このブログでは、NHKの英語ラジオ番組「Enjoy Simple English」の内容をもとに、
- 本文和訳
- チャンク&単語解説
- 英語での要約
を毎日更新しています。
毎週水曜日は「アメージング・ストーリー”Amazing Stories”」です。命がけの冒険や心ふるえる絆など世界各地で起きた驚くべき本当の話を紹介しています。
本日のAmazing Storiesのストーリーは「Finding Home Again」です。
「聞き取れなかったところを確認したい」
「ストーリーを理解してからもう一度聞きたい」
そんな方の学習補助として活用していただけたら嬉しいです。
また、チャンク&単語解説は、日常会話で役立つものやESEで頻繁に出てくるものをピックアップして解説しています。隙間時間の学び直し等にも有効に活用できると思います。
ではさっそく、今日の内容を見ていきましょう!

Finding Home Again(25年目の帰郷):和訳
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もし家族と離れ離れになり、別の国に連れて行かれてしまったら、あなたはどうしますか?元の家族を探そうとしますか?オーストラリアに住むある男性は、これを実際に試みました。何が起こったのか見てみましょう。
1986年、サルー・ブライアリーはインドの小さな村の駅で迷子になりました。彼はまだ5歳でした。兄と一緒に駅にいましたが、突然はぐれてしまったのです。サルーはパニックになり、近くの列車に乗ってしまいました。数日後、彼は現在コルカタと呼ばれるカルカッタの街に到着しました。故郷に戻ろうと列車に乗りたかったのですが、それは不可能でした。彼は自分の苗字も故郷の名前も知らなかったので、自分が誰でどこから来たのか人々に伝えることができなかったのです。
数週間、路上で生活した後、彼は親のいない子どもたちの施設に連れて行かれました。その後、オーストラリアのスーとジョン・ブライアリー夫妻に養子として迎えられました。やがて、サルーはタスマニアで新しい生活を始めました。
スーとジョンはサルーをとても大切に育て、彼は幸せでした。しかし、時々インドでの生活を思い出しました。
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幼い頃のことではありましたが、母親と兄の記憶は鮮明に残っていました。20代になったある日、友人から「Google Earthを使えば故郷を見つけられるかもしれない」と言われました。そこで、2006年に彼は探し始めました。
「コルカタから始めて、鉄道沿いに街を探そう。」
サルーは、列車に約2日間乗っていたことを覚えていたので、故郷はコルカタからおよそ1,200キロ離れていると考えました。
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また、駅の近くに給水タンクがあったことも思い出していました。サルーはそのタンクをインターネットの地図で探しました。そして、数年にわたる捜索の末、2011年、ついに自分の故郷と思われるカンドワという場所を見つけたのです。
2012年初め、サルーはインドへ飛びました。カンドワで、彼は幼い頃の家だと思う家を見つけました。しかし、ドアは閉ざされ、鎖がかかっていました。一瞬、家族は全員亡くなってしまったのではないかと思いました。その時、英語を話す男性が近づいてきました。
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サルーはその男性に5歳の頃の自分の写真を見せ、「母を探している」と伝えました。男性は事情を理解し、彼を母親のもとへ連れて行きました。
「母に会った瞬間、時が止まったようでした。」
サルーの母親は、すぐに彼が自分の息子だと分かり、2人は長い間抱き合いました。母親は、行方不明になった息子がいつか帰ってくることを願って村を離れたことはありませんでした。25年ぶりに、サルーは家族と再び一緒になれたのです。

日常生活で使えるチャンク&単語解説
ここでは日常生活で使えるチャンク(言葉のひとまとまり)や単語の解説をします。
チャンク&単語帳
以下のチャンクや単語をタップすると、日本語訳が出てくるので、訳を見ずに意味がわかるか挑戦してみてください!
偶然に、誤って
〜を引き離す
〜を養子にする
子供時代、幼少

チャンクPickUP
In 1986, Saroo Brierley got lost at a train station in a small village in India.
(日本語訳)1986年、サルー・ブライアリーはインドの小さな村の駅で迷子になりました。
構成パーツの解説
パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
---|---|---|---|
In 1986 | 1986年に | 時を表す副詞句 | 文頭で「いつ」の情報を示す |
Saroo Brierley | サルー・ブライアリー | 主語 | 人名 |
got lost | 迷子になった | 動詞(過去形) | get lost は「迷う・迷子になる」を意味する慣用表現 |
at a train station | 鉄道の駅で | 場所を表す前置詞句 | at は「点」を示すので駅の場所に適切 |
in a small village | 小さな村にある | 場所の詳細を補足 | 「村の中にある駅」というニュアンス |
in India | インドで | 場所の大枠 |
got lost は、「迷子になる、道に迷う」という意味の表現です。
Get lost には「失せろ!」というスラングもあるので、間違って命令文の形で使うことがないように気をつけましょう。
日常会話への応用
– I got lost on my way to the hotel.
(ホテルに行く途中で迷いました。)
– Are you lost? Do you need help?
(迷子ですか?お手伝いしましょうか?)

PickUP長文読解
Enjoy Simple Englishでは関係代名詞等を用いた長い一文がよく出てきます。そこで、ストーリーに出てきた長文の構造や意味などを確認する中で、関係代名詞などの構文に強くなって、長文読解への抵抗をなくしましょう!
今回の一文
“After years of searching, he finally found a place that looked like his hometown, Khandwa.”
(日本語訳)何年にもわたる捜索の末、彼はついに故郷カンドワのように見える場所を見つけた。
構成パーツの解説
パーツ | 意味 | 機能 | 補足 |
---|---|---|---|
After years of searching | 何年もの捜索の後に | 時を表す前置詞句 | After + 名詞で「〜の後」 |
he | 彼は | 主語 | |
finally | ついに | 副詞 | 動詞「found」を修飾 |
found | 見つけた | 動詞(過去形) | |
a place | ある場所を | 目的語 | |
that looked like his hometown | 彼の故郷のように見える | 関係詞節 | that は関係代名詞で「a place」を修飾 |
Khandwa | カンドワ | 同格 | 場所の名前 |
読解のポイント
「After years of searching」は「何の後?」を示す時のヒント
After + 名詞は「〜の後に」という意味。ここでは「years of searching(何年もの捜索)」が名詞句になっています。文章の最初に置かれることで、「どれくらいの時間を経て、この動作が起こったのか」を示す背景がわかります。長い努力や期間を強調する英語特有の構造です。
「関係代名詞 that」で名詞を詳しく説明
「a place that looked like his hometown」の部分は、a place というあいまいな名詞を「どんな場所なのか」を詳しく説明する役割を果たしています。
・that = a place(先行詞)
・「looked like his hometown」は「彼の故郷のように見える」という意味。
この構造に慣れることで、英語の文章を読むときに、名詞を修飾する長いかたまりは後ろに来るという感覚がつかめます。
「look like」は「〜に似ている」ではなく「〜のように見える」
ここでの「look like」は、見た目が〜に似ているという意味で、状態を表すときに使われます。
・look + like + 名詞
例:This place looks like a castle.(この場所はお城のように見える)
※「look like」は「外見上の印象」を伝えるので、「実際に同じ」ではなく「あくまで見た感じ」というニュアンス。

本日の記事の要約
今回の記事をAIが要約しました。ぜひリーディング練習にご利用ください!
要約 日本語訳:
1986年、5歳のサルーはインドの駅で迷子になり、故郷から遠く離れたコルカタにたどり着きました。家族を見つけられず、彼はオーストラリアの夫婦に養子として迎えられ、新しい生活を始めました。数年後、Google Earthを使って故郷を探し出し、インドへ戻ります。25年ぶりに、サルーは母と再会しました。母は息子に再び会えることを信じ続けていました。

先週のESEチャンク解説まとめ記事のご紹介
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先週の放送でピックアップしたチャンクをまとめて解説した【週末まとめ記事】を公開しています。このまとめ記事では、ESEの内容を思い出しながら、日々の英語学習に役立つ重要なチャンクを一気に振り返ることができます。
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ESEの放送について
NHKのラジオ番組「Enjoy Simple English(ESE)」は、月曜〜金曜の毎朝6:00〜6:05(再放送あり)に、NHKラジオ第2で放送されています。
※最新の放送スケジュールや放送内容の詳細は、NHKの公式サイトをご確認ください。
👉 NHK Enjoy Simple English 公式ページ(外部リンク)
また、聞き逃してしまった場合も、「NHKゴガク」サイトや「らじる★らじる」アプリを使えば、放送から1週間以内であれば何度でも聞き直すことができます。
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