エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 和訳&チャンク解説(7/16)

水曜日:アメージング・ストーリー

このブログでは、NHKの英語ラジオ番組「Enjoy Simple English」の内容をもとに、

  • 本文和訳
  • チャンク&単語解説
  • 英語での要約

を毎日更新しています。

毎週水曜日は「アメージング・ストーリー”Amazing Stories”」です。命がけの冒険や心ふるえる絆など世界各地で起きた驚くべき本当の話を紹介しています。

本日のAmazing StoriesのストーリーはApollo 13です。

「聞き取れなかったところを確認したい」
「ストーリーを理解してからもう一度聞きたい」
そんな方の学習補助として活用していただけたら嬉しいです。

また、チャンク&単語解説は、日常会話で役立つものやESEで頻繁に出てくるものをピックアップして解説しています。隙間時間の学び直し等にも有効に活用できると思います。

ではさっそく、今日の内容を見ていきましょう!

Apollo 13(アポロ13号):和訳

1ページ目

想像してみてください。あなたはロケットの中にいて、突然大きな音が聞こえます。赤いライトが点滅し、大きな警報音も鳴り響いています。怖くなりませんか?
今日は、宇宙での生存をめぐる驚くべき物語を聞いてみましょう。

アポロ13号の宇宙船は、1970年4月11日に地球を出発しました。目的は月に着陸することでした。宇宙船には3人の宇宙飛行士、ジム・ラヴェル、フレッド・ヘイズ、ジャック・スワイガートが乗っていました。

最初の2日間は、順調な旅でした。ところが、4月13日の夕方、乗組員は突然大きな爆発音を聞きました。彼らはすぐにテキサス州ヒューストンの管制センターに連絡しました。

「ヒューストン、問題が発生しました。」

ジムは窓の外から、ガスが宇宙へと漏れていくのが見えました。

2ページ目

乗組員はすぐに、酸素タンクが爆発していたことに気づきました。酸素は電気や水を作るため、また呼吸するためにも必要なものでした。
爆発は宇宙船の一部にも損傷を与えていました。月への着陸は不可能だということが明らかになりました。今、乗組員は地球に無事に戻る方法を見つけなければなりませんでした。果たしてそれは可能だったのでしょうか? 乗組員とヒューストンのチームはすぐに作業を開始しました。

アポロの宇宙船は、2つの部屋がつながった構造になっていました。コントロールルーム(司令船)は、地球から宇宙へ移動するために設計されていました。乗組員は通常この部屋で過ごしていました。もう1つの部屋は小さく、月に着陸するために設計されたものでした。

3ページ目

この小さな部屋には、まだ満タンの酸素タンクがありました。エネルギーを節約するために、乗組員はコントロールルームの機能を停止し、小さな部屋に移動して、救命ボートのように使いました。彼らは地球に近づいたら、再びコントロールルームに戻るつもりでした。

乗組員が小さな部屋に移ってからも、多くの問題が残っていました。中には暖房がなかったため、気温は摂氏0度近くまで下がっていました。眠るのはほとんど不可能でした。食べ物の一部は凍ってしまいました。もう1つの大きな問題は、その部屋が2人用に設計されていたことです。

4ページ目

もしも余分な二酸化炭素を取り除かなければ、全員が命を落とす可能性がありました。幸いにも、ヒューストンのチームがこの問題を解決する方法を見つけました。乗組員が帰還を目指して奮闘する間、世界中の人々がテレビを食い入るように見つめていました。

乗組員たちは衰弱していましたが、作業を続けなければなりませんでした。地球に近づいたとき、彼らはエンジンを始動するためにコントロールルームに戻りました。
うまくいくかどうかは分かりませんでしたが、うまくいったのです。

5ページ目

そして数時間後、4月17日、彼らは太平洋に着水しました。3人の宇宙飛行士はかなり体重を落としていましたが、生きていました。この救出劇について、ジム・ラヴェルはこう語りました。

「チームワーク、良いリーダーシップ、そして想像力。この3つが絶対に必要なものでした。」

地獄のような4日間でしたが、彼らは地球に帰ってきたのです。

日常生活で使えるチャンク&単語解説

ここでは日常生活で使えるチャンク(言葉のひとまとまり)や単語の解説をします。

チャンク&単語帳

以下のチャンクや単語をタップすると、日本語訳が出てくるので、訳を見ずに意味がわかるか挑戦してみてください!

想像する

宇宙船

宇宙飛行士

酸素

爆発する

不可能

余分な

太平洋

必要

チャンクPickUP

It was clear that landing on the moon was impossible.
(日本語訳)月に着陸するのは不可能だとはっきりしていた。

構成パーツの解説

パーツ意味機能補足
It形式主語(仮主語)「that以下の内容」を受ける実際の主語は後ろの「that節」
was過去の be動詞「〜だった」と時制を表す文全体が過去の状況を述べている
clear明らか形容詞で「はっきりしている」ことを表す「obvious」よりもやや丁寧な印象
that landing on the moon was impossible内容を説明する名詞節「月に着陸するのは不可能だった」という事実「that節」が文の主語の中身を示す

It was clear that 〜は、判断が明らかなときに、事実ベースで伝える際に使う。冷静に述べるような表現だが、日記、テキスト、会話、プレゼンなど幅広く使える。
that節の内容は主語+動詞の文で、なるべく簡潔で明確にする。

日常会話への応用

It was clear that I needed more sleep.
(もっと睡眠が必要なのは明らかだった。)

It was clear that he didn’t understand the question.
(彼がその質問を理解していなかったのは明らかだった。)

チャンクPickUP-2

Houston, we’ve had a problem.
(日本語訳)ヒューストン、問題が発生しました。

構成パーツの解説

パーツ意味機能補足
Houstonヒューストン呼びかけNASAの地上管制センターの名前
we’vewe have助動詞+主語現在完了形の助動詞部分
had持った/経験した過去分詞「have a problem」の現在完了形
a problem問題名詞句起きた出来事を表す

have hadと続きますが、これはhave + 過去分詞現在完了形の形となっています。

現在完了形のポイント

用法意味例文
経験~したことがあるI’ve been to London.
継続~してきたShe has lived here for 10 years.
完了~した(今が結果)I’ve just finished my homework.
結果~してしまったWe’ve lost the key!

今回のように、have had とすることで現在にも関係する出来事(今も影響がある)ということが表現できます。hadだけだと単なる過去の出来事(今は解決済み?)とも受け取れてしまいます。

日常会話への応用

We’ve had a few issues with the system.
(システムにいくつか不具合が出ました。)

We’ve had enough.
(もうたくさんだ。)

PickUP長文読解

Enjoy Simple Englishでは関係代名詞等を用いた長い一文がよく出てきます。そこで、ストーリーに出てきた長文の構造や意味などを確認する中で、関係代名詞などの構文に強くなって、長文読解への抵抗をなくしましょう!

今回の一文
Teamwork, good leadership and imagination were the three things that were absolutely necessary.
(日本語訳)チームワーク、優れたリーダーシップ、そして想像力は、絶対に必要な3つの要素だった。

構成パーツの解説

パーツ意味機能補足
Teamwork, good leadership and imaginationチームワーク、優れたリーダーシップ、想像力主語(複数)3つの名詞が並列されて1つの主語を構成
were〜だった動詞(過去形)主語が複数なので be 動詞も複数形
the three things3つのもの補語(述語名詞)主語の内容を具体的に説明
that were absolutely necessary絶対に必要だった(もの)関係代名詞節(形容詞節)“things” を修飾して詳細を加える

読解のポイント

関係代名詞の働きを見抜く

that were absolutely necessaryは、直前の “the three things” を修飾する関係代名詞節です。ここで使われている that主格の関係代名詞で、「〜が必要だった」と説明しています。

また “the three things” は、前に述べられた Teamwork, good leadership, and imaginationを指しています。つまり、
Teamwork, good leadership, and imagination were absolutely necessary.
という意味になる構造です。

このように、関係代名詞の働きや名詞同士のつながりを理解することで、文の構造や意味を正確に読み取ることができます。

「主語+be動詞+補語」の構造

この文は「S + V + C」第2文型(主語=補語)の構文です。

  • 主語:Teamwork, good leadership and imagination
  • 動詞:were
  • 補語:the three things that were absolutely necessary

主語と補語がイコールの関係で結ばれているのがポイントです。
この構造は説明文やプレゼンなどでもよく使われます。

本日の記事の要約

今回の記事をAIが要約しました。ぜひリーディング練習にご利用ください!

 要約 日本語訳:
アポロ13号は月に着陸する予定でしたが、酸素タンクが爆発しました。宇宙飛行士たちは、暖房も食料もほとんどない小さな部屋で過ごさなければなりませんでした。呼吸も困難で、彼らは非常に衰弱していました。ヒューストンの助けを借りて、彼らは無事地球に帰還しました。困難な4日間の末、チームワーク、リーダーシップ、そして想像力によって彼らは生き延びたのです。

先週のESEチャンク解説まとめ記事のご紹介

毎日の放送を追いかけている方も、ちょっと復習したい方必見です!
先週の放送でピックアップしたチャンクをまとめて解説した【週末まとめ記事】を公開しています。このまとめ記事では、ESEの内容を思い出しながら、日々の英語学習に役立つ重要なチャンクを一気に振り返ることができます。

「チャンクをしっかり覚えたい」「英語表現力を高めたい」「1週間分を効率よく復習したい」という方には特におすすめです。再放送のタイミングでの復習や、苦手なチャンクの再確認にも便利ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。

ESEの放送について

NHKのラジオ番組「Enjoy Simple English(ESE)」は、月曜〜金曜の毎朝6:00〜6:05(再放送あり)に、NHKラジオ第2で放送されています。

※最新の放送スケジュールや放送内容の詳細は、NHKの公式サイトをご確認ください。

👉 NHK Enjoy Simple English 公式ページ(外部リンク)

また、聞き逃してしまった場合も、「NHKゴガク」サイトや「らじる★らじる」アプリを使えば、放送から1週間以内であれば何度でも聞き直すことができます。

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