このブログでは、NHKの英語ラジオ番組「Enjoy Simple English」の内容をもとに、
- 日本語訳
- チャンク&単語解説
- 英語での要約
を毎日更新しています。
毎週木曜日は「哲学者からの答え”Answers from Philosophers”」です。現代人のお悩みを解決するヒントを偉大な哲学者たちの言葉から学びます。リスナーのお悩み相談を受けるラジオパーソナリティという設定のストーリーなので、わかりやすく楽しいお話しになっています!
本日のAnswers from Philosophersのストーリーは「I’m Lost」です。
「聞き取れなかったところを確認したい」
「ストーリーを理解してからもう一度聞きたい」
そんな方の学習補助として活用していただけたら嬉しいです。
また、チャンク&単語解説は、日常会話で役立つものやESEで頻繁に出てくるものをピックアップして解説しています。隙間時間の学び直し等にも有効に活用できると思います。
ではさっそく、今日の内容を見ていきましょう!
本日のストーリー “I’m Lost(大きな仕事を任されどうしていいかわからない)”:日本語訳
1ページ目
トム:みなさんこんにちは、哲学者からの答えの司会のトムです!
ショウヘイ:そして私はショウヘイ、正しい答えを見つけるための案内人です。さて今日は誰を助けましょうか、トム?
トム:タイチさんからメッセージが届いています。若い会社員の方です。
タイチ:こんにちは、トムさん、ショウヘイさん。3年前、大学を卒業してから、夢だった仕事に就きました。本当にワクワクしていました。でも最近、大きなプロジェクトのリーダーになってしまい、自分にできるのかどうか分かりません。完全に迷っています。自分が何を知らないのかさえ分からないんです。この暗い状況から抜け出すために、何かアドバイスをもらえませんか?
トム:難しい質問ですね!ショウヘイ、彼を助けられる?
ショウヘイ:アメリカの哲学者ジョン・デューイが彼にはぴったりだと思います。
トム:彼はどんなことを言ってるの?
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ショウヘイ:彼は「未知を歓迎することは良いことだ」と言っています。それは、たとえ何をすればいいか分からなくても、恐れる必要はないということです。
トム:本当?あまり良いアイデアには聞こえないけど。
ショウヘイ:確かに、何かを確信していて、すべてが順調に進んでいるときは、立ち止まって考えることはしませんよね。でも迷っていたり、不安だったりするときは、立ち止まります。そして時間を取って、何が起きているのかを注意深く考えるんです。他の可能性についても考えるようになります。
3ページ目
トム:それは確かにそうだね。
ショウヘイ:困難な状況にいるときに踏ん張る力を、自分の中から見つける必要があります。たとえトンネルの先に光が見えないように感じても、歩き続けなければなりません。希望を失い、怖くなるかもしれませんが、それでも道を見つけようと努力するべきなんです。
トム:うん、その気持ちは分かるよ。誰でもそんなつらい時期を経験しているよね。ほんと大変だよね。で、ショウヘイ、この考えをどうやってタイチに役立てられるかな?
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ショウヘイ:この考えは誰にでも役立ちます。絶望的に感じたときは、一度立ち止まって、深呼吸をして、落ち着くようにしましょう。そして周りをよく見て、自分の選択肢について考えるんです。状況を受け入れることで、よりうまく対処できるようになります。
トム:つまり、こういう困難な状況って、もっと考えるようになるってことだね?
ショウヘイ:その通り!そういう状況を活かすんです!
トム:前向きにいれば、道が見えてくるってことだよね?
ショウヘイ:うーん、ただ単に前向きでいればいいというわけじゃないんです。解決策が見つかるのは、しっかり考えた結果として現れるんですよ。
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トム:タイチ、君の答えが見つかった気がするよ!迷ったり、すぐに答えを求めたりしたくなる気持ちは分かるけど、一度立ち止まって、周りを見渡してごらん。よく考える強さを見つけよう。暗闇を恐れちゃダメだよ!
ショウヘイ:君がいるその暗闇を探検してみて。すぐに答えが見つからなくても、ヒントは見つかるかもしれない。焦らないで!
トム:それじゃあ、また次回お会いしましょう!
日常生活で使えるチャンク&単語解説
ここでは日常生活で使えるチャンク(言葉のひとまとまり)や単語の解説をします。
チャンク&単語帳
以下のチャンクや単語をタップすると、日本語訳が出てくるので、訳を見ずに意味がわかるか挑戦してみてください!
最近
完全に
(穴など)から這い上がる
〜をよく考える、検討する
〜を恐れる
〜を探検する
受け入れる
チャンクPickUP
I don’t know if I can do it.
(日本語訳) 自分にできるか分かりません
構成パーツの解説
パーツ | 意味 | 機能・補足 |
I don’t know | 分かりません | 主語+否定の現在形 |
if | ~かどうか | 接続詞(後ろに疑問文構造が来る) |
I can do it | 自分にできる | if節の中の内容(助動詞can+動詞) |
ifの後ろに「自分が〇〇できるか」を入れるだけで、いろんな迷いが表現できる。
応用表現
– I don’t know if I can carry this suitcase by myself.(このスーツケース、自分一人で運べるか分かりません)
– I don’t know if I can finish this by Friday.(金曜日までにこれを終えられるか分かりません)
– I don’t know if I can go to the party tonight.(今夜のパーティーに行けるか分からないんだ)

チャンクPickUP-2
You need to find the strength inside of you to stay in difficult situations.
(日本語訳)困難な状況にとどまるための力を、自分の中に見つける必要がある
構成パーツの解説
パーツ | 意味 | 機能・補足 |
You need | あなたは〜する必要がある | 助動詞+動詞の原形 |
to find | 見つけること | needの目的(不定詞) |
the strength | 強さ、力 | 精神的・内面的な「強さ」 |
inside of you | あなたの中に | 「どこにその力があるのか」を補足する部分 |
to stay in difficult situations | 困難な状況にとどまるための | 「どんな力か」を説明する不定詞句(to + 動詞) |
このチャンクは、感情の整理や前向きな気持ちの表現として非常に使いやすく、多くの状況で応用が効きます。
この表現は、以下のような“静かな前向きさ”を伝えるのに向いています:
- 少し落ち込んでいるけど、前を向きたい
- つらいけど、自分の中の力を信じている
- ゆっくりでも、自分のペースで進もうとしている
感情的に強すぎず、相手に思いやりをもって話したい場面に最適です。
「軽い・日常的・機械的な動作」では、この表現はやや大げさで不自然です。
応用表現
– I need to find the strength to talk to her again.(もう一度彼女に話しかける勇気を出さないと)
– You need to find the strength to forgive your junior’s mistakes.(後輩のミスを許せる強さを持たなきゃいけないよ)
関係代名詞の文章をPickUP
Enjoy Simple Englishでは関係代名詞を用いた長い一文がよく出てきます。そこで、ストーリーに出てきた関係代名詞を用いた文の構造や意味などをみていくことで、関係代名詞に強くなって、長文読解への抵抗をなくしましょう!
今回の一文
“We’re all just trying to figure out who we are and where we’re going.”
(日本語訳)私たちは皆、自分が何者なのか、そしてどこへ向かっているのかを探ろうとしているだけなんです。
今回は関係代名詞構文ではなく、間接疑問文構文です。関係代名詞として、よく文中に登場するwhoですが、今回は関係代名詞ではありません。関係代名詞と間接疑問文の違いについても、今回は簡単に解説したいと思います。
構成パーツの解説
パーツ | 構造と機能 | 解説 |
We’re all just trying | 主語+be動詞+進行形 | 「私たちはみんな、今まさに〜しようとしている」 |
to figure out | 不定詞句 | 「理解しようとする」「探ろうとする」 |
who we are | 間接疑問文構造(名詞節) | 「私たちが何者であるか」=自分探し |
and | 接続詞 | 2つの名詞節(who節・where節)をつなぐ |
where we’re going | 間接疑問文構造(名詞節) | 「私たちがどこに向かっているのか」=将来の方向性 |
※“who we are”も“where we’re going”も、「figure out(理解しようとする)」の目的語。
関係代名詞と間接疑問文の違い
種類 | 働き | 典型的な配置 | 見分け方 |
関係代名詞 | 名詞を修飾 | 名詞 + who/that/which | 名詞の直後に節がくっつく |
間接疑問文 | 名詞節(主語/目的語/補語) | 動詞 + 疑問詞 + 主語 + 動詞 | 疑問詞始まり+肯定語順+動詞の目的語としての位置 |
間接疑問文は動詞の目的語となる節です。
目的語とは、”りんごを食べる”のりんご、”本を読む”の本がそれに当たります。つまり、動詞に対応する「その動作の相手や内容」です。
間接疑問文の見分け方
① 疑問詞から始まる節が「目的語の位置」(動詞の後ろ)にある。
② 名詞節なので、主語+動詞の語順になる。
文の種類 | 語順 | 例文 |
疑問文(直接) | 疑問詞 + 助動詞 + 主語 + 動詞 | Where did she go? |
間接疑問文 | 疑問詞 + 主語 + 動詞 | I know where she went. |
📌「間接疑問文=疑問詞で始まっても、語順は普通の文(肯定文)になる」
ちなみに、関係代名詞は名詞の後ろに来て、その名詞を説明するものになります。
この違いを理解することで、また一つ英文読解が正確かつスムーズになると思います。
🔍 応用表現
– Can you check what time the next train leaves?(次の電車の出発時間、確認してもらえる?)
– Do you remember where we parked the car?(車どこに停めたか覚えてる?)

本日の記事の要約
今回の記事をAIが要約しました。ぜひリーディング練習にご利用ください!
要約 日本語訳:
若手会社員のタイチは、プロジェクトリーダーになってから迷いや不安を感じています。彼がアドバイスを求めると、ショウヘイは哲学者ジョン・デューイの「未知を歓迎すべき」という考えを紹介します。迷いは立ち止まり、振り返り、選択肢を考える機会になるというのです。トムとショウヘイは、焦らず冷静に状況に向き合うことで、タイチが成長できると励まします。
ESEの放送について
NHKのラジオ番組「Enjoy Simple English(ESE)」は、月曜〜金曜の毎朝6:00〜6:05(再放送あり)に、NHKラジオ第2で放送されています。
※最新の放送スケジュールや放送内容の詳細は、NHKの公式サイトをご確認ください。
👉 NHK Enjoy Simple English 公式ページ(外部リンク)
また、聞き逃してしまった場合も、「NHKゴガク」サイトや「らじる★らじる」アプリを使えば、放送から1週間以内であれば何度でも聞き直すことができます。
番組の内容をより深く理解したい方には、公式テキストの利用もおすすめです。
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