations called the kanjincho”では、“called the kanjincho”が「勧進帳と呼ばれる」という意味で、直前の名詞句全体を後ろから説明しています。このcalledは過去分詞で「〜と呼ばれる」という意味の後置修飾です。“a place called〜”(〜と呼ばれる場所)、“a system called〜”(〜と呼ばれる制度)のようにcalledを使って概念を定義する表現は英語で非常によく使われます。
本日の記事の要約
今回の記事をAIが要約しました。ぜひリーディング練習にご利用ください!
要約 日本語訳:
弁慶は義経の一行を率いて安宅の関に向かい、東大寺への寄進を集める山伏だと主張します。門番は疑念を抱き、通行を拒否します。万事休すと思われた瞬間、弁慶が堂々と祈りを始め、門番の長・富樫を感服させます。しかし富樫は証拠として勧進帳の読み上げを要求。弁慶は本物の勧進帳を持っていないにもかかわらず、巻物を取り出し、堂々と読み上げ始めます。
先週のESEチャンク解説まとめ記事のご紹介
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先週の放送でピックアップしたチャンクをまとめて解説した【週末まとめ記事】を公開しています。このまとめ記事では、ESEの内容を思い出しながら、日々の英語学習に役立つ重要なチャンクを一気に振り返ることができます。
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ESEの放送について
NHKのラジオ番組「Enjoy Simple English(ESE)」は、月曜〜金曜の毎朝6:00〜6:05(再放送あり)に、NHKラジオ第2で放送されています。
※最新の放送スケジュールや放送内容の詳細は、NHKの公式サイトをご確認ください。
👉 NHK Enjoy Simple English 公式ページ(外部リンク)
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