このブログでは、NHKの英語ラジオ番組「Enjoy Simple English」の内容をもとに、
- 本文和訳
- チャンク&単語解説
- 英語での要約
を毎日更新しています。
10月度からは、これまでの内容と異なり、2021年4月に放送されたものの再放送になります。
これから毎週木曜日は「マリーのハテナ日記”Marie the Scientist”」です。身の回りに始まり宇宙の果てまで少女マリーが見つけた科学の「なぜ?」に<大人>たちはいかに答えるのか。難問への超シンプルな説明に耳を傾けてみましょう。
本日のMarie the Scientistのストーリーは「Why Do Parrots Copy Our Words?」です。
「聞き取れなかったところを確認したい」
「ストーリーを理解してからもう一度聞きたい」
そんな方の学習補助として活用していただけたら嬉しいです。
また、チャンク&単語解説は、日常会話で役立つものやESEで頻繁に出てくるものをピックアップして解説しています。隙間時間の学び直し等にも有効に活用できると思います。
ではさっそく、今日の内容を見ていきましょう!
Why Do Parrots Copy Our Words?(オウムはなぜ人間の言葉をマネするの?):和訳
1ページ目
Narration (Marie):親愛なる日記へ。きょう私は学校から帰ってきたのに、ダニエルが迎えに来てくれませんでした!彼は床に横になっていて、具合が悪そうでした。そこで母と私は彼を獣医に連れて行きました。獣医というのは動物のお医者さんのことです。あ、ダニエルはプードルです。私は彼を三年間飼っていて、とても愛しています。医者がダニエルを診て、ペットフードの食べ過ぎで具合が悪くなっていると私たちに言いました。ああ、ダニエル……彼はいつも食べ過ぎるの。私はお医者さんにお礼を言って、それから……
Parrot:ありがとう!ありがとう!
Narration (Marie):私は鳥かごから、私の言葉をまねする声を聞きました!のぞき込むと、中にオウムがいました。とっても可愛かった!私は「こんにちは!」と言って、それから……
Parrot:こんにちは!こんにちは!
Narration (Marie):またしゃべった!とてもおかしくて笑っちゃった!私はお医者さんに尋ねました……
Marie:どうしてそのオウムは私の言葉をまねしたの?
2ページ目
Vet:オウムは“まね”をしているわけじゃないんだよ。
Marie:でも同じ言葉を言ってました!
Vet:彼らは会話をしているつもりなんだ。
Marie:私に話しかけてるの?わあ!人間の言葉を話せるなんて知らなかった!
Vet:うん、さっき「彼らは話していると思っている」と言ったのを覚えておいて。このオウムは赤ちゃんのころから私たちと一緒にいるから、自分は鳥ではなく人間だと思っているんだ。
Marie:すごい!
Vet:鳥はふつう、歌うことで互いに“話し”ます。鳥のさえずりが聞こえるとき、それはコミュニケーションなんだ。特にオウムはコミュニケーションが大好きだよ。もしオスのオウムがメスの歌声を聞くと、メスに“話しかける”ために歌い返す。自分の気持ちを表現して、相手に届いていることを確かめているんだ。
Marie:なるほど。つまりこのオウムは私の言葉をまねしているんじゃなくて、私とコミュニケーションを取ろうとしているのね!
Vet:そのとおり!それにオスの鳥はメスの鳥より“おしゃべり”なんだ。そうやって注意を引こうとするからね!
3ページ目
Marie:先生、このオウムはオスだって言いましたか?
Vet:うん。君のことが好きなんだと思うよ。
Marie:わあ、鳥が私に恋してる!
Vet:マリー、鳥は声帯がなくても“話す”ことができるって知っていたかい?
Marie:知らなかったわ。声帯って何?私は持ってるの?
Vet:あるよ。のどの上のほうにあって、そこを通る空気を震わせる。だから声が出るんだ。鳥には声帯はない。体の別の部分を使って、あの複雑で美しい歌を作るんだ。
4ページ目
Marie:新しいことを教えてくれてありがとうございます、先生!
Dog:ワン、ワン!
Vet:ダニエル!君もマリーが好きなんだよね。
Narration (Marie):私たちはダニエルの薬をもらって動物病院を出ました。私はオウムのことを話すのがやめられませんでした。すると翌日、両親が新しいペットのオウムを買ってくれたの!名前はサンダーバードです。
Marie:こんにちは、サンダーバード!こんにちは!サンダーバード……
Narration (Marie):彼が「自分も私たちの仲間だ」と思うには、もう少し時間が必要みたい……。
日常生活で使えるチャンク&単語解説
ここでは日常生活で使えるチャンク(言葉のひとまとまり)や単語の解説をします。
チャンク&単語帳
以下のチャンクや単語をタップすると、日本語訳が出てくるので、訳を見ずに意味がわかるか挑戦してみてください!
〜を出迎える、〜に挨拶する
床の上に寝そべっていた
獣医(veterinarianの短縮形)
声帯
複雑な
チャンクPickUP
So my mother and I took him to a vet.
(日本語訳)それで、母と私は彼を獣医のところへ連れて行きました。
構成パーツの解説
パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
---|---|---|---|
So | それで/だから | 理由→結果の接続 | 直前の出来事を受けて結論・行動を導くカジュアルなつなぎ。文頭に置くのが口語的。 |
my mother and I | 母と私が | 主語 | 英語では自分を最後に置くのが礼儀正しい順。 |
took | 連れて行った/持って行った | 動詞(過去) | take A to B=「AをBへ連れて(持って)行く」。go ではなく take を使う点が核心。 |
him | 彼を(=犬のダニエル) | 目的語(人称代名詞) | 対象が人・動物どちらでも可。ものなら it。 |
to a vet | 獣医へ/動物病院へ | 方向・到達点 | a は「どこかの(特定でない)獣医」。常連なら to the vet’s と所有格店名も自然。 |
took A to Bは、「AをBへ連れて(持って)行く」という移動+目的語のフレームで、話し言葉では非常に汎用性が高い表現です。take の直接目的語は連れて行く対象(人・物)で、to+場所は前置詞句になります。英語では普通「動詞+目的語+前置詞句」の順で並べるので、take(人・物) to 場所となります。
似た単語でgoやbringがありますが、それぞれニュアンスが違います。
go to だと連れて行くニュアンスが薄く、ただ行っただけになります。また、bring だとこちら側へ持ってくるというニュアンスになります。なので、使い分けに注意が必要です。
日常会話での応用表現
– Can I take you to the station?
(駅までお送りしましょうか。)
– We took the kids to a museum after lunch.
(昼食のあと、子どもたちを博物館に連れて行きました。)

PickUP長文読解
Enjoy Simple Englishでは関係代名詞等を用いた長い一文がよく出てきます。そこで、ストーリーに出てきた長文の構造や意味などを確認する中で、関係代名詞などの構文に強くなって、長文読解への抵抗をなくしましょう!
今回の一文
“They are at the top of your throat, and they shake the air that passes through them.”
(日本語訳)それらはあなたの喉のいちばん上にあり、そこを通る空気を震わせます。
構成パーツの解説
パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
---|---|---|---|
They | それらは | 主語(複数代名詞) | 直前で説明された vocal cords(声帯) を指す。 |
are at the top of ~ | 〜のいちばん上にある | 位置を示す述語 | at the top of your throat=「喉の上部に」。 |
your throat | あなたの喉 | 前置詞の目的語 | 体部位+所有格の基本パターン。 |
and | そして | 等位接続詞 | 同一主語の並列述語を結ぶ。 |
they shake ~ | それらは〜を震わせる | 述語② | 一般事実の現在。shake=「振動させる」。 |
the air | 空気を | 目的語 | 特定の空気=「その場所を通る空気」。 |
that passes through them | それらを通過する | 関係代名詞節(限定) | that は air を修飾。that は主語位置なので省略不可。 |
through them | それらを通って | 前置詞+代名詞 | through=「通り抜けて」。by/over では意味が変わる。 |
読解のポイント
情報の順序:位置 → 働き の二段構成
文はまず are at the top of your throat で「どこにあるか」を提示し、and でつないで they shake the air … と「何をするか」に進みます。英語の説明文は「場所・定義→機能・作用」の順で置くと理解がスムーズになります。同じ主語 they を繰り返すのも、読み手の負荷を下げる工夫です。
関係代名詞節で対象を限定する
the air that passes through them は「彼ら(声帯)を通る空気」という限定情報です。ここでの that は関係節内の主語(that passes)なので省略できません。もし that を落とせるのは、関係節内で 目的語 になるときだけです(例:the air (that) we breathe は省略可)。

本日の記事の要約
今回の記事をAIが要約しました。ぜひリーディング練習にご利用ください!
要約 日本語訳:
マリーは学校から帰ると犬のダニエルが具合悪そうだったため、母と動物病院へ。そこで自分の言葉をまねするオウムの声を聞く。獣医は、オウムは会話しているつもりで、オスは注目を引くためによくしゃべり、鳥は声帯なしで歌うと説明。オウムはマリーを好いている様子。翌日、両親は「サンダーバード」というオウムを買ってくれる。

先週のESEチャンク解説まとめ記事のご紹介
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ESEの放送について
NHKのラジオ番組「Enjoy Simple English(ESE)」は、月曜〜金曜の毎朝6:00〜6:05(再放送あり)に、NHKラジオ第2で放送されています。
※最新の放送スケジュールや放送内容の詳細は、NHKの公式サイトをご確認ください。
👉 NHK Enjoy Simple English 公式ページ(外部リンク)
また、聞き逃してしまった場合も、「NHKゴガク」サイトや「らじる★らじる」アプリを使えば、放送から1週間以内であれば何度でも聞き直すことができます。
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