エンジョイ・シンプル・イングリッシュ 和訳&チャンク解説(12/4)

木曜日:マリーのハテナ日記

このブログでは、NHKの英語ラジオ番組「Enjoy Simple English」の内容をもとに、

  • 本文和訳
  • チャンク&単語解説
  • 英語での要約

を毎日更新しています。

毎週木曜日は「マリーのハテナ日記”Marie the Scientist”」です。身の回りに始まり宇宙の果てまで少女マリーが見つけた科学の「なぜ?」に<大人>たちはいかに答えるのか。難問への超シンプルな説明に耳を傾けてみましょう。

本日のMarie the ScientistのストーリーはWhy Don’t Humans Have Tails?です。

「聞き取れなかったところを確認したい」
「ストーリーを理解してからもう一度聞きたい」
そんな方の学習補助として活用していただけたら嬉しいです。

また、チャンク&単語解説は、日常会話で役立つものやESEで頻繁に出てくるものをピックアップして解説しています。隙間時間の学び直し等にも有効に活用できると思います。

ではさっそく、今日の内容を見ていきましょう!

Why Don’t Humans Have Tails?(なぜ人間には尻尾がないの?):和訳

1ページ目

Narration (Marie):親愛なる日記へ、今日は学校で大きな窓を掃除しなければならなかったので、椅子の上に乗って手を伸ばしました。そしたらバランスを崩して落ちてしまったの!

Marie:いたっ!足が痛い!

Haruto:マリー、大丈夫?僕が保健室に連れて行くよ!

Marie:ありがとう、ハルト。

(保健室にて)

Mr. Shima:ああ、かわいそうなマリー。足を見せてごらん。

Marie:ミスター・シマ、わたし、しっぽがないから足をケガしちゃったんです!

Mr. Shima:しっぽ?どういうことかな、マリー。

Marie:昨日、近所のネコが高いフェンスから落ちるのを見たんです。ネコは足から着地したんですよ!それでですね、しっぽを使っていたんです!

Mr. Shima:なるほど。ネコは上手に着地するのがとても得意なんだ。

2ページ目

Marie:ネコがしっぽを使うからですよ。わたしもしっぽがほしいです!ミスター・シマ、どうして人間にはしっぽがないんですか?

Haruto:ぼくもしっぽがほしい!

Mr. Shima:ふむ。一緒に考えてみようか。ハルト、しっぽを上手に使うほかの動物を思いつくかな?

Haruto:えっと……サル!木の枝にしっぽを巻きつけるから、落ちないんだ。

Mr. Shima:そのとおりだ。サルの中には、高い木の上で安全に暮らすためにしっぽを使うものがいる。チーターのしっぽも役に立つんだ。しっぽを振ることで、走るときにもっとスピードを出せるんだよ。

Marie:わたしの犬のダニエルは、気持ちを伝えるのにしっぽを使います!うれしいときはしっぽをブンブン振るし、こわいときは足のあいだに入っちゃうんです。

Mr. Shima:さて、元の質問に戻ろう。どうして人間にはしっぽがないのかな。人間は木の上で暮らしていないし、チーターみたいに食べ物をとるために速く走る必要もない。それに言葉があって、顔を使って気持ちを表すこともできる。だから、しっぽは必要ないんだ。

3ページ目

Marie:わたしたちにしっぽがないのは、必要ないからなんですか?

Mr. Shima:そう、そのとおりだよ。でもね、マリーとハルト、ひとつ教えてあげよう。人間もずっと昔々はしっぽを持っていたんだ。

Marie:ほんとうに?

Mr. Shima:人間とサルが同じグループの動物だって知っているかな?

Marie:知ってます!じゃあ昔は、サルみたいなしっぽがあったんですか?

Mr. Shima:そうだよ。まあ、わたしたちが人間になる前になくなってしまったけれどね。でも、ある意味では、今でも体の中にしっぽが残っているんだ。

Marie:体のどこにですか?

4ページ目

Mr. Shima:背骨をずっと、ずっと下のほうへたどっていって、ごく端っこに行き着くところまで触ってごらん。

Haruto:あっ、何かさわりました!

Mr. Shima:それが尾てい骨だよ。長いしっぽのほとんどは、もう必要ないからなくなってしまったけれど、その小さな一部がまだ残っているんだ。

Haruto:ぼく、しっぽがあるんだ!

Marie:わたしたち、しっぽがあるんだ!

Mr. Shima:マリー、足が痛いときに踊っちゃいけないよ。ちょっと横になって休まないと。

Marie:わかりました、ミスター・シマ。

Narration (Marie):だから今では、わたしにもしっぽがあるってわかりました。まあ、一部だけなんですけど、それでも自分だけのひみつのしっぽがあってとってもうれしいです!

日常生活で使えるチャンク&単語解説

ここでは日常生活で使えるチャンク(言葉のひとまとまり)や単語の解説をします。

チャンク&単語帳

以下のチャンクや単語をタップすると、日本語訳が出てくるので、訳を見ずに意味がわかるか挑戦してみてください!

養護教諭

木の枝

背骨

チャンクPickUP

Do you know that humans and monkeys are in the same animal group?
(日本語訳)人間とサルが同じ動物のグループに属しているって、知っていますか?

構成パーツの解説

パーツ文法・役割意味・ニュアンス
Do助動詞(疑問文)一般動詞の疑問文を作るための “Do”。ここでは「〜ですか?」の土台。
you代名詞「あなたは」。聞き手を指す主語。
know一般動詞「知っている」。知識の有無をたずねる。
that接続詞「〜ということ」。後ろの節を「…という事実」としてまとめる。
humans and monkeys名詞句(主語)「人間とサル」。2つを and で結んだ主語。
arebe 動詞(現在形)「〜である・いる」。状態を表す。
in前置詞「〜の中に」「〜に属して」。ここではグループへの所属を示す。
the same形容詞句「同じ」。比較して「違わず同じである」ニュアンス。
animal group名詞句「動物のグループ(分類上のグループ)」。
?疑問符「〜ですか?」という問いかけであることを示す。

Do you know that S V ?SがVだって知ってる?というチャンクで、相手がその情報を知っているかどうかをたずねつつ、軽く話題を切り出すときに使います。相手が当然知っていそうなことに対して使うと、「そんなことも知らないでしょ?」というニュアンスに聞こえることがあります。相手が知らなさそうなテーマ、または「雑学」っぽい話題で使うと自然です。

日常会話での応用表現

Do you know that our company cafeteria will be renovated next month?
(うちの会社の食堂、来月リニューアルされるって知ってる?)

Do you know that this temple is more than 800 years old?
(このお寺、800年以上前からあるって知ってる?)

PickUP長文読解

Enjoy Simple Englishでは関係代名詞等を用いた長い一文がよく出てきます。そこで、ストーリーに出てきた長文の構造や意味などを確認する中で、関係代名詞などの構文に強くなって、長文読解への抵抗をなくしましょう!

今回の一文
“Most of the long tail is gone because we don’t need it, but a small part of it is still there.”
(日本語訳)長いしっぽのほとんどは、もう必要ないのでなくなってしまいましたが、そのうちの小さな一部は、今もまだ残っています。

構成パーツの解説

パーツ文法・役割意味補足
Most of the long tail主語①長いしっぽのほとんどMost of+名詞で「〜の大部分」。ここでは昔あった長いしっぽ全体の大半を指す。
is gone述語①なくなってしまっているbe gone は「行ってしまってもうここにいない」「なくなってしまっている」という「結果の状態」を表す。
because we don’t need it理由を表す副詞節それ(長いしっぽ)は必要ないからbecause S V で「〜なので」。it は the long tail を指す。
but接続詞(逆接)しかし前半「ほとんどはない」⇔後半「一部は残っている」の対比。
a small part of it主語②その(しっぽの)一部だけa small part of ~ で「〜の小さな一部」。it は again the long tail。Most of … と対になる表現。
is still there述語②今もまだそこにあるstill が「今もなお」、there が「そこに(存在している)」のニュアンス。全体で「残っている」という意味。

読解のポイント

文の骨格は「①なくなった」+「②まだ残っている」

まずは、because や細かい修飾は横に置いて、骨格だけを見ます。

  • Most of the long tail is gone
  • but a small part of it is still there.

つまり、しっぽの「ほとんど」はなくなっているけれど「少しだけ」はまだあるという 対比構造 が文の中心です。長く見える文でも「大きな二つの塊」に分けて読めるようになると、ぐっと楽になります。

be gone のニュアンス:「行ってしまって、もうここにいない」

is gone は「go の受け身」ではなく、be動詞+gone(形容詞的な過去分詞) でひとまとまりの表現です。ニュアンスは、

  • 行ってしまって、もうここにはいない
  • なくなってしまって、今は存在しない

という「結果としての状態」です。

本日の記事の要約

今回の記事をAIが要約しました。ぜひリーディング練習にご利用ください!

 要約 日本語訳:
マリーは学校で窓を掃除していて椅子から落ち、足をけがしてしまいます。保健室でシマ先生は、ネコなどの動物がしっぽを使う理由を説明します。そして、人間は長いしっぽはもう必要ないけれど、小さな尾てい骨が残っているのだとマリーとハルトに教えます。マリーはそれをさわって、自分の「ひみつのしっぽ」だと喜びます。足はまだ少し痛いものの、満足して家に帰っていきます。

先週のESEチャンク解説まとめ記事のご紹介

毎日の放送を追いかけている方も、ちょっと復習したい方必見です!
先週の放送でピックアップしたチャンクをまとめて解説した【週末まとめ記事】を公開しています。このまとめ記事では、ESEの内容を思い出しながら、日々の英語学習に役立つ重要なチャンクを一気に振り返ることができます。

「チャンクをしっかり覚えたい」「英語表現力を高めたい」「1週間分を効率よく復習したい」という方には特におすすめです。再放送のタイミングでの復習や、苦手なチャンクの再確認にも便利ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。

ESEの放送について

NHKのラジオ番組「Enjoy Simple English(ESE)」は、月曜〜金曜の毎朝6:00〜6:05(再放送あり)に、NHKラジオ第2で放送されています。

※最新の放送スケジュールや放送内容の詳細は、NHKの公式サイトをご確認ください。

👉 NHK Enjoy Simple English 公式ページ(外部リンク)

また、聞き逃してしまった場合も、「NHKゴガク」サイトや「らじる★らじる」アプリを使えば、放送から1週間以内であれば何度でも聞き直すことができます。

番組の内容をより深く理解したい方には、公式テキストの利用もおすすめです
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