このブログでは、NHKの英語ラジオ番組「Enjoy Simple English(エンジョイ・シンプル・イングリッシュ)」の内容をもとに、
- 本文和訳
- チャンク&単語解説
- 英語での要約
を毎日更新しています。
毎週水曜日は「世界の偉人伝”Heroes and Giants”」です。日本を、世界を動かした偉人達。誰もが知るその偉業とちょっと意外なその素顔を英語で味わいましょう。
本日のHeroes and Giantsのストーリーは「Clara Schumann(クララ・シューマン)」です。
「聞き取れなかったところを確認したい」
「ストーリーを理解してからもう一度聞きたい」
そんな方の学習補助として活用していただけたら嬉しいです。
また、チャンク&単語解説は、日常会話で役立つものやESEで頻繁に出てくるものをピックアップして解説しています。隙間時間の学び直し等にも有効に活用できると思います。
ではさっそく、今日の内容を見ていきましょう!
Clara Schumann(クララ・シューマン):和訳
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19世紀のドイツは、才能ある女性にとって生きやすい時代ではありませんでした。しかしそんな時代に、ピアニスト・作曲家・母・妻・ピアノ教師として卓越した功績を残し、さらには夫の音楽を世界に広めた、一人の「スーパーウーマン」がいました。これは、クララ・シューマンの物語です。
今日では多くの人が彼女を、有名な作曲家ロベルト・シューマンの妻として知っています。しかし、二人が生きていた時代、クララはロベルトよりもずっと有名でした。
クララは1819年、ドイツで生まれました。父はピアノ教師で、娘の並外れた才能を早くから見抜いていました。そのため、猛特訓を課しました。クララがわずか9歳のとき、初めてのコンサートを開き、多くの新聞に取り上げられました。12歳になるとヨーロッパ各地を巡り、各地の聴衆の前で演奏しました。ちょうどその頃、ロベルト・シューマンがクララの父のもとに弟子入りしました。ロベルトはクララより8歳年上だったため、彼女はお兄さんのように慕っていました。クララの毎日はとても多忙でした。ショパンやリストといった著名な作曲家たちの前でも演奏し、彼らは皆クララを高く評価して、ピアニスト・作曲家としての成長を後押ししてくれました。当時、女性が作曲することは良いことではないと考える人が多い時代でした。そのためクララは、父やロベルトをはじめとする多くの理解者に恵まれたことを、幸運に思っていました。
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クララは作曲が大好きでした。彼女はこう語っています。
「自らの手で何かを作り上げる喜びに、これ以上のものはない……」
やがてクララとロベルトは恋に落ちました。父がそれを知り、激しく怒りました。ロベルトにクララとも自分とも縁を切るよう言い渡しました。二人にとって、つらい時期でした。恋人同士が会えないとき、ラブレターを書くことが多いものですが、クララとロベルトはお互いのために音楽を書きました。ロベルトの最も有名な作品の多くは、この時期に生まれています。
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クララが20歳のとき、ロベルトと結婚しました。二人の間には8人の子どもが生まれました。母として忙しい日々を送りながらも、大家族を養うためにコンサートを続けました。彼女は有名なピアニストだったため、多くの人が高いお金を払って演奏を聴きに来ました。5ヶ月間のコンサート収入だけで、18年分の家賃を賄えたとも言われています。クララは仕事と私生活を両立させていたのです。
1856年にロベルトが亡くなり、おそらく悲しみのあまり、クララは作曲をやめてしまいました。しかし演奏活動は72歳まで続けました。夫の楽曲を編集し、自身のコンサートで演奏し続けたのです。クララはロベルトの音楽を人々に聴いてほしかった。クララなくして、ロベルトがこれほどの名声を得ることはなかったかもしれません。
日常生活で使えるチャンク&単語解説
ここでは日常生活で使えるチャンク(言葉のひとまとまり)や単語の解説をします。
チャンク&単語帳
以下のチャンクや単語をタップすると、日本語訳が出てくるので、訳を見ずに意味がわかるか挑戦してみてください!
作曲家
〜を開催した
並外れた・卓越した
名声
チャンクPickUP
He was eight years older than Clara, so she looked up to him as a brother.
(日本語訳)ロベルトはクララより8歳年上だったため、彼女はお兄さんのように慕っていました。
構成パーツの解説
| パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
|---|---|---|---|
| He was eight years older than Clara | ロベルトはクララより8歳年上だった | 主節①・原因を示す | 比較級(older than)+差を表す「eight years」 |
| so | そのため | 結果を示す接続詞 | 前の節の内容が原因となる |
| she looked up to him | 彼女は彼を慕っていた | 主節②・結果 | look up to〜=「〜を尊敬する・慕う」 |
| as a brother | お兄さんのように | 様態を示す前置詞句 | asは「〜として・〜のように」という役割・様態を表す |
“look up to〜”は「〜を尊敬する・慕う・見上げる」という意味の句動詞。文字通り「上を見上げる」イメージから「目上の人を仰ぎ見る」という比喩的な意味が生まれた。反対語は”look down on〜”(〜を見下す)。単なる“respect”より感情的な憧れや親しみのこもった敬意が含まれ、ロールモデルや憧れの人物に使うことが多い。
日常会話例
– Many young athletes look up to him as a role model.
(多くの若いアスリートが彼をロールモデルとして慕っている。)
– Who do you look up to the most in your life?
(人生で最も尊敬している人は誰ですか?)
PickUP長文読解
今回の一文
“Although she was busy as a mother, she had to support her big family, so she spent many of her days performing concerts.”
(日本語訳)母として忙しい日々を送りながらも、大家族を養わなければならなかったため、多くの日々をコンサートの演奏に費やしました。
構成パーツの解説
| パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
|---|---|---|---|
| Although | 〜にもかかわらず | 譲歩を示す接続詞 | 主節の内容と対立する前提を提示する |
| she was busy as a mother | 母として忙しかった | 譲歩節 | althoughが導くS+V節 |
| as a mother | 母として | 役割を示す前置詞句 | as=「〜として」という立場・役割を示す |
| she had to support her big family | 大家族を養わなければならなかった | 主節①・理由 | have to=「〜しなければならない」 |
| so | そのため | 結果を示す接続詞 | had to support → spent という因果関係 |
| she spent many of her days | 多くの日々を費やした | 主節②・結果 | spend+時間+〜ingで「〜して時間を過ごす」 |
| performing concerts | コンサートを演奏して | 動名詞句・spentの補語 | spend time doing〜の構文 |
読解のポイント
「although」が作る「〜にもかかわらず」という譲歩の構造
“although”は「〜にもかかわらず・〜だけれども」という譲歩を示す接続詞で、主節の内容と反する事実や状況を前提として提示します。この文では「母として多忙である」という事実を前提としながら、「それでも大家族のためにコンサートを続けた」という相反する行動を後半で示しています。althoughは文の最初にも途中にも置けますが、although節の後にはコンマを打つことが一般的です。似た表現のthoughはよりカジュアルで会話向き、despiteの後には名詞・動名詞が続く点も合わせて覚えておくと便利です。
「spend+時間+doing」で表す「〜して時間を過ごす」
“she spent many of her days performing concerts”は、spend+時間(many of her days)+動名詞(performing)という構文で「〜して日々を過ごした」という意味を表しています。”spend time”や”spend days”の後には必ず動名詞(〜ing)が続き、to不定詞は使えません(× spent days to perform)。「時間・お金・エネルギーを〜に使う」という意味でも同じ構文が使え、”She spent a lot of money buying gifts.”のように応用できます。
「have to」が示す「義務・必要性」のニュアンス
“she had to support her big family”の”had to”は、過去における「義務・必要性」を示す表現です。mustの過去形はhad toで代用されます(× she musted)。この文では「しなければならなかった」という切迫感が込められており、クララが芸術的意志だけでなく家族を養うという現実的な必要性からも演奏を続けていたことが伝わります。mustn’t(〜してはいけない)とdidn’t have to(〜しなくてもよかった)は全く異なる意味を持つ点にも注意が必要です。
本日の記事の要約
今回の記事をAIが要約しました。ぜひリーディング練習にご利用ください!
要約 日本語訳:
クララ・シューマンは19世紀ドイツの卓越したピアニスト・作曲家で、幼くして名声を得ました。女性が作曲することが珍しかった時代にもかかわらず、ヨーロッパ各地で演奏を行い、ショパンやリストといった音楽家たちの強い支持を得ました。ロベルト・シューマンと結婚し8人の子を育てながらも演奏を続け、ロベルトの死後は夫の音楽を世界に広めることに生涯を捧げました。
先週のESEチャンク解説まとめ記事のご紹介
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ESEの放送について
NHKのラジオ番組「Enjoy Simple English(ESE)」は、月曜〜金曜の毎朝6:00〜6:05(再放送あり)に、NHKラジオ第2で放送されています。
※最新の放送スケジュールや放送内容の詳細は、NHKの公式サイトをご確認ください。
👉 NHK Enjoy Simple English 公式ページ(外部リンク)
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